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神奈川Rap Atlas|横浜・川崎・相模原・湘南の17組と作品の接点

Rap Atlas18 min read

神奈川のヒップホップは、横浜・川崎・相模原・湘南を行き来しながら読むと、街ごとの違いと音楽の接点が見えてくる。

本稿の「四つの流れ」は、県内を分断する境界ではなく、人物、作品、制作拠点をたどるための補助線である。代表17組と注目の27AMを分け、1989年から2026年の動きを整理する。

このページの要点

横浜・川崎・相模原・湘南には異なる歩みがあり、作品や共演を通じて交わっている。

対象は神奈川県全域。代表17組と注目1組を、年表・作品・地域との接点から紹介する。

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DS455とSCARS──横浜と川崎を読む二つの起点

神奈川のラップ史を一つの街だけから語るのは難しい。ここでは横浜のDS455と川崎のSCARSを、異なる時期と作品へ入る二つの起点に置く。

横浜側の起点は1989年結成のDS455だ。「DS」はDabstarの略で、「455」はMCのKayzabroの地元・鶴見の電話番号から来ている。横浜市の市外局番045の「45」に、鶴見エリアの市内局番の頭「5」を足した数字だ。

DJ PMXを擁するこのユニットは、港と米軍文化を背景にした西海岸的なベイサイドの美学を日本語ラップに持ち込んだ。

1996年、MACCHOとDJ TOMOがOZROSAURUSを結成。レーベルの略歴は、2001年の1stアルバム『ROLLIN’045』と、DJ PMXが制作した「Area Area」を記録している。名前や作品に刻まれた045から、横浜への意識を読み取れる。

川崎を読むもう一つの入口が、2000年代に登場したSCARSである。

A-THUGへの取材記事の略歴によると、SCARSの結成は2003年頃。A-THUG、SEEDA、BES、STICKYらの活動は、川崎のラップ史を読むうえで欠かせない。

2006年の『THE ALBUM』は、クルーの作品からこの時期をたどる入口になる。

同じ県、隣り合う市。それでも音も語法も参照先も違う。この差を「どちらが本流か」で解こうとするのが、神奈川を読み間違える最短ルートである。

「045」「044」と町名──地元を示す複数の方法

横浜のDS455やOZROSAURUSは「045」を作品や名前に刻んできた。DS455の命名については、本人取材が横浜の045と鶴見の電話番号の「5」との関係を伝えている。

川崎も町名だけで語られるわけではない。YZERRの2019年作『Rich or Die』には「044 (feat. Bark)」が収録されている。池上町という町名と市外局番の044は、どちらも地元を示す言葉になり得る。

市外局番を掲げるか、町名を歌うかで二つの市を分けるより、誰がどの作品で、どの範囲の地元を表したかを追うほうが具体的だ。

SCARSとBAD HOP──川崎のクルー史と東京ドーム

SCARSとは別の歩みとして、BAD HOPが広げた活動と公演の規模を見ていく。

2012年、川崎出身のT-PablowがK-九名義で第1回『高校生RAP選手権』に優勝。翌2013年にはT-Pablow名義で第4回も制した。出演イベントの公式略歴に、番組での二つの優勝が記録されている。

2014年、BAD HOPは『BAD HOP ERA』を発表する。T-Pablowの公式出演者紹介は、同年のグループ結成とこの作品を並べて記している。

その後の公演をたどると、BAD HOPが会場の規模を広げていった過程が見える。

2018年11月13日、日本武道館ワンマン『BreatH of South』。火曜の平日にもかかわらず約8,000人が入っている。

2020年3月1日、横浜アリーナ『BAD HOP WORLD 2020』。コロナ禍の入口で無観客に切り替えて強行し、多額の負債を負ったと報じられた。

そして2024年2月19日、東京ドーム『BAD HOP THE FINAL』をもって解散した。

東京ドームでの単独公演は、国内のヒップホップ・アクトとして初だった。チケットは9,900円。公演の約3週間前、2024年1月31日に完売が報じられた。

当日の動員は約5万人(音楽ナタリーのライブレポート)。メジャーレーベルに属さないまま、である。

2000年代のSCARSと、2024年に東京ドームで解散公演を開いたBAD HOP。二つのクルーを同じ川崎の歴史に置くことはできるが、それぞれの歩みを直接の継承関係とみなすものではない。

