BIM『Be:』本日配信、20時に新MV公開!Watson、仙人掌、tofubeatsらが過去曲を2026年へ再構築

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BIMが本日2026年5月27日、過去にリリースしてきた楽曲を再構築した作品集『Be:』を配信リリースした。全8曲・28分。「Intelligent Bad Bwoy Ⅱ feat. Watson, 仙人掌」をオープナーに、tofubeats、Stones Taro、Blacc、K BoW、Big Animal Theory、uin、VaVaがリミキサーとして名を連ねる。

同日20:00には、BIM Official Artist Channel(@BIM_OTG)で「Intelligent Bad Bwoy Ⅱ feat. Watson, 仙人掌」のミュージックビデオも公開された。さらに2日後の5月29日(金)には、東京・Kanadevia HallでBIM単独公演「BEAM ’26」が開催される。

本誌の結論を先に置く。『Be:』は、単なる過去曲のリミックス集ではない。BIMのカタログを、2026年の客演、クラブミュージック、そしてライブの現場へ接続し直す”再構築”のプロジェクトである。

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『Be:』は”ベスト盤”ではなく”再構築”である

過去曲を集めた8曲という形式は、一見すれば「ベスト盤」「リミックス集」のフォーマットに似ている。だが本作はそのどちらでもない。

タイトル「Be:」が、その違いを示している。動詞「be(在る)」、接頭辞「be-(再〜/覆う)」、コロン「:(定義・続編接続)」。3つの読みが同居する短いタイトルは、過去曲を「もう一度在らせる」「再規定する」「次へ接続する」という3つの動作を、同時に名乗っている。BIMという名前との頭2文字の重なりも、本作がBIM自身のキャリアの再定義であることを補強する。

本作の主題は「過去のヒット曲を集めること」ではなく、過去曲を素材として、現在の客演陣・現在のクラブ/ダンスフロアの言語・現在のライブ導線に置き直すことにある。だから本作は「ベスト盤」ではなく、編集の射程を提示する「再構築」だ。

8曲・28分に詰め込まれたクラブ地図

収録曲は以下の通り(Spotify公式表記)。

  1. Intelligent Bad Bwoy Ⅱ (feat. Watson & 仙人掌)
  2. Veranda – tofubeats Remix
  3. One Love (feat. kZm) – Blacc Remix
  4. KASSARAINA – K BoW Remix
  5. Runnin’ (feat. kZm & SIRUP) – uin Remix
  6. Intelligent Bad Bwoy (feat. C.O.S.A.) – Stones Taro Remix
  7. Intelligent Bad Bwoy – Big Animal Theory Remix
  8. Bonita – VaVa Remix

全8曲・28分という短尺。「Intelligent Bad Bwoy」が3バージョンで収録される編成(新録Ⅱ+Stones Taro Remix+Big Animal Theory Remix)からも、本作が「量を増やすため」ではなく「1曲を多角的に再演するため」に組まれていることが分かる。アートワークは、BIM「Non Fiction feat. No Buses」も手がけたPennackyが担当した。

リミキサー陣を地図に落とすと、明確な設計が見える。tofubeats(神戸)──J-POPとクラブを架橋し続ける、「Veranda」を担当。Stones Taro(京都)──ハウス/UKガラージ/ジャングル軸、NC4K主宰、英国Time Is Now Recordsなどからリリース、「Intelligent Bad Bwoy」をUKベース文脈に移送。Blacc(ガーナ)──西アフリカから「One Love feat. kZm」を担当、本作で地理的にもっとも遠くへ振られた一手。K BoW(東京)──日本Jersey Clubの最初期からシーンを牽引、安室奈美恵公式リミックスで知られる、「KASSARAINA」を現行ダンスフロアに接続。Big Animal Theory──クラブ/ベース系で「Intelligent Bad Bwoy」をStones Taroとは別角度から再解釈。uinはオルタナ/ポップから「Runnin’」を、VaVaは「Bonita」のオリジナル制作者としてセルフリミックスを手がける。

──神戸/京都/東京/ガーナ。J-POP/UKガラージ/アフロビーツ/Jersey Club/クラブ/ポップ/HIPHOP。地理とジャンルの両軸で、可能なかぎり遠くまで散らされている。これは、過去曲という素材が2026年のダンスミュージック地図のどこへでも置けることの実証である。

