R-Naby、NYでの13年に終止符を打ち次なる舞台LAへ:新章の幕開けを告げる新曲『Hey New York』を解禁
13年という時間は、一つの街を「住んでいる場所」から「自分の一部」に変えるには十分すぎる長さだ。
ニューヨークを拠点にラッパーとして活動してきたR-Naby。ライブを重ね、現地のアーティストたちとの繋がりを築き、仕事も生活も安定した。異国の地でゼロから始めた生活は、13年を経てようやく確かな基盤になった。
それなのに彼は今、そのすべてを手放してロサンゼルスへ向かおうとしている。
理由を聞けば、驚くほどシンプルだった。
「ガキの頃の夢を叶えに行く」
R-Nabyがラップを始めるきっかけとなったのは、ロサンゼルスのギャングスタ・ヒップホップだった。だからこそ、60歳、70歳になった時に「あの時LAに行っておけばよかった」と思いたくないのだという。
仕事も、ライブの場所も、住む家さえまだ決まっていない。それでも本人は「自信しかない」と笑う。
そして、13年間暮らしたニューヨークを離れる前に制作しているのが、街への感謝を込めたコンセプトアルバム『Hey New York』だ。
ニューヨークが嫌になったから去るのではない。
「大好きだからこそ、大好きなまま残したい」
ニューヨークで築いた13年と、これから始まるロサンゼルスでのゼロからの挑戦。その境目にいるR-Nabyに、今の心境とこれからについて聞いた。
SEI:お久しぶりです。半年ぶりぐらいですか?前回はLAにライブでいらっしゃって。
R-Naby:お久しぶりです。そうですね、はい。
SEI:で、そこから結構経ちますけど…その時にちょっとロサンゼルスに行くっていうお話をされていて、今回新曲も出されたというので、またインタビューをさせて頂こうかと。
早速ですが、なぜこのタイミングで13年も住んでらっしゃったニューヨークを去ってロサンゼルスへ?そして、なぜ他の都市ではなく、ロサンゼルスなのかってとこも気になるんですけど、本当にLAにいらっしゃるんでしょうか?
R-Naby:えーとね、これはね、以前のインタビューをちょっと見てからこのインタビュー見てもらえるとストーリーになってるんですけど。
うん。まあ根本的に最初自分はロサンゼルスの、いわゆるギャングスタヒップホップに憧れてラップを始めたんですよね。で、そこからヒップホップにのめり込んで。ほんできっかけっていうことで、単純にガキの頃の夢を叶えに行くっていう、もうそれだけなんですよね。うん。
SEI:もうニューヨーク飽きちゃったんですか?っていうか後悔はないんですか?
R-Naby:あのね、ほんとそれを言うと寂しさしかないんですよね。
SEI:やっぱ寂しいですよね。だって13年いたら友達もいるだろうし、生活の基盤全部ありますもんね。
R-Naby:そうなんですよ。だからもうほんと大好きだからこそ、大好きのまま残したいって自分は思うんですよ。もうずっと大好きでいたいんですよ。
SEI:うんうん。そっか。だからその大好きなまま離れてロサンゼルスに夢を叶えに行きたいと。なるほどね。
R-Naby:俺この6ヶ月間ずっとライブしてきましたけど、もうほんと楽しいんですよ。でもやっぱりその、みんなそうだと思うんですけど、居すぎると、なんか逆にその刺激だったものがなくなる瞬間もあるんですよ。慣れすぎて。
SEI:うーん。でも定期的にライブされているのに、業界関係者とかも知ってる方いっぱいいらっしゃるだろうし。究極、イチからというか…もうゼロからの出発じゃないですか、本当に。
R-Naby:ほんと全てゼロからで、もういい意味でぶっ飛びすぎてますよね(笑)。
SEI:そう…いや、めっちゃぶっ飛んでますけど。だって奥さんもいらっしゃいますよね?生活が…。
R-Naby:(LAには)仕事もないし、別にライブとかのコネも一切ないし。もうほんと自分のガキの頃の夢を叶えるっていう、超わがままで行くんで、まあぶっ飛んでますよね。奥さんには感謝しかない。
SEI:ぶっ飛んでますし、奥さんすごく献身的だなって思います。前回お会いしましたが、めっちゃ理解あるお優しい方だなって。
R-Naby:なぜ行けるかっていうのには、大きな理由があって。
SEI:理由?