年表:神奈川の日本語ラップ 1989–2026

年出来事
1989Kayzabroの公式回顧によると、鶴見の仲間でDS455を結成。初期のクルー活動を経て、後にKayzabro/DJ PMXの2人編成となった。2000年に『BAYSIDE RIDAZ』、2002年にメジャーレーベルから初のフルアルバム『DabStar Clique』を発表
1996MACCHOとDJ TOMOがOZROSAURUSを結成。2001年に1st『ROLLIN’045』を発表
1999頃相模原でSD JUNKSTA結成(NORIKIYOは当時K-NERO名義のトラックメイカーとして参加)。NORIKIYOの公式略歴に結成当時の役割が記される
2001藤沢でDINARY DELTA FORCE結成。1st『SOUNDTRACK TO THE BEDTOWN』(2010年)を自主レーベルDLiP RECORDSから発表、以降レーベルを継続運営
2003頃川崎でSCARS結成。A-THUG、SEEDA、BES、STICKYらが参加。結成年の目安はA-THUG取材記事の略歴による
2009SIMI LABが「Walk Man」の映像を公開し、活動が知られるようになる。初期のメンバーが集まった経緯は本人取材に詳しい。OMSB自身の活動開始は公式略歴で2010年。2011年に『Page 1 : ANATOMY OF INSANE』を発表
2011JJJとFebbがFla$hBackSにつながる共同制作を開始。2012年12月の本人取材では2011年9月頃と振り返っている。同記事はJJJ、Febb、KID FRESINOの3人によるユニットとしてFla$hBackSを紹介する
2012川崎出身のT-PablowがK-九名義で第1回『高校生RAP選手権』優勝
2014BAD HOP結成と『BAD HOP ERA』発表
201811月13日、BAD HOPが日本武道館ワンマン『BreatH of South』開催。平日の火曜に約8,000人
20203月1日、横浜アリーナ公演『BAD HOP WORLD 2020』を無観客で開催
2023Kアリーナ横浜開業。同年11月5日、同所でAwichが初アリーナ『Queendom -THE UNION-』を開催
20242月19日、BAD HOPが東京ドーム『BAD HOP THE FINAL』で解散。国内ヒップホップ・アクトとして初の東京ドーム単独公演、約5万人(音楽ナタリー・ORICON NEWS)
20252月にTohjiがぴあアリーナMMで公演(映画公式サイトによると約1万人)。4月1日、湘南出身のLANAが日本武道館ワンマン『20 at BUDOKAN』。9月23日にSTUTSがKアリーナ横浜で『Odyssey』、10月5日にLANAが横浜アリーナ単独公演
20264月、川崎出身の27AMが1stシングル『Frozen Car』。「PASSO」はSpotify Daily Viral Songs Japanで2位(2026年4月20日)。8月11日、Kアリーナ横浜で『BATTLE SUMMIT III』が開催された。10月25日、YZERR主催『FORCE FESTIVAL』が川崎・東扇島東公園で開催予定
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代表アーティスト17組──DS455からLANAまで

代表として取り上げるのは17組。横浜の初期の動きから、各地のクルー、近年のソロ活動へと読み進めるための並びであり、人気や評価の順位ではない。

人物ページが公開されているアーティストには、経歴や作品をさらにたどれるリンクを付けている。

DS455(横浜市鶴見区/1989年結成)

横浜で活動を重ねたKayzabroとDJ PMXのユニット。デビュー・アルバム『DabStarClique』の本人取材では、過去の曲を録り直し、新曲と組み合わせた制作を語っている。宮崎出身のDJ PMXが横浜で築いた活動と、Kayzabroの鶴見との関係を分けてたどれる。

掲載根拠:基準2(複数ソースで確認できる歴史的役割)/基準1(メジャー流通作品と全国的な言及)

OZROSAURUS(横浜市/1996年〜)

