HIPHOPCs Global Hip-Hop, JP.

Rap Atlas US:マイアミ — Miami-DadeとBrowardの12組

Rap Atlas15 min read

Rap Atlas US:マイアミ

Miami-DadeとBrowardのラップを、12組の作品と制作から読む。Uncle Lukeと2 Live Crewの低音、Trick DaddyとTrinaの共演、DJ Khaledの共同制作、Denzel Curryらの作品を、異なる地域のつながりとして紹介する。

スポンサーリンク

このページの読み方

12組を名称順に紹介します。人物やグループのプロフィールから曲へ進み、年表では作品とレーベルの関係を確かめられます。掲載順は順位を示しません。

年表:1980年代のパーティーから2026年の取材まで

年・日付 作品・出来事
1980年代初頭 Luther CampbellとGhetto Style DJsの活動。本人の回顧を参照。
1986 2 Live Crew「Throw the D」。RBMAの取材と解説を参照。
1989 2 Live Crew『As Nasty As They Wanna Be』。
1990 2 Live Crew『Banned In the USA』。
1992 Poison Clan『Poisonous Mentality』。
1998 Trick Daddy『www.thug.com』。RIAAの発売年表記に基づく。
1999 JT Money『Pimpin' On Wax』。
2000 Trina『Da Baddest Bitch』。
2001 Trick Daddy『Thugs Are Us』。
2004 Pitbull『M.I.A.M.I.』。
2004 Trick Daddy『Thug Matrimony – Married to the Streets』。
2006 Rick Ross『Port of Miami』。
2006 Epicの公式沿革がWe the Best設立年とする。
2008 同公式発表がWe the BestのDef Jam流通契約を記す。
2008 Raider Klanの始動年。SpaceGhostPurrpの2012年の回顧による。
2009 Pitbull『Pitbull Starring In: Rebelution』。
2010 Trina『Amazin'』。
2010 Rick Ross『Teflon Don(Exclusive Edition)』。
2011 Pitbull『Planet Pit』。
2012 SpaceGhostPurrp『Mysterious Phonk(Bonus Track Version)』。
2013 DJ Khaled『Suffering From Success』。
2015-12-25 Kodak Black『Institution』。
2016 We the BestとEpicの契約発表。同年に『Major Key』。
2017 Kodak Black『Painting Pictures』、DJ Khaled『Grateful』、XXXTentacion『17』。
2018 XXXTentacion『?』、City Girls『PERIOD』『Girl Code』、Kodak Black『Dying to Live』。
2019-05-31 Denzel Curry『ZUU』。
2020-02-07 Denzel CurryとKenny Beats『UNLOCKED』。
2022-03-25 Denzel Curry『Melt My Eyez See Your Future』。
2026-07-15 HIPHOPCsがJIROの取材を公開。Kodak BlackとXXXTentacionを聴き始めた経験を語る。

地区、クラブ、ラジオ

プロデューサーJim Jonsinの取材は、クラブでビートへの観客の反応を見ていたことを伝える。808と低音を受け継ぎながら音楽的な要素を増やした、という説明が、Miami bassとその後の制作を結ぶ。

Khaledの2013年の取材は、サウンドクラッシュや海賊ラジオから99 Jamzへ進んだ経験を伝える。ラジオで曲を紹介する仕事と、複数のアーティストを組み合わせる制作を、同じ人物の経歴として読める。

Miami-DadeとBrowardを同じ市とは扱わない。Kodak BlackのPompano Beachでの活動、XXXTentacionのBrowardとの関係も含め、Miamiの外側へ広がる南フロリダの作品を扱う。


スポンサーリンク

代表的なアーティスト・グループ:12組

City Girls

Yung MiamiとJTによるデュオ。2018年のYung Miami本人取材では、初めてのスタジオ録音でJTに支えてもらったこと、ビートから曲の内容を考えたことを語る。『PERIOD』(2018年)の「Take Yo Man」「Where the Bag At」に、その共同名義で触れられる。

同年の『Girl Code』には「Act Up」とCardi B参加の「Twerk」を収録。Drake「In My Feelings」については、前掲の取材でボーカルを録った経緯を話している。ここでの参加は正式なfeaturing名義とは区別する。

RIAA:CITY GIRLS — ACT UP (シングル) — 3X PLATINUM / 2021-04-22
RIAA:CITY GIRLS — TWERK (シングル) — PLATINUM / 2019-08-15

Denzel Curry

『ZUU』(2019年)は「RICKY」で家族、「CAROLMART」で地元の音楽へ向かう作品。Rick Rossとの「BIRDZ」、Ice Billion Bergとの「CAROLMART」から、世代の違うMiamiの声を同じアルバムで聴ける。

