千葉雄喜とは|KOHHから現在まで、経歴・代表曲・客演・年表
1990年4月22日生まれ、東京都北区王子出身のラッパー。2012年にKOHH名義で『YELLOW T△PE』を発表、団地育ちの日常を飾らない一人称で差し出す手法で頭角を現す。
KOHH時代にはKeith Ape「It G Ma」、Frank Ocean「Nikes」のフィジカル版、宇多田ヒカル「忘却」へ参加。2021年末にKOHH名義での活動を終え、2024年2月に「チーム友達」を千葉雄喜名義で発表した。名義の変化と、その前後の作品を分けてたどる。
プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名義 | 千葉雄喜 |
| 別名義 | KOHH, Yuki Chiba, コー |
| 出身 | 東京都北区王子 |
| 生まれ | 1990年4月22日 |
| 契約・発売関係 | 2025年7月4日発表の契約: Warner Music Japan/300 Entertainment Japan。発売関係: キングレコード(『億万長者』CD盤の発売元) |
| SNS | X / Instagram / YouTube |
千葉雄喜の現在地
文筆やMV監督へ領域を広げたのち、2024年2月に本名名義の「チーム友達」で復帰。同曲はSNSで全国のラッパーを巻き込むリミックス連鎖を生み、続くMegan Thee Stallion「Mamushi」ではBillboard Hot 100最高36位を記録、日本語のまま世界へ届く回路を切り開いた。
2025年の武道館ワンマンとワーナー/300契約を経てなお、アンダーグラウンドの信頼を保ったまま国境を越え続ける——本稿では、この動きを2020年代半ばの日本語ラップの「現在地」として読む。
代表曲・作品
千葉雄喜名義から入るなら「チーム友達」と「Mamushi」、KOHH時代へ戻るなら『MONOCHROME』へ。名義だけで区切るのではなく、Koshyとの制作、海外アーティストへの客演、初期のソロ作品という三つの入口から変化を追える。
- 「貧乏なんて気にしない」(2014年) — KOHH名義。初めて発売したアルバム『MONOCHROME』の収録曲。公式の作品紹介では、完成していた1stより先に発売した2ndアルバムと位置づけられている。公式配信のトラックリストと作品紹介
- 『It G Ma (Keith Ape feat. JayAllDay, Loota, Okasian, KOHH)』(2015年) — 韓国・日本のラッパーが集結し世界的バイラルヒット。KOHHの日本語ヴァースが海外で強く認知された国際的ブレイク曲
- 『Nikes (Frank Ocean)』(2016年) — 『Blonde』のフィジカル版に収録されたバージョンにKOHHが参加。日本人ラッパーとして異例のUSトップアーティスト作品への起用
- 『チーム友達』(2024年) — 本名名義での復帰曲。プロデュースはKoshy。SNSで爆発的に拡散し、DJ RYOW(名古屋・東海のシーン)/Jin Dogg/¥ellow Bucks/Watson/SKY-HIらによる地方別リミックス連鎖を生んだ。原曲を聴く(Apple Music・米国表示)
- 『Mamushi (Megan Thee Stallion feat. Yuki Chiba)』(2024年) — Billboard Hot 100初登場68位、最高36位。MVは2024 MTV VMAsでBest Trending Video受賞。原曲を聴く(Apple Music・米国表示)
- 『アニョハセヨ』(2026年) — 韓国のプロデューサーLil Moshpitを迎えた楽曲。チャント型フックで再びバイラル化し、Sik-K/Jay Parkらを迎えたKorean Remix、ちゃんみなRemixへと展開
- 「死ぬか生きるか」(2026年) — 9月25日配信。アニメ『スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険』のエンディングテーマ。アニメ公式の作品情報(日英)/公式配信リンクから聴く
客演と人脈
これまでに共演が確認できる主な相手は、Keith Ape、Loota、Frank Ocean、宇多田ヒカル、Mariah Carey、Megan Thee Stallion、Will Smith、Murda Beatz、Koshy、キングギドラ。
2025年7月4日の発表で確認できる契約先はWarner Music Japan、所属は同社が運営する300 Entertainment Japan。契約には録音だけでなく、マネジメントやライブ制作も含まれる。『億万長者』CDの発売元表記とは分けて読む。WMJ公式発表/CD作品情報