2001年の1st『ROLLIN’045』に収めた「Area Area」は、DJ PMXが制作した。DJの仕事から作品の背景をたどるなら、DJ SN-Zの独占インタビューへ。横浜のクラブ体験と、ニューヨークで学んだ、スクラッチの技術だけには収まらないクラブDJの仕事を本人が語っている。

掲載根拠:基準1(レーベルが記録する作品と制作実績、本人インタビュー)/基準2

SD JUNKSTA(相模原市/1999年頃〜)

相模原で1999年頃に結成されたクルー。NORIKIYOの本人側配信プロフィールでは、結成時の彼はK-NERO名義のトラックメイカーとされ、ソロ初作『EXIT』(2007年)のTHE SOURCE誌「BEST OF JAPANESE RAP 2007」3位も同プロフィールが伝えている。クルーの作品では『Go Across Tha Gami River』『OVER DOSE NIPPON』があり、DJ/MCを務めるDJ DEFLOの作品歴にも挙がる。個人のソロ実績だけでなく、クルー名義の作品から相模原の歩みを聴ける。

掲載根拠:基準2(相模原シーンの歴史的役割、Amebreakのクルーインタビュー等の独立複数ソース)/基準1(NORIKIYOの公式配信・専門メディア実績)

DINARY DELTA FORCE/DLiP RECORDS(藤沢市/2001年〜)

藤沢のDINARY DELTA FORCEと自主レーベルDLiP RECORDS。2010年の1st『SOUNDTRACK TO THE BEDTOWN』は公式作品ページに曲別の制作クレジットがあり、NAGMATICを中心に、MASTA PIPPENもビートを提供する。クルーの結成とレーベルのカタログ始動は別の時点として読む。

掲載根拠:基準2(藤沢拠点の継続的役割、Spincoaster・Qetic・CDJournal・タワーレコード特集等)/基準1(公式配信でのカタログ流通)

OMSB(神奈川/SIMI LABでの活動は公式略歴で2010年〜)

SIMI LABの活動に加え、2012年に1stソロ『Mr. “All Bad” Jordan』、2015年に『ThinkGood』を発表。SUMMITの公式略歴は、PUNPEE、VaVaと担当した『オッドタクシー』の劇伴と、2024年の「Bro feat. JJJ」も記録している。グループ、ソロ、共同制作の三方向から聴ける作り手だ。

掲載根拠:基準1(公式配信のリリース実績と専門メディアでの継続的言及)/基準2

JJJ(川崎市/Fla$hBackSとソロで活動、2025年逝去)

Fla$hBackSのラッパー/プロデューサー。ソロ作『MAKTUB』(2023年)の公式作品案内には、Benjazzyを迎えた「Cyberpunk」とOMSB参加の「心」が並ぶ。セルフプロデュース曲に加え、STUTS、KM、Febbらが制作に参加。ミックスもD.O.I.、The Anticipation Illicit Tsuboi、JJJが分担した。BAD HOPの「KAWASAKI SONG」ではBIM、A-Thugらと共演。2025年4月13日に死去したことが公式声明で公表されている。

掲載根拠:基準1

BIM(公式表記は東京と神奈川の間/川崎との生活上の接点)

THE OTOGIBANASHI’S/CreativeDrugStoreでの活動と並行し、2018年にソロ初作『The Beam』を発表。公式略歴では、2020年の木村カエラ「ZIG ZAG」へのプロデュース・客演と、2021年のSTUTS制作のドラマ主題歌参加が確認できる。出身の公式表記は「東京と神奈川の間」で、川崎との生活上の接点は本人取材からたどれる。

掲載根拠:基準1(公式配信のリリース実績、全国メディア出演、ドラマ主題歌等のチャート実績)

T-Pablow(川崎市/2012年〜)

2012年と2013年の高校生RAP選手権優勝を経て、BAD HOPと2WINで活動。公式出演者紹介には2017年のソロ『Super Saiyan1 The EP』も記されている。バトル、グループ、ソロ作品という複数の入り口を持つ。

掲載根拠:基準2/基準1

YZERR(川崎市川崎区/2014年〜)

BAD HOPでの活動を経てソロと興行へ展開。2019年の『Rich or Die』にはBarkを迎えた「044」を収録する。2026年10月25日のFORCE FESTIVALでは主催を担う予定だ。