R-Naby:自信。自信しかないですよ。
SEI:あー、自分の自信ね。はいはい。
R-Naby:行って…推測なんですけど、3ヶ月間ぐらいでもう今の生活水準ぐらいまでは持っていこうと思ってるんですよ。
SEI:ああ、そうなんですね。そうか、それを実行する自信があるってことなんですね。その根拠があるってことですよね?
R-Naby:でもほんと何もないです、根本的に。まだ家も決まってないし。やってる準備といったら……免許取るぐらいなんで。
SEI:うんうんうん。免許取れたって言ってましたよね。ニューヨークでは不要な運転免許を取った、と。まあ運転はMUSTですからね、カリフォルニアでは。
R-Naby:それでまあ、イングウッドっていうところに住みたいんです。
SEI:イングウッド、はいはいはい。空港のそばですね。
R-Naby:そこで物件を探してるぐらいです。ほんと今そんな程度。で、まあ奥さんの語学学校のトランスファーを今してる最中なんで。
SEI:あの、ニューヨークでラッパー業以外にもコンサルティング業をされてるって仰っていましたが、その副業はどうされるんですか?
R-Naby:それももう12月で終わりです。あと、自分の家の方のリースも切れるんで。
SEI:ならもう行かないといけないですよね。後がないですよね。
R-Naby:行かないといけないし、プラスこういうメディアでも言ってるし、もう自分後に引けない状態です。
SEI:R-Nabyさん、だって結構……ぶっちゃけお若くはないじゃないですか、失礼ながら。例えば10代、20代なら無茶しても巻き返しはできるんですけど、この年齢になったら失敗したらもうそれまでじゃないですか。その挑戦魂ってどっから来てるんですか?
R-Naby:挑戦魂はもう自信、先ほどの話につながるんですけど。うん。やっぱり13年間このニューヨークでやってきたっていう、なんか自分に自信があるんで。
SEI:だってゼロじゃなくてマイナスでしたよね。R-Nabyさんがニューヨーク来た当初は。それで生活の基盤を立てて、今はもうアメリカで普通に生活できる+ラップもできるっていう余裕のある生活になってるわけじゃないですか。私も在米だからわかるんですけど、それってすごいですよね。立派なアメリカンドリームじゃないですか。
R-Naby:ほんと、ある意味そうなんですけど、ただ自分の中でやっぱガキの頃の夢をまだ叶えてないっていうのがデカかったんで。
R-Naby:それが挑戦というよりか、なんかもうここまで来たら後悔残しそうなんですよ。
SEI:ああ、なるほど。後悔のない人生を送るためにっていう。
R-Naby:自分が60、70になった時に「あの時ロサンゼルス最後行っとけばよかったな」って絶対なるじゃないですか。やっぱ観光と住むとでは全然違うんで。
SEI:そうですね。確かに観光と住むは全然違いますね。
R-Naby:それを人生の中でニューヨークも住んで、ロサンゼルスに住んで、そのある程度自分がなりたい自分に両方の都市でできたら、まあ結構楽しいんじゃないかなって。
みんなね、やっぱりロサンゼルスはロサンゼルスに留まる人も多いし、ニューヨークはニューヨークに、っていうのが多いんですけど、それをなんか両方でガッツリできたらめっちゃ楽しくない?っていう感じ。もう完全に、勢い。
SEI:多分ね、これ読んでる読者さんはすごい勘違いしてると思うんですけど、SNSのR-Nabyさんしか知らない方は、なんかもう破天荒でむちゃくちゃな人なんじゃないかって思ってると思うんですけど。結構……ていうかもう普通に常識人ですよね。
R-Naby:この前超びっくりしたのが、俺CSさんのインタビュー、ちょくちょく読むんですけど。たまたまこの前CzTigerくんのストーリーで、俺いいねしたんですよね。そしたらいっぱいフィードが出てくるから、ずっといいねしていたら、Cz君が「ニューヨークのR-Nabyからいいねもらうって、俺の記事を読んでもらってるってテンションがガチ上がる」って書いてあって。そういう感じで思われてんだと思って。
SEI:うんうん。
R-Naby:それもちょっと嬉しかったんですよね。なんていうか…そういう海外でやってる見本となれてるから、そういう感じで書かれるわけじゃないですか。
あと、みんなもそういうなんか生き方が好きなんかなっていうのもあって、やっぱりロサンゼルス行きたいっていうのもあるんです。
SEI:ニューヨークだと今は毎週2つぐらいライブがあるって仰っていたし、かなり活動してらっしゃるじゃないですか。
R-Naby:そうですね。今日もほんと12時間前までライブしてました。
SEI:で、また明日もあるっておっしゃってましたよね。
R-Naby:そうそうそう
SEI:それプラス、コンサルティングのお仕事とかされてますけど、LA移住後、どれぐらいのスピードで今みたいな活動レベルになる予定なんですか?
