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DOGEAR RECORDS 20周年、8月27日O-EAST──4組の「交差」をたどる

ヒップホップニュース7 min read

8月5日、DOGEAR RECORDS 20周年の一夜限りの公演『Dogear Records Presents Dogear Four Marks Deep』の出演者が発表された。

ライブはISSUGI、KID FRESINO、仙人掌、5lackの4組。DJはGRADIS NICEとSCRATCH NICE。会場は東京・渋谷のSpotify O-EAST、日程は8月27日(木)。チケットは8月6日20時に一般発売開始と告知された。

DOGEAR RECORDSは、MONJUのISSUGI・仙人掌・Mr.PUGの3人が2006年に立ち上げたレーベルだ。つまりステージに上がる4組のうち2組は、20年前にこのレーベルを作った当人である。

残る1人、Mr.PUGの名前は今回のラインナップにない。

ラインナップだけなら、東京のアンダーグラウンドの主要どころが一堂に会する、で説明は終わる。ただ、この6人の名前をリリース日の順に並べ直すと話が変わる。彼らは今回はじめて交差するのではない。すでに何度も交差し終えている。

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8月27日O-EAST、チケットは8月6日20時発売

日程は2026年8月27日(木)、会場は東京・渋谷のSpotify O-EAST。会場公式のスケジュールにも、同日の欄に同名の公演が載っている。収容は公式表記でスタンディング1300名、着席565席。

チケットは8月6日(木)20:00からイープラス(e+)で一般発売。ADV. 6,500円 / DOOR 7,500円(1ドリンク代別途)、OPEN 19:00 / CLOSE 22:00。

公演の告知そのものは7月13日に出ている。面白いのはそこだ。告知時点で出演者の欄は「TBA」のままだった。にもかかわらず同じ7月13日18時から20日23時59分まで、e+で先行受付が走っている。誰が立つのか分からない状態で、レーベルの名前だけでチケットが動いていた。

8月5日の発表は、その空欄を埋める第2報にあたる。20周年という枠が先にあり、中身は3週間強かけて明かされた。

料金と時間は8月5日に初めて出た数字ではない。7月13日の告知時点で同じ額が公開され、続報でも変わっていない。e+公式販売ページでも公演日・会場・開演時刻を確認できる。受付状況は変動するため、最新表示は同ページで見てほしい。

「Four Marks」の4組、どの2組を取っても既に同じ曲にいる

ここからが、リリース情報の転載では出てこない部分である。

ISSUGIと仙人掌は、Mr.PUGとともにMONJUを組んできた。この3人がそのままDOGEAR RECORDSの設立者でもある。MONJU『Black De.Ep』は2008年5月10日リリース(RE:MASTERED 2019版で全9曲)、レーベル設立の2年後だ。4組のうち2組は、遅くとも18年前には同じグループの構成員だった。

ISSUGIとKID FRESINOと5lackは、2016年11月2日のISSUGI & GRADIS NICE『DAY and NITE』ですでに1曲に収まっている。収録曲「Time feat. Kid Fresino, 5lack(Cut by DJ K-flash)」。ほぼ10年前だ。翌2017年5月17日のリミックス盤にも同曲のCRAM Remixが入っている。

残る組み合わせも埋まる。5lackと仙人掌は5lack「Who Said it (feat. 仙人掌)」(2020年3月20日)。仙人掌とKID FRESINOはDJ SCRATCH NICE, KID FRESINO & 仙人掌「Freed Up」(2025年7月2日)。ISSUGIと5lackは、この2人にJJJが加わった「Bitter Dose」(2020年6月12日)で並んでいる。

数えると、ライブアクト4組から取れる2組の組み合わせは6通り。その6通りすべてが、すでに同じ曲でクレジットに並んでいる。

DJの2人も外部の助っ人ではない。GRADIS NICEとDJ SCRATCH NICEは2019年2月8日に連名作『TWICE AS NICE』を出している。そこには「Blue moon (feat. ISSUGI & JJJ)」と「24/7 (feat. KID FRESINO)」が並ぶ。1枚のアルバムの中で、今回のライブアクトのうち2組をすでに呼んでいる。「Freed Up」にもSCRATCH NICEが連名で入る。