Kenny Beatsとの『UNLOCKED』(2020年)は、2人の制作取材によれば3日間で作られた。「Lay_Up.m4a」と「Pyro」は初日の録音。共通のブーンバップへの関心から、録音しながら音を組み立てた経緯を語っている。続いて聴くなら、『Melt My Eyez See Your Future』(2022年)の「Walkin」へ。

RIAA:DENZEL CURRY — ULTIMATE (シングル) — PLATINUM / 2026-03-27
RIAA:DENZEL CURRY — WALKIN (シングル) — PLATINUM / 2025-12-08

DJ Khaled

2013年の本人取材は、New Orleansのレコード店からMiamiのラジオへ進んだ経歴を伝える。「No New Friends」ではDrakeの部屋で曲の骨組みを聴き、Rick Ross、Lil Wayne、40、Boi-1daを巻き込んだと回顧。完成曲は『Suffering From Success』(2013年)に入る。

『Grateful』(2017年)の「I’m the One」はJustin Bieber、Quavo、Chance the Rapper、Lil Wayne、「Wild Thoughts」はRihannaとBryson Tillerを迎える。曲ごとに集まる声の違いから、Khaledの作品を聴き比べられる。

RIAA:DJ KHALED — I'M THE ONE (FEAT. JUSTIN BIEBER, QUAVO, CHANCE THE RAPPER & LIL WAYNE) (シングル) — DIAMOND / 2024-12-06
RIAA:DJ KHALED — WILD THOUGHTS (FEAT. RIHANNA & BRYSON TILLER) (シングル) — 9X PLATINUM / 2026-03-04

JT Money

Poison Clanの公式作品解説は、初期のJT MoneyとDebonaire、Mr. Mixxが制作した『2 Low Life Muthas』を結ぶ。『Poisonous Mentality』(1992年)には「Shake Whatcha Mama Gave Ya」と「Action」があり、ソロ以前の共同名義を知る作品になる。

ソロ作『Pimpin' On Wax』(1999年)では「Who Dat」「On and On」を聴ける。グループ作品とソロ作品を並べることで、Poison Clanの一員としての活動からJT Money個人の名義への流れが見える。

RIAA:JT MONEY — WHO DAT (シングル) — GOLD / 1999-09-30

Kodak Black

Pompano Beachで書き始め、地元のスタジオへ通った経緯を、2016年のFADER本人取材が伝える。『Institution』(2015年)は客演なしの24曲。取材では、Twitter経由で集めたビートを主に使った作品として紹介されている。

『Painting Pictures』(2017年)の「Tunnel Vision」から、『Dying to Live』(2018年)の「ZEZE」へ。後者はTravis ScottとOffsetを迎え、初期の客演のない作品と、他者の声を組み合わせる作品を比較できる。

RIAA:KODAK BLACK — PAINTING PICTURES (アルバム) — 2X PLATINUM / 2026-07-22
RIAA:KODAK BLACK — TUNNEL VISION (シングル) — 9X PLATINUM / 2026-07-22
RIAA:KODAK BLACK — ZEZE (FEAT. TRAVIS SCOTT & OFFSET) (シングル) — 9X PLATINUM / 2026-07-22

Pitbull

BMIの2009年本人取材で、PitbullはMiamiでの育ちを『Rebelution』に重ねている。『M.I.A.M.I.』(2004年)の「Culo」から、『Pitbull Starring In: Rebelution』(2009年)の「I Know You Want Me (Calle Ocho)」へ。取材は後者のホーンを「75, Brazil Street」、さらに「Street Player」へさかのぼって説明する。

『Planet Pit』(2011年)には、Ne-Yo、Afrojack、Nayerとの「Give Me Everything」、Marc Anthonyとの「Rain Over Me」が並ぶ。ラップと歌う声の組み合わせを、曲ごとに聴き比べられる。

RIAA:PITBULL — GIVE ME EVERYTHING (FEAT. NE-YO, AFROJACK, & NAYER) (シングル) — 11X PLATINUM / 2025-09-17
RIAA:PITBULL — TIMBER (FEAT. KESHA) (シングル) — 12X PLATINUM / 2025-09-17

