YAOとは?メンバーと役割を解説|「777」から2曲目まで
2026年10月8日更新:第2弾「ありふれた世界の果てに」と公式の制作クレジットを加え、メンバー、役割、結成の経緯を再整理した。
YAO(ヤオ)は、Awich、CHICO CARLITO、ONE OK ROCK、Paleduskの4組が参加する音楽プロジェクトだ。2026年7月7日に「777」でデビューし、9月4日には「ありふれた世界の果てに」を発表した。ラップとロックをつなぐ顔ぶれだが、名前を並べるだけでは、誰が歌い、誰が曲を作っているのかが見えにくい。
まず覚えたいのは、「参加する4組」「歌う4人」「制作を担う人」は、それぞれ違う括りだということ。2曲で声を担うのはAwich、CHICO CARLITO、Taka、KAITO。PaleduskのギタリストであるDAIDAIは、両曲の作曲とプロデュースに名を連ねる。本稿では公式発表、本人インタビュー、配信クレジットをつなぎ、YAOの入口を作る。
YAOのメンバーは誰? 参加する4組と、それぞれの役割
ONE OK ROCKの公式発表が挙げる参加アーティストは、次の4組である。表の「YAOでの役割」は、公開済みの2曲のクレジットで確認できる範囲に限った。
| 参加アーティスト | 基本情報 | YAOでの役割 |
|---|---|---|
| Awich | 沖縄出身のラッパー | 両曲のボーカル・作詞。「777」では作曲にも参加 |
| CHICO CARLITO | 沖縄出身のラッパー。読みはチコ・カリート | 両曲のボーカル・作詞 |
| ONE OK ROCK | Taka、Toru、Ryota、Tomoyaによるロックバンド | Takaが両曲のボーカル・作曲に参加 |
| Paledusk | 福岡発。KAITO、DAIDAI、TSUBASA、BOBによるバンド | KAITOが両曲のボーカル・作詞、DAIDAIが両曲の作曲・プロデュース |
ONE OK ROCKの通常の編成は、Takaがボーカル、Toruがギター、Ryotaがベース、Tomoyaがドラム。PaleduskはKAITOがボーカル、DAIDAIとTSUBASAがギター、BOBがドラムを担当する。これらは各バンドでの担当であり、そのままYAOの配信音源の楽器別録音クレジットを示すものではない。(参照:ONE OK ROCK公式プロフィール/Red Bull公式インタビューと出演者紹介)
マイクを握る4人と、音の設計を担うDAIDAI
Red Bull IN-YO!のセッションでは、4人のボーカリストをONE OK ROCKとPaleduskの演奏陣が支える。歌い手の人数と、プロジェクトに参加する顔ぶれは分けて捉えたい。
特に見落としたくないのがDAIDAIだ。配信クレジットでは「777」と「ありふれた世界の果てに」のどちらにも、作曲者かつプロデューサーとして記載されている。表に出る声を追ったあとで、両曲を作る側に共通する名前を見ると、Paleduskの参加がKAITOの歌唱だけではないことが分かる。
Awichを入口に聴くなら、ソロ活動の流れはAwichの人物ガイドへ。YAOでの仕事に絞ると、両曲で作詞と歌唱を担当し、「777」では作曲にも加わっている。Takaも歌うだけでなく、2曲とも作曲者だ。歌い手同士の共演と、曲作りの共同作業が重なっている。
YAOはどう始まった? 共演から制作へつながる年表
YAOの歩みは、2026年6月に公開された映像より前から続いている。接点となった公演、先行する共作、YAOとしての制作開始を順に追う。
- 2024年5月19日:ONE OK ROCKがベルーナドームで行った対バン公演にAwichが出演。公式公演告知で日付と組み合わせを確認できる。Awichは後のHypebeastの取材でも、この共演をYAOへつながる出来事として振り返っている。
- 2025年2月21日:ONE OK ROCKのアルバム『DETOX』が発売。「C.U.R.I.O.S.I.T.Y. feat. Paledusk and CHICO CARLITO」を収録し、3組の共作が先に作品になった。Awichがこの曲の客演者というわけではない。(発売日の公式発表/公式トラックリスト)
- 2025年11月:YAOの楽曲制作を開始。Red Bullの公式インタビューが、映像公開に先立つ制作時期を記している。
- 2026年6月29日:Red Bullのライブセッション企画「Red Bull IN-YO!」で、YAOのパフォーマンス映像が公開された。
- 2026年7月7日:デビューシングル「777」を配信。同日、公式ミュージックビデオも公開。
- 2026年9月4日:第2弾「ありふれた世界の果てに」を配信。
楽曲制作が始まったのは2025年11月で、セッション映像の公開より前だ。一方、Red Bullの取材によると、4組が初めてそろって音を合わせたのは撮影当日だった。共同制作と全員での演奏は、別の段階として進んでいた。(参照:Red Bull公式インタビュー/THE MAGAZINEの「777」配信記事)
名前「YAO」の由来は「八百万」
Hypebeastの本人インタビューで、AwichはYAOという名前を「八百万(やおよろず)」に結び付けて説明している。異なる存在や力が集まるという発想だ。4組の背景を一つにそろえるより、それぞれの違いを持ち込める名前として読むと、この顔ぶれにも納得がいく。
「777」と「ありふれた世界の果てに」——制作クレジットを比べる
2曲を並べると、共通する部分と変わった部分がはっきりする。以下は「777」の公式配信ページと、「ありふれた世界の果てに」の公式配信ページに記載されたクレジットの比較だ。見比べやすいよう、人名の並び順はそろえている。
| 項目 | 777 | ありふれた世界の果てに |
|---|---|---|
| 配信日 | 2026年7月7日 | 2026年9月4日 |