掲載根拠:基準1(公式配信のリリース実績、Forbes JAPAN等の全国メディア掲載)/基準2

Tiji Jojo(川崎でBAD HOPとして活動/2014年〜)

BAD HOP解散後のソロ作『LONG LIVE LOUD』は、2026年5月29日配信の15曲入り。Tete、Candee、MIKADOらが参加する。日本武道館ワンマンについては、本誌3月27日付の記事がBAD HOPによる3月25日の告知を伝えた。6月19日の公演実施は、後日公開されたZEROTOKYOの公式出演者紹介でも確認できる。

掲載根拠:基準1

Benjazzy(川崎市/2014年〜)

「KAWASAKI SONG」の参加者の一人。2025年のSTUTS『Odyssey』では、iriとともにSTUTS on the WAVEの「雨」を披露したと公演レポートが伝える。ソロでは、番組の公式紹介に記された1st『UNTITLED』(2024年)と2nd『UNTIL』(2025年)からもたどれる。

掲載根拠:基準1

SANTAWORLDVIEW(横浜市本牧)

本人取材で本牧との関係を語るラッパー/プロデューサー。3rdアルバム『NICE TO KNEE YOU』(2024年)の制作インタビューでは、「I Wish For U」「Don’t Worry」の元になるビートを自身で作り、AWSM.がアレンジしたと説明している。用意されたビートを選ぶ方法から、一緒にゼロから作る方法へ踏み込んだ作品だ。

掲載根拠:基準1

JP THE WAVY(神奈川・湘南)

『WAVY TAPE』は2017年8月25日配信の4曲入りで、SALU参加の「Cho Wavy De Gomenne Remix」を収める。J-WAVEでの本人発言は、ラップ以前のダンス経験と、湘南の波を取り入れた名前を結びつけている。

掲載根拠:基準1(公式配信のリリース実績とJ-WAVEでの本人取材)

Tohji(ロンドン生まれ/東京・横浜育ち)

本人取材はロンドンでの出生と東京・横浜での育ちを伝える。2025年2月のぴあアリーナMM公演は、『劇場版 Tohji Pia Arena』として同年6月20日に公開された。映画公式サイトが伝える観客数は約1万人。音源だけでなく、大規模なライブを映像として残した活動もたどれる。

掲載根拠:基準1(リリース実績、全国メディア掲載、アリーナ公演)

LEX(湘南出身/逗子での居住歴)

2023年の本人取材では逗子での暮らしを語り、2025年の取材では東京への拠点移動を明かした。『Original』は2025年11月26日配信の12曲入りアルバム。本人は制作インタビューで、ラップ、バラード、孤独や寂しさに向けた歌という三つのパートを設けたと話している。本誌の『Original』のアルバムレビューでは、その表現の変化を論じている。経歴・作品・制作法を続けて読むならLEXの人物アーカイブへ。

掲載根拠:基準1(リリース実績、フェスのヘッドライナー、全国メディア掲載)

ralph(横浜市)

2020年2月19日配信の「Selfish」はDouble Clapperzのプロデュース。同年6月10日の5曲入りEP『BLACK BANDANA』には、荘子itを迎えた「FACE」も収録される。音の特徴をたどる入口を、制作相手と曲名から選べる。

掲載根拠:基準1(リリース実績、Dazed等の海外メディアを含む全国的言及)

LANA(神奈川・湘南)

2025年4月1日の日本武道館ワンマン『20 at BUDOKAN』は、当日の公演取材が記録している。同年9月24日にEP『Like a Flower』を発表し、10月5日には横浜アリーナで単独公演。翌日の公式報告から、その実施と作品を確認できる。

掲載根拠:基準1(公式リリース、公演の独立取材、武道館・横浜アリーナ公演)

カードの外で扱うアーティストやクルーについても補足しておく。

Vingoの個人史は東京稿で扱い、このページではBAD HOPの活動を通じた川崎との接点を記録する。出身地が別の地域であることだけで、クルーとしての地域との関係まで否定するものではない。

