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Statik Selektah「Champagne Wishes」Gibbsとの再会をつなぐ3人の共演史

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「Champagne Wishes」の配信ページ掲載カバー。画像:Spotify。

長い間息をひそめていた彼。

12年ぶりに録音をともにしたFreddie Gibbs(フレディ・ギブス)が、16小節では終わらないヴァースを返してきた。

Statik Selektah(スタティック・セレクター)は、新曲「Champagne Wishes」についての本人コメントで、その仕事を今年のベストの一つだとたたえている。

10月16日に配信されたこの曲には、Ab-Soul(アブ・ソウル)とRaekwon(レイクウォン)も参加。3人とも、10年以上前からStatikの作品に名を残してきたラッパーだ。5分39秒の新曲を入り口に、その共演の足跡をたどってみたい。

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Ab-Soulのフック、Raekwonのヴァース、Gibbsの熱量

StatikがBroadwayWorld掲載のコメントで説明した制作の流れは具体的だ。まずAb-Soulにテーマを伝えると、曲に欲しかった感触をフック、つまり繰り返される印象的なパートで形にしてくれた。Raekwonは、豊かな暮らしを描くヴァースで応じたという。

そしてGibbsは、16小節を超えるヴァースを届けた。Statikによれば、2人の録音は2014年の「Carry On」以来になる。長い付き合いの相手が久しぶりに参加し、期待以上の仕事をする。そのうれしさが、本人の賛辞からも伝わってくる。

そのGibbsに耳を留めた聴き手もいる。Xではチェルシー(@_CHELSEA1010_)が10月18日、マイクリレーの顔ぶれを挙げたうえで「特にFreddie Gibbsがかましている」と投稿した。3人のうち誰のパートが残るか、聴き終えてからこの感想に戻ってくるのも面白い。

客演名の横にある、10年以上の共作

Statikはマサチューセッツ州ローレンス出身のプロデューサー/DJで、Showoff Recordsの設立者。SiriusXMのShade 45では「Showoff Radio」も担当している。今回の3人とは、それぞれ違う形で作品を作ってきた。

共演者Statikとの過去の共作
Freddie Gibbs
米インディアナ州ゲイリーのラッパー
2011年、連名EP『Lord Giveth, Lord Taketh Away』を発表。全7曲にわたる共作。2014年には「Carry On」にJoey Bada$$と参加。
Raekwon
Wu-Tang Clanのメンバー
2013年の「Bird’s Eye View」に、Joey Bada$$、Black Thoughtと参加。
Ab-Soul
Top Dawg Entertainment(TDE)のラッパー
2015年の『Lucky 7』収録曲「All You Need」に、Action Bronson、Elle Varnerと参加。

Gibbsとの連名EPからは15年、Ab-Soulとの「All You Need」からは11年がたつ。「Champagne Wishes」で気になった声があれば、表にある曲へ戻ってみてほしい。GibbsはJoey Bada$$と、Ab-SoulはAction BronsonやElle Varnerと並ぶ。今回とは違う組み合わせを、過去のStatik作品で聴ける。

「The Louvre」から『Expensive Taste』へ

もう一つ、つながりの見える名前がJoey Bada$$(ジョーイ・バッドアス)だ。「Carry On」と「Bird’s Eye View」の両方に参加し、2025年4月18日配信の「The Louvre」にも名を連ねる。こちらの共演者はWestside Gunn、Stove God Cooks、Rome Streetz。当時のSpitFireHipHopの記事は、『Expensive Taste』からの最初の先行曲として紹介していた。

その時点では年内発売と伝えられていたアルバムが、約1年半を経て、2026年11月6日発売予定となった。Apple Musicの予約ページは全21曲を掲載し、「Champagne Wishes」を4曲目に置く。Mass Appeal Recordsの公式Xも、アルバムからの第2弾シングルと案内している。

『Expensive Taste』という題名について、Statikは仕事の成果を楽しみ、質のよい暮らしを大切にすることだと説明している。今回の曲も「The Louvre」から始まった方向を引き継ぐという。「Champagne Wishes」の次に「Carry On」、さらに「Bird’s Eye View」へ。新作の参加者を頼りに過去の曲を聴き直すと、Joeyという共通の顔にも出会える。

Raekwonが日本の客席と向き合った姿は、本誌のWu-Tang Clan横浜公演レポートでも読める。録音された声からライブへ関心が広がったら、こちらもあわせて読んでほしい。

作品情報・公式リンク

「Champagne Wishes」/Statik Selektah、Ab-Soul、Raekwon、Freddie Gibbs。2026年10月16日配信、5分39秒。Mass Appealよりリリース。配信日・参加者・曲の長さはSpotifyの配信情報でも確認した。収録予定作品は『Expensive Taste』(11月6日発売予定)。

Statik Selektah公式:Instagram / YouTube。Weekly Songsの過去回はUSヒップホップの楽曲紹介一覧へ。