R-Naby:まあ予定ではね、もうとりあえず1ヶ月目に免許の切り替えと銀行の切り替え、IDの切り替え、あとそういうのをまず全部やって。
DMV(カリフォルニアの自動車の登録や運転免許の発行・更新を行う機関)も予約しなきゃいけないし。うん。2ヶ月目ぐらいに昼間の仕事。ちょっとなんかあのニューヨークでやってないようなこととかもやりたい。
SEI:うんうんうん。いいですね。
R-Naby:ほんで夜はあの周辺のライブハウスに行こうかな、と。
SEI:あの周辺、ですか。
R-Naby:俺がニューヨーク来た頃って、ブロンクス、ブルックリンでオープンマイクに行きまくったんですよね。だから、今LAでそういう場所がどうなってるかわかんないですけど、とりあえずもう動きまくる。
SEI:おお~。LAを攻めるっていう。撃たれないように気をつけてくださいね。
R-Naby:まあ大丈夫だと思いますけど。ニューヨークを13年サバイブしたから絶対大丈夫だと思います。俺もやっぱりバカじゃないんで。
あと、コミュニケーションに関してはやっぱり自信はあるんで、まあそこは謙虚に、徐々にゆっくり下から日本人らしく入っていこうかなと。
SEI:あ、そこは謙虚にですか。
R-Naby:でもまあ、先ほどもちょっと話したんですけど、3ヶ月間ぐらいである程度このニューヨークの活動レベルまで持っていきたいなと。やっぱそのアメリカでやるノウハウをわかってるんで。
SEI:そうですよね。
R-Naby:そういうのを活かしてやろうかなっていうのと、あとやっぱり運がいいことに、相当コネクションもあるんで。ロサンゼルス以外でも、ベガスだったり、あとネバダ州にも結構繋がりがあって。
SEI:ライブでいろんなとこ行ってらっしゃいましたもんね。
R-Naby:そういう部分も攻めていこうかなと思います。
SEI:ロサンゼルスをベースに西の方を広げていく、みたいな。
R-Naby:そうなんですよ。だからニューヨークでできなかった逆バージョンです。っていうのをもう徹底的にやろうかなと思ってですね。
SEI:ニューヨークで、あと何ヶ月ですか?今8月ですよね。4ヶ月ぐらいしかないのかな?残りのニューヨーク生活…何をそれまでにやりたいですか?というか、最後に何をする予定ですか?
R-Naby:最後にやっぱりニューヨークでやりたいことは、とりあえず会ってない人と会う。今まで会ったお世話になった人たち。
SEI:例えば誰ですか?
R-Naby:とりあえずほんと昔から飯を食わせてもらった人とか、色々お世話したり、お世話してもらった方々とか。一緒にバイトでその当時頑張ってた友達とか、自分が辛かった時とか一生懸命だった時に、一緒に働いてたり周りにいてサポートしてくれた人たちに、最後「行ってきます」っていう挨拶をしたいですよね。まあそれが一つ。
で、今アルバムを作ってるんですけど。新アルバムか。
SEI:おお!新アルバム。タイトルは?
R-Naby:『Hey NewYork』っていうタイトルで。今回初めて「コンセプトアルバム」にしてるんですよ。
SEI:あ、コンセプト。なるほど。
R-Naby:これはニューヨークのレジェンドたちのリミックスをサンプリングさせてもらってるんですよね。
SEI:あら、素晴らしい。これぞヒップホップ・オブ・ヒップホップですね。
R-Naby:うん。そうなんですよね。やっぱ今どのヒップホップもみんなオートチューンばっか使って、似たような音楽ばっかりじゃないですか。
SEI:そうですね。
R-Naby:でも俺は今回、やっぱり自分が当時憧れた90年代から2000年代の……レジェンドラッパーってニューヨーク多いんで。そのニューヨークのレジェンドラッパー達の名曲のサンプリングで今回コンセプトアルバムを作ってて、その一曲となるのが『Hey Ma』…あ、あの『Hey NewYork』なんですよ。
SEI:Cam’Ronの曲ですか?