SCARSは年表とクルー史で扱う。代表17組のカードは網羅リストではなく、グループの結成地を各メンバーの出生地へ置き換えることもしない。

四つの補助線と、作品の中での交差

横浜のDS455とOZROSAURUS、川崎のSCARSとBAD HOP、相模原のSD JUNKSTAとSIMI LAB、湘南のDINARY DELTA FORCE/DLiP RECORDSやLEX、LANA。ここでは、土地と制作の歩みを整理するために四つの補助線を置く。同じ地域のアーティストが、同じ音や同じ登場経路を共有するという意味ではない。

その交点を作品で聴くなら、BAD HOP「KAWASAKI SONG」がある。T-PablowやBenjazzyとともに、JJJ、BIM、A-Thugらが参加する。川崎の音楽を一つの系統だけで説明できないことと、異なる経歴の作り手が共演できることは両立する。

2025年9月23日のSTUTS『Odyssey』ではT-Pablowが出演。一方、すでに亡くなっていたJJJについては、「心」「Voyage」でライブ音源が、「Changes」で映像が使われた。公演レポートが伝えるこの場面は、両者が生身で同じステージに立ったという記録ではない。

箱とレーベル──CLUB CITTA’からKアリーナ横浜まで

シーンは人だけでは動かない。神奈川には、規模ごとに箱が揃っている。

  • CLUB CITTA’(川崎) — 川崎の会場史をたどる際の参照先。個別イベントの記録とともに読む。
  • KT Zepp Yokohama — 若手アーティストのワンマン公演も行われる会場
  • 横浜アリーナ — BAD HOPが2020年3月に無観客公演を行った会場。2025年10月5日にはLANAが単独公演を行っている
  • ぴあアリーナMM — 2025年2月のTohji公演を映画化。映画公式サイトは観客約1万人と記す
  • Kアリーナ横浜 — 2023年開業。同年11月5日にAwichが初アリーナ公演『Queendom -THE UNION-』を開催し、2025年9月23日にはSTUTSが『Odyssey』を行った

クルー/レーベルにはSCARS、SIMI LAB、SD JUNKSTA、DINARY DELTA FORCEとDLiP RECORDS、Fla$hBackS、BAD HOP、DBL MUSICがある。クルーの結成と、関連レーベルの始動は別の年次として読む。

2026年、8月はKアリーナ横浜・10月は川崎の野外

2026年の動きを見ると、BAD HOPの元メンバーによる出演と主催という二つの役割が浮かぶ。

2026年8月11日、Kアリーナ横浜で2on2 MCバトル『BATTLE SUMMIT III』が開催された。HIPHOPCsの現地レポートで出場タッグと対戦経過をたどれる。

T-PablowはZeebraと、BenjazzyはBonberoと組んで出場した。同じBAD HOPで活動した二人が、別タッグでこの大会に臨んだ。

2026年10月25日は、YZERRが主催するFORCE FESTIVALが川崎・東扇島東公園で開催予定。チケット取扱ページで開催概要を確認できる。

8月は横浜のアリーナ、10月は川崎の野外。BAD HOPの元メンバーが、解散から2年半で県内の二極それぞれの興行に別々の立場で関わっている。

一方で、解散後の歩みは平坦ではない。

本誌7月3日付の記事によると、2026年6月29日にT-Pablowがアルバム延期を発表し、同じ週の7月3日にはYZERRがツアー3公演の中止を発表した。

音源の外では、YZERRらが関わるアパレル「BREATH」の期間限定店について、NUBIANが6月1日に計画を発表。渋谷ミヤシタパークで6月6日に開店したと本誌6月20日付の記事が伝えている。

湘南側では、LANAが「ラッパーかどうか」という問いを引き受け続ける位置にいる。

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注目の若手:27AM(川崎)

この版の注目枠は27AMの1組。神奈川の若手全体を代表する人数ではなく、掲載範囲を示すものだ。

27AMは『RAPSTAR 2025』で知られるようになり、2026年4月に3曲入り『Frozen Car』を発表した。公式配信ページでは、「PASSO」の制作はTraze、Spotify Daily Viral Songs Japanの最高位は2026年4月20日の2位と記録されている。