「Intelligent Bad Bwoy Ⅱ」で交差するWatsonと仙人掌

本作のオープナーであり、本日20:00にMVが公開された「Intelligent Bad Bwoy Ⅱ feat. Watson, 仙人掌」が、本作の核である。サウンドは、太く押し出されたベース、宇宙的な質感の上モノ、そしてスネア中心のミニマルなビート構成で組まれている。過剰な装飾を削いだ結果として現れた、現代の最前線にしか書けない単調さ──Stones TaroやBig Animal Theoryによる同曲のリミックスと並べて聴くと、新録「Ⅱ」自体がすでにUKベース/クラブ音楽の語彙を内面化していることが見えてくる。本作のクラブ志向は、リミキサー人選だけでなく、「Ⅱ」のビート自体に組み込まれている。

オリジナルの「Intelligent Bad Bwoy」(2023年)は、プロデュースをD.A.N.のDaigos、客演をC.O.S.A.が務めた、UKカラーのダンスチューンだった。「Ⅱ」では、客演がC.O.S.A.からWatsonと仙人掌へ置き換わる。これは単なる人選変更ではない。2023年の東京シーンの中堅軸から、2026年の若手筆頭(Watson)と東京アンダーグラウンドの主軸(仙人掌)への、世代交差の演出である。

Watsonの参加には、もう一つの文脈がある。2026年3月9日、Watsonは初のワンマン公演「Watson BUDOKAN」を成功させ、徳島県小松島市から武道館まで5年で到達した(本誌記事:Watson、武道館に立つ──徳島の26歳が証明した地方から頂点)。その武道館でゲスト16組の1組として登壇したのが、BIMだった。3月9日にはWatsonの祭典にBIMが招かれ、5月27日にはBIMの代表曲リブートにWatsonが招かれる──2ヶ月半で招待の向きが逆転している。世代と立場を交換しあう関係が、楽曲とライブの両側で記録された格好だ。

仙人掌は、MONJU、SICK TEAMでの活動以来、東京アンダーグラウンド/ストリートシーンの軸として動いてきた存在。BIMが世代の上下を一曲のなかで束ねる構図──これが「Ⅱ」の人選設計だ。

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リリックに現れる”知性”と”生存”

Watsonのバースは、こう。

インビテーション到着 MENSAのような結社

MENSAは、世界的に知られる高IQ団体。「Intelligent Bad Bwoy」というタイトルに対して、客演として呼ばれたWatson自身が、その招待を「Intelligentたちの結社」と読み替えてみせている。タイトルとリリックが別の語彙で同じ概念を指す呼応構造──偶然ではない、明確な作詞上の応答だ。続くラインの「ステージがデカくなる度 味わうが越えてゆく 孤独とプレッシャー」は、武道館を通過した直後のWatsonにしか書けない一行である。

一方の仙人掌は、自身のキャリア全体を1ラインで縦断する。

早く売れたけど おれは never die
前乞食でいまは気高い

MONJU期からSICK TEAM、ソロまで連なる経歴を、過去形と現在形で接続する宣言。「never die」というシンプルな英語フレーズが、この2小節のなかでもっとも重く響く。

Watsonの「結社(知性)」と、仙人掌の「never die(生存)」。両者のバースは、BIMが「Intelligent Bad Bwoy」というタイトルに込めたテーマを、それぞれの世代のスタイルで補強している。客演選びとリリックの応答が、本作の編集の射程として完全に噛み合った1曲である。

BEAM ’26は『Be:』の続きになる

本日5月27日、SUMMIT公式(@SUMMIT_info)は、2日後に控えるBIM単独公演「BEAM ’26」東京公演のゲスト陣に、新たに ANI(スチャダラパー)とBonbero を追加発表した。これにより同公演のゲスト陣は次のとおりとなる。

  • Bonbero 【NEW・5/27発表】
  • ANI 【NEW・5/27発表】
  • 仙人掌、C6ix、Benjazzy、JuggrixhSentana、Cwondo、kZm、PUNPEE、STUTS、Watson &more