Rick Ross

『Port of Miami』(2006年)の「Hustlin’」について、Mark Ronsonとの2021年の対談でRossは、The Runnersのビートを当時Trinaのマネジメントに関わっていたJosh Burke経由で受け取ったと説明する。録音時にいたのは自分とエンジニアだけだったかもしれない、とも回顧する。

『Teflon Don(Exclusive Edition)』(2010年)では、Styles Pとの「B.M.F.」、T.I.、Jadakiss、Erykah Baduとの「Maybach Music III」、Drake、Chrisette Micheleとの「Aston Martin Music」へ。異なる組み合わせの曲を一枚にまとめるRossのアルバムを聴ける。

RIAA:RICK ROSS — HUSTLIN' (シングル) — 2X PLATINUM / 2021-08-31

SpaceGhostPurrp

2012年のXXL本人取材では、FL Studioを使い、南部アンダーグラウンドへの敬意を『Blackland Radio 66.6』の歪んだ音に込めたと話している。Raider Klanを家族と始めたのは2008年だという。

4ADからの『Mysterious Phonk: The Chronicles of SpaceGhostPurrp(Bonus Track Version)』(2012年)では「Bringing the Phonk」「The Black God」「Raider Prayer」を聴ける。配信版には「Lustful 97」がボーナス曲として入る。

Trick Daddy

『www.thug.com』(1998年)の「Nann」にはTrinaが参加し、彼女自身も後年の取材で回顧している。『Thugs Are Us』(2001年)の「I’m a Thug」「Take It to Da House」では、ソロの声とSlip-N-Slide Expressを迎えた曲を並べて聴ける。

『Thug Matrimony – Married to the Streets』(2004年)収録の「Let’s Go」は、Jim Jonsinの制作回顧でBigg Dとの共同制作曲として語られる。JonsinはMiami bassから受け継いだ要素に808、低音、速いテンポを挙げており、クラブ音楽とその後の制作を結んでいる。

RIAA:TRICK DADDY — WWW.THUG.COM (アルバム) — GOLD / 1999-07-02
RIAA:TRICK DADDY — THUG MATRIMONY (アルバム) — PLATINUM / 2024-10-31

Trina

『Da Baddest Bitch』(2000年)の「Pull Over」から、「Off the Chain With It」「I Don’t Need U」でのTrick Daddyとの共演へ。自身のアルバムの中に、同じレーベル周辺で活動した声が交わる。

2009年の本人取材では、次作で歌やポップの方向も試したこと、「Capricorn」をLauryn HillやErykah Badu、India.Arieに触発された語りの曲にしたことを説明する。翌2010年の『Amazin'』に、Shonie参加の「Capricorn」が収録された。

RIAA:TRINA — DA BADDEST BITCH (アルバム) — GOLD / 2000-11-13

Uncle Luke

Luther Campbellは、本人の回顧取材でLiberty CityのPac Jamに集まる人たちに向けて曲を作ったと語る。2 Live Crewの録音ではMr. Mixxが808を使い、Circle Houseのスタジオもその低音作りに関わった。

2 Live Crew名義の『As Nasty As They Wanna Be』(1989年)は「Me So Horny」や「Get Loose Now」、翌年の『Banned In the USA』は表題曲へ。以下の認定もLuke個人ではなく、グループ名義のアルバムの記録である。

RIAA:2 LIVE CREW — AS NASTY AS THEY WANNA BE (アルバム) — PLATINUM / 1989-12-14
RIAA:2 LIVE CREW — BANNED IN THE U.S.A. (アルバム) — GOLD / 1990-09-25

XXXTentacion

2017年のXXL本人取材紹介はBroward Countyのラッパーとして紹介する。『17』(2017年)の「Jocelyn Flores」「Revenge」から、『?』(2018年)の「SAD!」「changes」へ、作品ごとの歌とラップの形をたどれる。

後者の制作を語るJohn Cunninghamの取材では、Xが頭に描いた旋律をギターやコードに置き換え、アルバムの大部分を寝室で作ったと説明。「SAD!」の声はX自身が録音したという。

RIAA:XXXTENTACION — 17 (アルバム) — 3X PLATINUM / 2023-04-07
RIAA:XXXTENTACION — ? (アルバム) — 6X PLATINUM / 2025-08-27

レーベル、流通、グループ

Luke Records / 2 Live Crew / Poison Clan:RBMAの解説では、2 Live CrewはCaliforniaで結成され、Lukeとの「Throw the D」制作後にMiamiへ移ったとされる。Poison Clanの初期作品については、公式解説がCampbellとの契約とMr. Mixxの制作を結んでいる。