R-Naby:Cam’Ronの『Hey Ma』。それをほんとサンプリングしてるんですよね。
SEI:へー面白い。
R-Naby:で、今回は全部ニューヨークのリアル。ニューヨークってやっぱすべてを一曲では書けないんで。だから何曲かにして、今まであった出来事を…ニューヨークであったことを書いてるんですよ。
SEI:面白い面白い。
R-Naby:それを今回最後までやって。ほんで最後は、あの「SOB’s」っていうニューヨークの超名門ライブハウスがあるんですけど。
SEI:はい。
R-Naby:そこで最後、「自分のスペシャルライブ」っていう感じでやりたいなっていうのはあるんですよ。
SEI:コンタクト取ってますか?そのライブハウスに。
R-Naby:もちろん。オーガナイザーがいて、彼がそれ知ってるんで。10月か12月、どっちかでやろうかなと思ってます。
SEI:10月か12月。いいじゃないですか。
R-Naby:そこでちょっとスペシャルライブっていうのを組んでもらって、まあ俺もほんとこっちのニューヨークアーティストで相当な人たちとフィーチャリングしてきたんで。
SEI:Maino(メイノ)のさんとかね。
R-Naby:そのMainoさんを呼べるかはわかんないですけど、まあローカルのアーティストたちはみんな呼びたいなと思ってるんですよ。
SEI:え、A-Thugさんも?
R-Naby:ほんで実はこれね、ちょっと言ったかもしれないですけど。A-Thug君とは曲をやろうってなってるんです。ただ、うーん……今バイブスがあんまり同じじゃないんですよね。
SEI:バイブス?
R-Naby:はい。なんか似たようなバイブスではないんですよ、今。っていうのもあるし、なんかちょっとA-Thug君とトラック選びをしてたんですけど。
SEI:うん。難しい?
R-Naby:その今俺がなんかニューヨークへの感謝の気持ちを書いてるんで。それに対してどうなのかなっていうのもちょっとあるんですよ。でも一緒に曲を最後やろうっていう話にはなったんで。
SEI:なるほど。まあでもコラボやリリースは、ぶっちゃけのLA引っ越し後とかでもなんかの別枠で出来ますよね?今はニューヨークにトリビュートした曲ですしね。
R-Naby:そうですね。A-Thug君実はニュージャージーに引っ越しちゃったんですけど、ニューヨークらへんにいる日本人ラッパーってね、数限られてるし。
SEI:うん、限られてますね。でもA-Thugさんはほら、レジェンドっていうかOG枠じゃないですか。日本のヒップホップ界の。彼を目指してね、ラッパーになったって子もいっぱいいるだろうし。だから面白いフィーチャリングだと思いますけどね。
R-Naby:そうですね。これは多分実現できると思います。
SEI;あ、じゃあ読者さんも楽しみにしていてほしいですね。
R-Naby:「Csって今日本でやばいですよ」っていうのを言われたんですよ。あ、そうなんだって思って。ほんでこの前、日本からニューヨークに会いに来てくれた人がいるんですけど、その人もCsで俺のことも見たって。
SEI:おーやっぱR-Nabyさんみたいにニューヨークで活躍してる人が目標になってる若者とかもいるんでしょうね。
R-Naby:13年帰ってないんで、本当に実在するのかなっていう感じもあるんだと。
SEI:あーなるほど。もう「妖精枠」ですね。フェアリーネイビー。
R-Naby:だって本当に会えるんですか?みたいな感じだったんで。
SEI:あ、わざわざ会いに来てくれたんですか?
R-Naby:はい。すごくないですか、それ。だからもう、そういう感じなんですよね、きっと日本からは。俺からしたら「全然ニューヨークで会えるけど」っていう。
SEI:へー、じゃあやっぱりCsに載って反響は少しはあったってことなんですね。良かったです。話変わりますが、今から漠然とした目標ってありますか?
R-Naby:まあこれもね、ストーリーを繋げるという意味で、タイミングでまたCsさんにインタビューをお願いしようかなと思ってるんですけど。もう本当、今から言うことをロサンゼルスで、ちゃんとたどってほしいんですよね。
SEI:R-Nabyさんの軌跡をね。うんうん。
R-Naby:そうなんですよ。今のその漠然とした向こうの夢が、俺が今回ニューヨーク去る前SOB’sで最後やろうって思ってるライブを、今度はロサンゼルスでやりたいんです。
SEI:どういうことですか?