2012年のT-Pablowの高校生RAP選手権優勝と、27AMの番組露出は、川崎の若いラッパーが番組を通じて知られた別々の例である。27AMも番組で優勝したという意味ではない。番組の結果と、その後に発表された作品を分けて追いたい。

このページの掲載基準と、掲載申請について

Rap Atlasの掲載は、公開した基準に沿って判断する。要約すると次の通りだ。

代表アーティストは、次のいずれかを満たす場合に掲載する。

  • ① 公式ストリーミング配信でのリリース実績があり、かつ全国メディア(専門メディアを含む)での言及・出演・チャート実績が確認できる
  • ② 地域シーンにおける歴史的役割が、独立した複数の情報源で確認できる

注目の若手は、直近24ヶ月のリリース実績に加えて、メディア掲載・大会・フェス出演のいずれか1つ以上が確認できる場合に掲載する。

運営上の原則も公開している。

  • 序列をつけない(掲載順は歴史と作品を読み進めるための構成で、人気や評価の順位ではない)
  • 地域への紐付けは本人の公表または信頼できる報道のみとし、推測で人を地域に結びつけない
  • 反社会的行為に関する未確認情報は書かない
  • 掲載の可否・順序を金銭で変えない(広告・タイアップは明示的に区別する)

掲載申請の窓口: 「この基準を満たしているのに載っていない」というアーティスト・関係者の方は、基準を満たすことが確認できる情報(配信リンク、メディア掲載の記録など)を添えてHIPHOPCsのお問い合わせページから連絡してほしい。確認でき次第、次回更新で反映する。

Rap Atlasは一度書いて終わりの記事ではない。神奈川は特に、四つの流れが別々の速度で動いている。このページは、その動きに合わせて更新し続ける記録だ。

2026年7月28日追補:掲載申請窓口経由の読者からの指摘を受け、基準照合の上でSD JUNKSTA(相模原)とDINARY DELTA FORCE/DLiP RECORDS(藤沢)を追加した。このページが「更新し続ける記録」であることの、最初の実例である。指摘に感謝する。

主要参照

  • https://ja.wikipedia.org/wiki/DS455
  • https://ja.wikipedia.org/wiki/DJ_PMX
  • https://ja.wikipedia.org/wiki/OZROSAURUS
  • https://ja.wikipedia.org/wiki/SCARS_(%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97)
  • https://ja.wikipedia.org/wiki/SIMI_LAB
  • https://ja.wikipedia.org/wiki/BAD_HOP
  • https://ja.wikipedia.org/wiki/T-Pablow
  • https://ja.wikipedia.org/wiki/YZERR
  • https://ja.wikipedia.org/wiki/NORIKIYO
  • https://www.dliprecords.info/

アイキャッチ画像: 京浜工業地帯・扇島の製鉄所の夜景(川崎) — Photo by Kaz Ish / Wikimedia Commons, CC BY-SA 3.0(トリミング・色調加工のうえ使用)

よくある質問

神奈川のヒップホップシーンとは?
横浜・川崎・相模原・湘南の異なる歩みを、作品や共演の接点とともに読むガイド。四分類は編集上の補助線で、互いに交わらないシーンという意味ではない。
代表として掲載する17組は?
DS455、OZROSAURUS、SD JUNKSTA、DINARY DELTA FORCE/DLiP RECORDS、OMSB、JJJ、BIM、T-Pablow、YZERR、Tiji Jojo、Benjazzy、SANTAWORLDVIEW、JP THE WAVY、Tohji、LEX、ralph、LANA。別枠で27AMを紹介する。
関連するクルー・レーベルは?
SCARS、SIMI LAB、SD JUNKSTA、DINARY DELTA FORCEとDLiP RECORDS、Fla$hBackS、BAD HOP、DBL MUSIC。クルーの結成とレーベルの始動は区別する。
年表はどこから始まる?
1989年のDS455結成から始め、2026年までを扱う。Kayzabroの鶴見との関係と、宮崎出身のDJ PMXが横浜の活動を担ったことを分ける。
この記事の情報はどう検証されている?
本文の参照リンクから、地域の本人発言、作品情報、告知や公演記録をたどれる。出生・育ち・拠点、告知・実施、公開日・出来事の日を区別する。資料が示さない情報は推測で補わない。