| ボーカル | Awich、CHICO CARLITO、Taka、KAITO | Awich、CHICO CARLITO、Taka、KAITO |
| 作詞 | Awich、CHICO CARLITO、KAITO | Awich、CHICO CARLITO、KAITO |
| 作曲 | Awich、DAIDAI、Taka | DAIDAI、Taka |
| プロデュース | DAIDAI | DAIDAI |
変わるのは、作曲者の欄にあるAwichの名前だ。「777」では作詞・作曲・歌唱の3項目に入り、第2弾では作詞と歌唱に記載されている。歌う4人、作詞の3人、DAIDAIのプロデュースは共通しているが、曲ごとの役割まで完全に同じではない。
クレジットは、誰がどの言葉やメロディーを何小節書いたかまでは示さない。Takaが作曲に入り、KAITOが作詞に入っていることは分かる一方、「サビを一人で書いた」「このギターは全編一人で弾いた」といった細部は、この表だけから決められない。それでも、参加者の肩書から想像するより、実際の分担を一段深く追える。
「777」:まず4人の声と、共同制作の形を知る
デビュー曲は「777 (feat. Awich, CHICO CARLITO, ONE OK ROCK & Paledusk)」。アーティスト欄はYAOで、曲名にも参加する4組が併記されている。個々の名前を残したまま、YAOという名義で出した最初のシングルだ。
Hypebeastの取材でAwichは、この曲について、既存の仕組みの外側にいた者たちが集まることを賭けの比喩とともに説明している。曲名の数字だけで意味を決めるより、背景の違う参加者が共同制作に加わった点と併せて読むと、デビュー曲としての位置づけがつかみやすい。
YAO公式「777」ミュージックビデオを見る/配信サービスを選ぶ
「ありふれた世界の果てに」:2曲目で共有された沖縄への思い
第2弾について、THE MAGAZINEの配信記事は、AwichとCHICO CARLITOが沖縄の歴史や文化、平和への思いを語り、それにTakaが共鳴したことを制作の背景として伝えている。沖縄は2人の出身地というプロフィールにとどまらず、曲を作る際に共有された話題でもあった。
英語表示の公式配信ページでは、日本語題「ありふれた世界の果てに」が「FOR OKINAWA」と表記される。
この曲からAwichやCHICO CARLITOを知ったなら、沖縄のラップ地図(Rap Atlas)も入口になる。2人の活動を、沖縄のほかのアーティストや作品と一緒にたどれる。
「ありふれた世界の果てに」の公式音源をYouTubeで聴く/配信サービスを選ぶ
初めて聴くなら、この3本から
YAOをYouTubeで追うと、ライブセッション、ミュージックビデオ、配信元による公式音源動画が見つかる。それぞれの違いが分かるよう、入口を3本に分けた。まず人と演奏の配置を見て、次に音源として発表された2曲へ進む順番である。
- Red Bull IN-YO!:4人の歌い手と演奏するメンバーの配置をつかむ入口。下の映像がこのセッションで、7月7日公開の「777」のMVとは別映像だ。
- 「777」公式MV:デビュー曲を確認する。前掲のクレジット表と一緒に見ると、画面に映る人と曲作りに参加した人の関係を追いやすい。
- 「ありふれた世界の果てに」公式音源:同じ4人の声とDAIDAIのプロデュースが、次の曲へどう引き継がれたかを聴く。

映像:Red Bull IN-YO!公式。プレーヤーが表示されない場合はYouTubeでセッションを見る。
YAOについてよくある疑問
YAOの読み方は?
「ヤオ」。名前の由来についてAwichは、Hypebeastの取材で「八百万」に通じる考え方を説明している。
YAOは4人組?
公式発表ではAwich、CHICO CARLITO、ONE OK ROCK、Paleduskの4組によるプロジェクトとされる。公開された2曲でボーカルに記載されているのは、Awich、CHICO CARLITO、Taka、KAITOの4人だ。参加アーティストの組数と、歌い手の人数を分けると分かりやすい。
DAIDAIは歌っている?
本稿で扱った2曲のボーカル欄にDAIDAIの名前はなく、作曲とプロデュースに記載されている。Paleduskではギタリストを務める。
今後も同じメンバーで活動する?
2026年7月16日公開のHypebeastの取材で、4組を中心とする編成が固定なのかを問われたTakaは、結論を明かしていない。その後、第2弾が同じ4組の参加名義で発表されたことは確認できる。将来の固定編成や活動期間まで、2曲の発表から断定することはできない。
2曲の制作背景を並べると、YAOの変化も見えてくる。Hypebeastの取材でAwichが語った「777」では、異なる背景の者たちが集まり、既存のルールに挑む構想があった。THE MAGAZINEが伝えた第2弾の背景には、沖縄の歴史や平和への思いがある。同じ顔ぶれでも、制作で共有するテーマは同じではない。役割と題材の両方を追うことが、YAOを知る手がかりになる。
更新・訂正:初出は2026年7月5日。2026年10月8日、配信前の紹介記事を公開済み2曲のガイドへ改訂した。未確認としていた制作担当を公式クレジットで更新し、IN-YO!映像公開より前に制作が始まっていた経緯を補足。AwichとCHICO CARLITOの「沖縄を拠点」という記述を「沖縄出身」へ修正した。旧稿の固定的なバンド活動やRed Bullの制作・流通への関与についての推測は、確認できる事実に基づく説明へ改めた。
写真:YAOに参加するONE OK ROCK。撮影はYAO始動前の2019年5月19日、ブダペストのDürer Kert公演。Frank Olivér(Infinite Beat)撮影、Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0。色調等の加工なし。表示時の縮小・トリミングあり。