このゲスト陣には3層の構造がある。

第1層:本日リリース『Be:』参加者──Watson、仙人掌、kZm(「One Love」「Runnin’」客演)。配信→2日後ステージという最短距離で、新作の客演陣がそのままライブに重なる。

第2層:PUNPEE & BIM「MUSEIGEN feat. C6ix, Bonbero & ANI」参加者──C6ix、Bonbero、ANI。同曲は2025年12月24日に配信リリースされ、2026年2月19日にMVが公開されたPUNPEE & BIM名義の最新シングル。サウンドは90年代レイブカルチャーを象徴するJungleを基調に構築されていた。BIMが2025年末からUK/クラブ/ダンスミュージックの語彙に踏み込んでいた事実は、本作のリミキサー人選(Stones Taro、Big Animal Theory、K BoW)と、新録「Ⅱ」のサウンド(強ベース×宇宙的上モノ×ミニマルなスネア)とが、直線で繋がる。本日5月27日のANI・Bonbero追加発表によって、「MUSEIGEN」の客演陣3名(C6ix・Bonbero・ANI)が全員、29日のステージに揃うことになった。

第3層:長年の盟友/過去作参加者──PUNPEE(ユニットの相方/『The Beam』「BUDDY」客演)、STUTS(「Veranda」「Tokyo Motion」「マジックアワー」プロデュース)、Cwondo(2020年『Boston Bag』参加プロデューサー)。BIMのソロディスコグラフィの背骨を作ってきた人々が、同じステージに並ぶ。

29日のBEAM ’26は、(1)本日リリースの最新作、(2)2025年末の最新シングル、(3)ソロ過去作全体──という3つの時間軸が、同じステージで同時に再演される場として設計されている。配信→MV→ワンマンという3段のロールアウトは、こうして『Be:』のテーマ「再構築」を、ライブの現場まで延長する。BEAM ’26は、『Be:』の続きになる。

BIMが5月の最後に選んだ”再構築”

2026年5月のヒップホップでは、Drakeが”物量”によって現在地を更新し(本誌既報:『ICEMAN』Billboard史上初Top 3独占と”勝利の三分裂”)、AWICHがWu-Tang Clanとの舞台で”翻訳”の役割を担った(本誌既報:AWICHがRZAの言葉を日本語に変えた夜)。

その同じ月に、BIMは『Be:』で過去曲を現在のクラブ地図へ置き直した。量で押すのではなく、記憶を組み替える。『Be:』は、BIMが自らのカタログを2026年の耳へ再接続するための作品である。

作品データ

BIM『Be:』
配信リリース:2026年5月27日(水)
レーベル:SUMMIT
収録曲数:全8曲・28分
アートワーク:Pennacky
Spotify:https://open.spotify.com/album/7F4c3DOgEOcEUq3KyvyLu8

収録曲
01. Intelligent Bad Bwoy Ⅱ (feat. Watson & 仙人掌)
02. Veranda – tofubeats Remix
03. One Love (feat. kZm) – Blacc Remix
04. KASSARAINA – K BoW Remix
05. Runnin’ (feat. kZm & SIRUP) – uin Remix
06. Intelligent Bad Bwoy (feat. C.O.S.A.) – Stones Taro Remix
07. Intelligent Bad Bwoy – Big Animal Theory Remix
08. Bonita – VaVa Remix

MV「Intelligent Bad Bwoy Ⅱ feat. Watson, 仙人掌」
2026年5月27日(水)20:00、BIM Official Artist Channel(@BIM_OTG)にて公開
URL:https://youtu.be/zoM2uiqdiiI

BIM ONE MAN LIVE BEAM ’26
2026年5月29日(金)東京・Kanadevia Hall(OPEN 18:00 / START 19:00)
2026年6月13日(土)大阪・NHK大阪ホール(OPEN 17:00 / START 18:00)
GUEST:Bonbero【NEW】、ANI【NEW】、仙人掌、C6ix、Benjazzy、JuggrixhSentana、Cwondo、kZm、PUNPEE、STUTS、Watson &more
チケット一般発売中

取材・文:Rei Kamiya
リリック引用:Apple Music歌詞表示より、批評目的
一次情報出典:BIM Official Artist Channel(@BIM_OTG)、Spotify公式アルバムページ

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