R-Naby:例えばLAにとりあえず3年間いますと。例えばの話。で、その3年間でとりあえず俺めっちゃ友達を作ろうと思ってんですよ。
SEI:ほうほう。
R-Naby:日本人に限らずまあアメリカ人もそうだけど、もうめっちゃ友達を作って、最高なロサンゼルスにしようと思ってんですよ。で、その集大成のロサンゼルスのライブをしたいなっていうのが今の漠然とした目標なんですよね。で、それをして、もう一回ニューヨークに戻りたいんですよ。
SEI:それはどれぐらいの期間を指しているんですか?何年先とかそういう…。
R-Naby:2年から3年です。で、ニューヨークに戻って、最後俺は将来やっぱ日本でやりたい。
SEI:あ、そうでしたね。前におっしゃってましたね。
R-Naby:ニューヨークのそこで、「本当のラストライブ」をしたいんです。アメリカ最後の、俺日本に帰るぞっていう最後の最後でラストライブを、ロサンゼルスのライブ公演を終えた後にニューヨークでやりたい。それがまあ数年以内。
だからもうほんとこの2、3年がロサンゼルスで勝負だと思ってる。あとやっぱり今年齢的に一番元気なんですよね、体が。
SEI:うーん、なるほど。
R-Naby:だから元気なうちに、一番ができるMAXな挑戦をしたいです。それが本当漠然とした、今の夢じゃなくて、目標なんで。叶えますよ。もう自分次第だから。だからもう向こうに行った瞬間からコミュニティ入ります。
今回やる集大成ライブをLAでやって、ほんで最後にもう一回ニューヨークにカムバックして、本当にありがとうっていう、アメリカありがとうっていう最後の舞台をニューヨークでしたいです。
SEI:やっぱ骨を埋めるのは日本がいいんですか?
R-Naby:もちろんです。今の段階で言うと多分15年間親も会ってない状態なんですよ。だからまあそうですね、純粋にやっぱ次は日本でもアプローチしたいなっていうのは。あとやっぱり英語もできるから、なんかアジアとかも興味あるんで。
SEI:あーアジア進出ね。
R-Naby:めちゃめちゃ興味あるんで、やっぱり日本語だけじゃもったいないんで。そこはやっぱりもっと違うとこも見たいなと思う。
SEI:面白そうですね。R-Nabyさんフューチャリング、他のアジアの国のラッパーみたいな。R-Nabyさんだからできる、インターナショナルな活動とかね、楽しみですね。あの、LA移住数日前にもう一度心境伺ってもよろしいですか?
R-Naby:そうですね。お願いします。
SEI:具体的にいつ?来年の元旦に引っ越すんですか?
R-Naby:えっとね、具体的に言うと12月の中旬なんですよ。
SEI:その前にアルバムが出てるんですよね。アルバムのリリースはいつ予定なんですか?
R-Naby:えーと、本当に出発する5日前とかに出そうと思ってるんで。
SEI:なるほど、まだ未定ってことですね。12月中だけど。
R-Naby:はい。ただもう全部レコーディング終わってるんですよ。で、マスタリングも残り2曲で完成なんで、もうほぼアルバムは90%完成なんです。
SEI:そのアルバムの曲のMVとか作って出すんですか?