Slip-N-Slide / Atlantic:Trick Daddy『Thugs Are Us』とTrina『Da Baddest Bitch』にはSlip-N-SlideとAtlanticの権利・流通関係が記される。Rossの回顧では、その経路から届いたビートを聴き込むことが「Hustlin’」へつながった。

Maybach Music Group:2021年のRoss取材がMeek MillやWaleの活動と結ぶレーベル。Ross個人の作品や「Maybach Music III」という曲名と、レーベルとしての役割は分けて読む。

We the Best / Epic:Epicの2016年公式発表は、We the Bestの2006年設立、2008年のDef Jam流通契約、2016年のEpicとの契約を別の段階として説明する。『Major Key』『Grateful』はWe the BestとEpicの名が記された作品。

Mr. 305 / Polo Grounds:2009年のBMI取材は、Mr. 305とPolo Grounds/RCA/Jiveとの関係を『Rebelution』の時期の出来事として記す。TVT表記の『M.I.A.M.I.』から、作品を届ける体制も変わっている。

Raider Klan / 4AD / PH Recordings:SpaceGhostPurrpの説明するRaider Klanと、彼の『Mysterious Phonk(Bonus Track Version)』を出した4ADは別の組織。Raider Klanを経たDenzel Curryの『ZUU』にはPH Recordings、Loma Vista、Concordの関係が記される。

Quality Control / City Girls:2018年のYung Miami取材は、AtlantaのQuality Controlと2017年12月に契約したと記す。Miamiのデュオが別都市のレーベルから『PERIOD』を届けた関係であり、Quality Control自体をMiamiの地元レーベルとはしない。

南フロリダの作品を聴いた経験:JIRO

HIPHOPCsの2026年7月15日公開のJIRO取材では、高校時代に友人に勧められてKodak Blackを聴き、XXXTentacionも聴いたと話している。地域ガイドから、作品を受け取った別の土地のアーティストの経験へ進める取材だ。

掲載の考え方

12組は、公式作品と全国メディア(専門媒体を含む)での言及・出演・チャート活動を確認する経路、または地域史上の役割を複数の独立資料で確かめる経路で選んでいます。継続的な地域との関係を重視し、出生地だけで掲載を決めてはいません。

RIAAは2026年9月24日に確認した米国の作品別認定。名義、作品、アルバム/シングル、等級と認定日を記しています。発売日や世界売上とは別の値です。配信版の表記が異なる作品は年で案内し、Bonus Track Versionなどは版を明示しています。

スポンサーリンク

参照資料

訂正・情報提供

作品、年、場所、クレジットの訂正や情報提供は、根拠資料を添えてお問い合わせ窓口へ。

よくある質問

マイアミのラップシーンとは?
Miami-DadeとBrowardのラップを、12組の作品と制作から読む。Uncle Lukeと2 Live Crewの低音、Trick DaddyとTrinaの共演、DJ Khaledの共同制作、Denzel Curryらの作品を、異なる地域のつながりとして紹介する。
この記事では誰を紹介している?
本稿の12組は、City Girls、Denzel Curry、DJ Khaled、JT Money、Kodak Black、Pitbull、Rick Ross、SpaceGhostPurrp、Trick Daddy、Trina、Uncle Luke、XXXTentacion。「代表的なアーティスト・グループ:12組」を名称順に参照。掲載順は順位を示さない。JIROは別地域での聴取経験を紹介する取材であり、この12組には含めていない。
どのレーベルやグループを紹介している?
「レーベル、流通、グループ」ではLuke Records、2 Live Crew、Poison Clan、Slip-N-SlideとAtlantic、Maybach Music Group、We the BestとEpic、Mr. 305、Raider Klan、4AD、PH Recordingsなどを扱う。Quality ControlはAtlantaのレーベルとしてCity Girlsとの関係を記し、取材や作品の時点に沿って説明している。
年表はどの期間を扱っている?
1980年代初頭のLuther CampbellとGhetto Style DJsから、2026年7月15日のHIPHOPCsによるJIRO取材公開まで29項目を選んでいる。取材公開日と作品発売日、発売日と認定日を区別する。
情報はどのように確認している?
作品は公式配信、制作は本人や参加者の取材、認定はRIAAの作品別履歴を参照する。出生・育ち・活動拠点を区別し、本文と「参照資料」にリンクを置く。訂正は根拠資料とともに「訂正・情報提供」の問い合わせ窓口へ。

コメントを残す