年表
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 1990年4月22日 | 東京都北区王子に生まれる。韓国人の父と日本人の母のもとで育ち、KOHHという名義は父の名前に由来する(CDJournalのプロフィール)。弟はラッパーのLIL KOHH |
| 2012年11月 | KOHH名義でミックステープ『YELLOW T△PE』を発表しデビュー。翌2013年の『YELLOW T△PE 2』でラジオ等を通じて注目を集める |
| 2014年 | 7月30日に、初めて発売したアルバム『MONOCHROME』を発表。公式の作品紹介上は2ndアルバムで、完成済みの1stより先にリリースしたと説明される。「貧乏なんて気にしない」を収録。公式配信情報 |
| 2015年1月 | Keith Apeの「It G Ma」にLootaらとともに客演。日韓のラッパーが並ぶMVが世界的バイラルヒットとなり、KOHHの名が国際的に知られる決定的な転換点となる。同年アルバム『梔子』『DIRT』を発表 |
| 2016年 | Frank Oceanのアルバム『Blonde』(フィジカル版)収録「Nikes」に参加。同年9月には宇多田ヒカル『Fantôme』の「忘却 feat. KOHH」に客演し、国内外の大物作品を横断する存在に。SPACE SHOWER MUSIC AWARDSでBEST HIP HOP ARTISTを受賞 |
| 2017年 | MTV Europe Music Awardsの「Best Japan Act」にノミネート。MTVの公式ノミネート発表 |
| 2018年 | Mariah Careyの「Runway (feat. KOHH)」に参加(日本版ボーナストラック) |
| 2020年1月 | 「KOHH Live in Concert」(LINE CUBE SHIBUYA)で次作を最後とすることを表明。同年4月にラストアルバム『worst』をリリース |
| 2021年12月 | ザ・クロマニヨンズとのツーマンライブをもってKOHH名義での活動を終了。以後は文芸誌『文學界』での連載、MV監督、地元・王子でのショップ運営など音楽以外の活動を中心に据える |
| 2024年2月13日 | KOHH名義の活動終了から約2年2か月後に本名「千葉雄喜」名義で「チーム友達」をリリース。TikTokを中心に爆発的に拡散し、以降DJ RYOW、Jin Dogg、Young Cocoらを迎えた地域別リミックスが連鎖してシーン全体を巻き込む現象となる |
| 2024年6月28日 | Megan Thee Stallionのアルバム『MEGAN』に「Mamushi feat. 千葉雄喜」が収録される。プロデュースは「チーム友達」も手がけたKoshy |
| 2024年7月 | 『MEGAN』収録の「Mamushi」が7月13日付Billboard Hot 100に68位で初登場(千葉雄喜にとって初のHot 100チャートイン)。その後最高36位まで上昇。7月30日にはRoc Nationが同曲を米アーバン・ラジオで展開した |
| 2024年9月11日 | 2024 MTV Video Music AwardsにMegan Thee Stallionとともに登場し「Mamushi」をパフォーマンス。同MVはBest Trending Videoを受賞 |
| 2024年11月1日 | Will Smithを迎えた「TEAM TOMODACHI (REMIX)」をリリース |
| 2025年3月26日 | アルバム『億万長者』をリリース。全16曲でKoshy、Diego Ave、Bankroll Got Itらが参加し、千葉雄喜名義では初のCD作品となる |
| 2025年5月26日 | Murda Beatzとの共作「Maybach」をリリース。日付はApple Music日本版の作品記録を採用。MVのLA撮影については翌27日公開の音楽ナタリーの記事が伝えている |
| 2025年7月3日 | 千葉雄喜名義で初の日本武道館ワンマン〈千葉 雄喜 ― STAR LIVE〉を開催。ゲストアクトにキングギドラ、スペシャルゲストDJにMurda Beatzが出演し、「チーム友達」ではリミックス参加陣とマイクリレーを披露 |
| 2025年7月4日 | Warner Music Japanとの包括契約と、同社が新設した「300 Entertainment Japan」への所属が発表される(ワーナーミュージック・ジャパン公式発表)。Warner Music Groupのグローバル発表は同年8月29日。同年7月の発表ではLAへの拠点移転予定も示された |