R-Naby:この前『Hey NewYork』のやつをアップして、今から最後の録るんですよね。
SEI:じゃあこの記事を出すにあたっては、その『Hey NewYork』のMVがリンクで貼れる感じですかね。
R-Naby:あ、そう、貼ってもらいたいです。あと、あの、そうですね、思いっきりニューヨークのこのサンプリングを楽しんでもらいたいです。
SEI:おお、いいですね。
R-Naby:っていう。で、次のこの最後のこのインタビュー、あのインタビューの数日前の、本当の今からもうあと数日後に行きますっていう。心境+アルバムのことを話せたらいいなと思って。
SEI:わかりました。じゃあ12月にまたインタビューな感じですかね。
R-Naby:そうですね。ほんで定期的に半年に一回、追う感じね。だから次は2highさんが一緒に出てきたりとか、絶対何か起きてくるんで。
SEI:LAにいらっしゃったら私もインタビューしやすいので。
R-Naby:はい。もちろん
SEI:最後に。現時点で、読者さん・閲覧者さんに何か伝えたいメッセージとかアドバイスとか、何かあればお願いします。
R-Naby:そうですね、Csの読者さんはすごいヒップホップが大好きだと思うんですよね。でもほとんどが日本で活動してるラッパーだったり楽曲だと思うんです。この媒体のインタビューとかで取り上げられてる人って、海外で活躍している人もいるとは思うんですけど、でも自分みたいにここまでどっぷりハマった日本人ラッパーもやっぱ珍しいと思うんで。
SEI:うんうんうん。
R-Naby:なんかこういう生き方もオプションとしてあるんですよっていう。そんな感じに見てもらえるといいのかなって。それが正解ではないんですけど、ヒップホップを通して、Csさん通して、こういう生き方も悪くないよっていうのを知ってもらえば、なんかいいかなと思ってます。
SEI:ありがとうございます。本当に何回も言ってますけど、SNSの印象が先行してて、R-Nabyさんは非常識で破天荒だと思われがちですが、ふたを開けてみればすっごい普通に常識人だし、気遣い屋さんなんですよね。
ほら、結構SNSで自画自賛してるじゃないですか。「俺、NYで頑張ってるぜ」みたいな感じで書いちゃってるから、みんな多分そこで抵抗感持っちゃうと思うんですけど。……ちなみにあれはキャラですか?
R-Naby:まあキャラみたいなもんですね。初めのCsさんの記事で、「ジャイアンみたい」って。
SEI:あっ申し訳ございません。
R-Naby:いえいえ。結構それ、コメントやDMでもらったんですけど、でも本当にジャイアンだよねって言われたんです。
SEI:そう、だから熱いけどすごい情があるんすよね。で、ちゃんと常識もあるんですよ。ジャイアンって映画とかだとめっちゃ頑張るじゃないですか。いじめっ子キャラから脱出して、すごいリーダーシップ発揮して頑張るじゃないですか。友達思いで。だからそういうタイプなんだなと思って。はい、ごめんなさい。見た目もちょっとジャイアンっぽいですけど(笑)、まあ性格はもっとちゃんとした、常識を持ったジャイアンが大人になった感じですよね。
R-Naby:そうかもしれないですね(笑)。
SEI:ごめんなさい。褒め言葉になってないかも(笑)。ということで、はい、読者さん、本当R-Nabyさんの音楽、是非よろしくお願いします。本日はありがとうございました!
「こういう生き方も、オプションとしてあるんですよ」
インタビューの最後、R-Nabyはそう話した。
彼の生き方が正解なのかどうかは、まだ誰にもわからない。
13年間かけて築いた生活を手放し、仕事も家もライブのコネクションもない土地へ移る。しかも、本人が何度も口にするように、もう無茶をしても簡単にやり直せる年齢ではない。
それでも彼は行く。
なぜなら、失敗すること以上に、「あの時行っておけばよかった」と後悔することの方が怖いからだ。
振り返れば、R-Nabyの13年間のニューヨーク生活も、最初から成功が約束されていたわけではない。何もないところから生活を作り、人と繋がり、ライブを重ね、いつしか日本から会いに来る人に「本当に実在するんですか?」と言われる存在になった。
今度は、それをロサンゼルスでゼロから始める。
そしてLAで数年間を過ごした後、もう一度ニューヨークへ戻り、「アメリカ、ありがとう」と最後のライブをして日本へ帰る。それが今、彼の描いている未来だ。
果たして、その計画通りになるのか。
たぶん、ならないこともたくさんあるだろう。
でも、それも含めてR-Nabyらしい。
SNSでは自信満々で、少々破天荒。実際に話してみれば意外なほど常識人で、周囲への感謝を何度も口にする。そんな彼を以前の記事で筆者は「ジャイアンみたい」と書いた。
今回改めて話してみても、その印象はあまり変わらなかった。
ただし、夢を諦めずに大人になったジャイアン、とでも言っておこう。
12月、R-Nabyはニューヨークを離れる。
HiphopCsでは、その直前にももう一度彼の話を聞く予定だ。
そしてその先も、できれば追いかけてみたい。
「こういう生き方もある」と言った男が、ロサンゼルスで本当に何を作るのか。
その答えは、これからだ。
【R-Naby関連リンク】
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