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ACE COOL「Katagi (feat. Jinmenusagi)」9月16日配信 呉と九段、堅気を名乗る2人のラップ

チャート・楽曲評9 min read

ACE COOLの3rdアルバム『Haigamine』が2026年9月16日に配信された。全9曲の6曲目に入っているのが「Katagi (feat. Jinmenusagi)」である。プロデュースはNosh、作詞はACE COOLとJinmenusagiの2人。権利表記は℗ 2026 EVOEL。

音源はSpotifyで配信中。YouTubeにもEVOEL提供の音源が上がっている。アルバム全体はApple MusicSpotifyで聴ける。

要点 内容
配信日 2026年9月16日
名義 ACE COOL、Jinmenusagi
収録 3rdアルバム『Haigamine』全9曲の6曲目/2分33秒
権利表記 ℗ 2026 EVOEL
プロデュース Nosh(作詞はACE COOLとJinmenusagi)
MV 2026年9月17日時点で、「Katagi」の公式MVは本誌では確認できていない。アルバム1曲目「Shakunetsu」の公式MVは公開されている

「地元は呉 仁義なき町だけど俺は堅気」

フックの1行目が、この曲の全部を言っている。「地元は呉 仁義なき町だけど俺は堅気」(歌詞より、作詞:ACE COOL、Jinmenusagi)。呉を舞台にした映画『仁義なき戦い』を思わせる言葉に、自分は堅気だという宣言を続ける。そのうえで「ラップが生業」と重ねる。堅気を名乗る人間が、堅気の仕事として韻を踏んでいる。

ACE COOLのバースは、固有名詞でできている。命の賭け方はアカギ、スーツに角刈りという見た目、90年代の北野武のように芸術を作って花火を上げる。「曲はカマキリのよう正確に仕留める俺中谷」の中谷は、2026年3月25日に先行配信されたアルバム2曲目のことでもある。ナタリーはあの曲を、ボクサーに自身を重ねたものだと書いていた。自分の曲名を、自分の曲の中で回収している。

後半は呉に戻る。20歳で広島の町から夢を見ていたこと。皆が呼んでくる名字が山本で、父の名は忠であること。地名でも武勇伝でもなく、CDを買っていた店の名前が出てくる。フタバ図書。広島の書店チェーンである。

呉と九段

Jinmenusagiは、同じ「堅気」を引き取ってから外す。「俺も堅気 いや俺の名はジメヌサギ」。ACE COOLが出したアカギの世界をそのまま受けて倍プッシュと返し、犀原と村井の名前まで引き延ばす。

そしてバースの真ん中で、2人の地名が並ぶ。「呉と九段の音に鬼の籠手の如く宿る魂」(歌詞より)。九段はJinmenusagiの側である。ここから先は東京の地名が続く。千鳥ヶ淵を抜けて富士見から飯田橋、神楽坂の上から見下ろす。その視線の落としどころが「この黒光りのRAKURAI」で、ACE COOLの既発曲の題名になっている。呉の名前で始まった曲が、九段の道順を通り、相手の曲名でJinmenusagiのバースを閉じる。

2人が組むのは今回が最初ではない。2024年10月2日、ツーマンライブを控えた2人は互いの曲のリミックスを同日に配信した。ACE COOL「競争 (feat. Jinmenusagi) [Remix]」とJinmenusagi「Sakuraba (feat. ACE COOL) [Remix]」である。Jinmenusagiが2025年に出したアルバム『ALXVE』には「冨山と山本 feat. ACE COOL」が入っている。「Katagi」で出てくる山本は、その曲名の片方でもある。

直近では2026年8月28日、Benjazzy & Bonberoのアルバム『B2B』の8曲目「4 Walls」に2人がそろって参加した。本誌は『ALXVE』収録の「今じゃない (feat. 般若)」も取り上げている。

4月のPOP YOURSで、先に鳴っていた

「POP YOURS」公式Xが2026年4月5日に投稿したフォトレポートが、DAY3に出たACE COOLのセットリストを7曲挙げている。「自尊心」「RAKURAI」「Nakatani」「Red Bull 64 Bars」「Katagi (feat.Jinmenusagi)」「競争 (feat.Jinmenusagi)」「明暗」。5曲目に「Katagi」が載っている。

同じ並びの「Nakatani」は3月25日に配信済みだった。『Haigamine』の配信は9月16日。4月5日の「POP YOURS」から5カ月以上を経て、「Katagi」はアルバムの6曲目として届けられた。「POP YOURS」のセットリストにも入っていた「RAKURAI」を、Jinmenusagiは自身のバースの最後に織り込んでいる。本誌の現地レポートでも同じ3日間を扱っている。

灰ヶ峰を冠した3作目の、6曲目として

『Haigamine』は、地元・呉市を一望する灰ヶ峰から名付けられた。ルーツの地名を作品名にしたのは今作が初めてで、作品紹介では『GUNJO』(2020年)や『明暗』(2024年)のような明確なコンセプトよりも、1曲ごとの強度を重視したと説明されている。呉市出身のACE COOLは2013年に上京した。広島と中国地方の見取り図は本誌のRap Atlasにまとめてある。

プロデューサーは5人いる。曲別に見ると、Noshが「Shakunetsu」「Nosh Freestyle」「Katagi」「AM 4:00」「Hanabi」の5曲、C.O.S.A.が「Nakatani」、asciiが「Netero」、RUI HAYAKAWAが「Yoake」、ineedmorebuxが「Tenjo」を手がけている。Nosh作の5曲のうち、ラッパーを迎えているのは「Katagi」だけである。「Hanabi」に参加するJCはバンドんoonのボーカルだとナタリーは記している。歌詞で花火を上げていた曲の2つ先に「Hanabi」が置かれている。

よくある質問

「Katagi」はいつ配信された曲か。2026年9月16日、アルバム『Haigamine』の6曲目として配信された。ライブでは4月5日の「POP YOURS」で演奏されている。

誰が作った曲か。作曲とプロデュースはNosh。作詞はACE COOLとJinmenusagiの2人。レコーディングとミックスはOzzyOtaki、マスタリングはMike Bozziがアルバム全体を担当している。

ミュージックビデオはあるのか。2026年9月17日時点で、「Katagi」の公式ミュージックビデオは本誌では確認できていない。アルバム1曲目「Shakunetsu」の公式ミュージックビデオは公開されている。

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出典

本文・見出しの歌詞引用と歌詞内容の紹介は、上記のTuneCore Japan掲載歌詞に基づく。作詞はACE COOL、Jinmenusagi。4月5日の「POP YOURS」での演奏が初披露だったかどうか、「Katagi」というタイトルの由来についての本人の説明、音源の構成やビートの細部は本稿では扱っていない。本誌を除く日本語媒体による「Katagi」の個別紹介は、2026年9月17日に音楽ナタリーのACE COOLアーティストページの記事一覧、Spincoaster、FNMNL、Billboard JAPAN、Rolling Stone Japanのサイト内検索と検索エンジンで確認した範囲では見つからなかった。block.fm、KAI-YOU、THE SIGN MAGAZINEは検索結果を取得できていない。網羅的な調査ではない。最終確認日は2026年9月17日。記述に誤りがあった場合は、確認のうえ本文に訂正を明記する。

更新ログ

  • 2026-09-17:初稿
  • 2026-09-17:配信の経緯とMVの記述を確認できた範囲に揃え、出典を追加

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