| 2026年1月28日 | 韓国のプロデューサーLil Moshpitを迎えた「アニョハセヨ」を配信リリース。TikTokを中心に世界的に拡散し、Sik-K、BLASÉ、Jay Parkらが参加したKorean Remixも展開 |
| 2026年5月6日 | シングル「まーいいや」をリリース。翌7日、Warner Music Groupがタイ国政府観光庁との「Amazing Thailand」キャンペーンを発表。同曲のMVは2026年4月にバンコクで撮影されたと説明している。WMG公式発表(英語) |
| 2026年7月15日 | 「アニョハセヨ (ちゃんみな Remix)」を配信リリース、共演MVも公開 |
| 2026年7月28日 | mgk(Machine Gun Kelly)とのコラボ曲「JJK」をリリース。発売日はユニバーサル ミュージックの作品情報に基づく |
| 2026年9月25日 | 「死ぬか生きるか」を配信。『スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険』のエンディングテーマとしてアニメ公式サイトに掲載されている |
(年表は出典が確認できた出来事のみを記載している)
取材記事を読む──誰の言葉かを分ける
HIPHOPCsのYTG/Samインタビューでは、Samが千葉雄喜との幼少期の出会い、スタジオで過ごした時間、ツアーへの同行を語っている。話者はSamで、千葉本人へのインタビューではない。作品表に出てこない関係を、友人の記憶から読む入口になる。
- 千葉雄喜のメジャー契約は何を変えるのか? ワーナーミュージックに聞く、日本のヒップホップを世界に届けるための挑戦 — Rolling Stone Japan(2026年1月15日) — 取材相手はワーナーミュージック関係者。
- WHO IS YUKI CHIBA? 千葉雄喜独占特集(渡辺直美との対談を収録) — SWITCH(2025年) — リンク先はSpincoasterによる雑誌特集の紹介。対談全文ではない。
- 千葉雄喜、KOHH時代の曲はもうやらないと宣言「KOHHさんはもういません」 — 音楽ナタリー(2024年)
- 千葉雄喜 KOHH引退のきっかけを語る — miyearnZZ Labo(2024年2月25日公開・同月24日の放送を書き起こし)
地域から読む|Rap Atlas
主要参照
- 千葉雄喜のプロフィール – 音楽ナタリー
- 千葉雄喜が初の武道館ワンマンで「チーム友達」とマイクリレー、空の下で「永遠」の世界を表現(ライブレポート) – 音楽ナタリー
- 千葉雄喜が世界的プロデューサーMurda Beatzとコラボ、武道館ワンマンにキングギドラ出演決定 – 音楽ナタリー
- Yuki Chiba, Loco & BabyTron Make First Debuts on the Hot 100
- Yuki Chiba signs with Warner Music Japan & 300 Entertainment
- 千葉雄喜 アルバム『億万長者』2025年3月26日発売 – TOWER RECORDS ONLINE
- Megan Thee Stallion『MEGAN』に千葉雄喜が「Mamushi」で客演、Koshyがプロデュース — FNMNL
- 日本コロムビア・KOHH公式プロフィール — 初期の作品と活動歴
- CDJournal・千葉雄喜プロフィール — 生年月日、出身、KOHHという名の由来
- Audio-Technica「25 Hours With Yuki Chiba」— 弟LIL KOHHとの関係も紹介
HIPHOPCsで続けて読む
共通の制作パートナーから聴き比べるなら、WatsonとKoshyの『Soul Quake』へ。二人の経歴や所属を同一視せず、それぞれの声と作品を追える。
- YTG/Samインタビュー — 千葉雄喜との時間を、Sam本人の言葉で読む
- mgk×千葉雄喜「JJK」——コラボ発表当時の報道。発売前の見通しを含む記事のため、確定した発売日は本ページ年表の公式作品情報を参照。
→ アーティストアーカイブ一覧(HIPHOPCs編集部の人物プロフィール)
更新(2026年10月3日):KOHH名義終了から「チーム友達」までの期間を約2年2か月に訂正し、取材の話者と媒体、契約先とCD発売元の違いを明記しました。
更新(2026年10月4日):「まーいいや」のキャンペーン発表と撮影時期をWMG公式資料に合わせ、関連記事への推薦を見直しました。「JJK」は公式発売日を採用し、発表当時の記事と区別。「死ぬか生きるか」と原曲を聴く入口を加え、「Maybach」の日付に採用資料を明記しました。KOHHの名義由来は父の名前と訂正し、独立した根拠を確認できなかった過去のクルー関係の断定を外しました。