8月27日は初顔合わせの夜ではない。18年かけて分散して起きたことを、1晩に集める公演である。

公演の4週間前、同じ名義で新曲が出ている

7月29日、ISSUGI, GRADIS NICE & KID FRESINO名義で「XL (Remix)」が配信された。原曲「XL」はISSUGI & GRADIS NICE名義で2024年10月23日にリリースされたもの。そこにKID FRESINOがリミキサーとして加わった格好だ。

音楽ナタリーは、このリミックスのMVにPUNPEEや5lackらが出演していると報じている。MV本体の出演者全体は当編集部では未確認だが、ライブアクト4組のうち3組がこの1曲の周辺にいることになる。

公演の告知が7月13日、リミックス配信が7月29日、出演者発表が8月5日。3週間強のあいだに、音源と公演の動きが交互に続いた。ただし「XL (Remix)」が20周年企画の一部かどうかは、公式に明示されていない。

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20年を証明するのは動員ではなく、交差の回数だ

この公演を規模と回顧だけで読むと、ラインナップの特徴を取りこぼす。主要な4組は、過去18年の間に全6通りの組み合わせで同じ曲にクレジットされている。

DOGEAR RECORDSの20周年公演は、Spotify O-EASTに4組と2DJが出演する。公式収容はスタンディング1300人。16周年は渋谷clubasia、20周年は同じ渋谷のO-EASTで開かれる。会場の優劣ではなく、ラインナップの接続を読むべき公演だ。

かといって過去の再現でもない。直前の7月29日には新しいリミックスが出ている。

このレーベルが20年で積んだものは、動員数ではなく交差の履歴のほうに出ている。2008年のMONJU、2016年の「Time」、2019年の『TWICE AS NICE』、2020年の「Who Said it」「Bitter Dose」、2025年の「Freed Up」、そして2026年7月の「XL (Remix)」。誰かが改めて引き合わせるまでもなく、この6人は18年にわたって互いの作品に名前を出し入れしてきた。

8月27日のラインナップは、その出入りの結果として自然に組み上がったように見える。企画書から逆算して集めた顔ぶれではない。

この4組は、今それぞれ違う場所に立っている。KID FRESINOはバンド編成やポップス側の仕事でラップ外の聴き手まで抱えている。5lackは8月1日、小袋成彬との連名アルバム『一張羅』(全8曲)を出したばかり。ISSUGIと仙人掌は、変わらずアンダーグラウンドの側で書き続けている。

活動の幅が異なる4組を同じフロアに戻す共通項がDOGEARだ。20年目の公演に、レーベルを作ったISSUGIと仙人掌が出演し、そこへ長年の共作者が並ぶ。その事実だけで、周年公演の核は説明できる。

ひとつ実務的な話を。Spincoaster記事に載っているDOGEAR RECORDS公式サイトのリンクは、現時点ではプレースホルダのままのURLで、たどっても公式には着かない。追加告知を追うなら、出演者各自のSNSと会場スケジュールを見たほうが早い。

8月6日20時以降、ここを見る

  • 1300人の枠がどの程度で埋まるか。7月の先行は出演者「TBA」のまま売られている。名前が出そろった今回の一般発売との差は、そのままレーベル名の集客力の目安になる。
  • Mr.PUGが立つか。20周年の公演で、設立した3人のうち1人だけが欠けたまま当日を迎えるのかどうか。MONJUとしての出演もゲスト追加も、現時点では発表されていない。
  • 公演以外のリリース(コンピ、再発、連名作)が20周年の枠内で続くか。7月29日の「XL (Remix)」が第1弾だったのかどうかは、まだ何も出ていない。

主要参照リンク

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