D4vd逮捕─Celeste Rivas殺害容疑、Teslaトランク遺体発見から7ヶ月、ハリウッドヒルズで身柄確保

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Text by HIPHOPCs編集部

「Romantic Homicide」の歌い手が、殺人容疑で拘束された——2026年4月16日木曜日、午後4時30分過ぎ。ハリウッドヒルズのマーモント・アベニュー(Marmont Avenue)にある一軒の住宅の前で、ロサンゼルス市警(LAPD)強盗殺人課(Robbery-Homicide Division)の刑事たちが、ひとりの21歳を拘束した。シンガー・ソングライターのD4vd——本名デイヴィッド・アンソニー・バーク(David Anthony Burke)。容疑は殺人。保釈なし。被害者の名は、Celeste Rivas Hernandez(セレステ・リヴァス・エルナンデス)。失踪時13歳、死亡時の年齢は公判書類で「14歳」と記載されている、カリフォルニア州レイク・エルシノアの中学生だった。

これは、HIPHOPCsが2025年9月28日の遺体発見報道から追い続けてきた案件の、遺体発見から約7ヶ月にわたる捜査の、ひとつの結びである。そしておそらく、そこから数ヶ月〜1年続く長い法廷闘争の、始まりでもある。

本記事の取材方針について
本件は進行中の刑事事件であり、かつ未成年の犠牲者を含む。HIPHOPCsは以下の原則で本稿を構成している。(1)一次ソースおよび主要報道——LAPD公式声明、AP/CNN/NBC News/NBC Los Angeles/ABC7/E! News/PBS/Variety/Billboard/KTLA、公判関連書類——を根拠とし、SNS上の未確認情報は採用しない。(2)無罪推定の原則を複数箇所で明示する。(3)被害者の尊厳に配慮し、遺体の状態に関する描写は公判書類に記載された事実として1箇所に限定、演出的な再利用はしない。(4)過去記事(HIPHOPCs 4本)との接続を明記し、新事実と旧情報の区別を読者が追えるようにする。

逮捕の骨格——保釈なし、月曜DA送致、家族が初めて語る日

Associated Press、CNN、NBC News、NBC Los Angeles、ABC7、E! News、Variety、Billboard、PBS、KTLAなどの主要報道と、公的資料で確認されている事実は以下のとおりだ。

バークは4月16日16時30分過ぎ、ハリウッドヒルズのマーモント・アベニューの住宅で拘束された。執行したのはLAPD強盗殺人課。相当な理由による逮捕状(probable cause warrant)に基づく殺人容疑での身柄確保で、保釈は認められていない。CNNの取材によれば、拘束時には捜査員が物件のドアを破って突入したと報じられている。事件は4月20日月曜、ロサンゼルス郡地方検事局(DA)のメジャークライムズ部門に送致され、正式起訴の可否が判断される。

4月20日はもうひとつの重要な節目でもある。家族側の弁護士Patrick Steinfeldによれば、Celesteの家族は4月20日のDA記者会見および罪状認否(charges if filed)に出席する予定だ。会見後、家族は裁判所前で初めて公的な声明を出す——逮捕から最初の公的な家族の声が、4月20日に出ることになる。なお、本件の大陪審手続きの解説等を行ってきた人物として、元連邦検察官のNeama Rahmaniが報道で発言している。

逮捕を受けて、Celesteの父Jesus Rivasは既にE! News等の取材に応えており、「正義(justice)」について神に感謝の意を示している。これは2025年9月の遺体発見以来、家族側からの初の公開コメントに相当する

D4vdの弁護団は3名体制——Blair Berk、Marilyn Bednarski、Regina Peter。逮捕の当夜、共同声明を出した。

本件の実際の証拠は、デイヴィッド・バークがCeleste Rivas Hernandezを殺害していないこと、そして彼女の死因が彼ではないことを示すものになる。大陪審による正式起訴も、刑事告発もまだ行われていない。デイヴィッドは疑いのもとに拘束されているだけだ。我々は彼の無罪を全力で主張する。

弁護団共同声明(2026年4月16日、AP/CNN/NBC News報道より編集部翻訳)

弁護団が明確に指摘しているとおり、この段階では大陪審による起訴(indictment)も、刑事告発(criminal complaint)もまだ成立していない。逮捕は「捜査の到達点」ではあっても、「有罪の確定」ではない。無罪推定の原則は引き続き効力を持つ。ただし、保釈なしで拘束されている点は、当局側が殺人容疑について一定の相当性を示した局面として読める。

「失踪5ヶ月で発見」ではない——時系列の再構成

本件を正確に理解するには、まず「よくある誤解」を解く必要がある。一部の日本語メディアが「失踪から5ヶ月で遺体発見」と書いているが、これは違う

Celeste Rivas Hernandezは、2024年4月にレイク・エルシノアの自宅から家出し、同年5月に家族と最後の連絡を取った後、行方不明者届が出された。当時13歳。だが英語圏メディアの詳細報道や公判関連資料で確認されている範囲では——監視カメラ映像・デジタル証拠に基づき、彼女は2024年9月、さらに2025年1月時点で生存が確認されている。失踪から遺体発見までの間、彼女は少なくとも9ヶ月間はどこかで生きていた。

遺体が発見されたのは、2025年9月8日。彼女の15歳の誕生日の翌日にあたる。場所はハリウッドのレッカー押収場(Hollywood Tow)。通報の引き金は腐敗臭だった。公判書類によれば、車内のフロントトランクから黒い遺体袋が見つかり、その中に頭部と胴体が、さらに別の袋に四肢が収められていた——LA郡地方検事Nathan Hochmanの申立書類記載のまま記す。車両は2023年式Tesla Model Y。名義はバーク本人で、登録住所は家族が住むテキサス州の住所だった。車両は放置から2日後に押収されている。

つまり本件の「空白」は、失踪の2024年4月から遺体発見の2025年9月までの約17ヶ月。そしてそのうち、彼女が死亡したと推定されるのは、2025年1月以降、同年春頃の時期である。LAPDが捜査の焦点として公表してきた「バークによる2025年春のサンタバーバラ郡への移動」は、このタイムラインに直接重なる。遺体発見の翌日、D4vdはThe Fillmore Minneapolisでツアーを続けていた

17ヶ月の空白に散らばるデジタル痕跡——「Delete everything」と Discord の沈黙

本件を単なる「失踪と発見」の物語で語れなくしているのは、この17ヶ月の空白の中に、二人の接点が複数のデジタル空間に散らばっている事実である。CNNの独占取材で確認された情報、AP/NBC LAが家族取材で得た情報、公判関連書類を統合すると、以下の像が浮かび上がる。

2022年、D4vdが「Romantic Homicide」でバイラル化したその年——彼の公式Discordサーバーに「Celeste」というユーザーネームの人物が存在していた、と報じられている。他のサーバーメンバーはその人物を、D4vdのガールフレンドとして認識していた。このDiscordサーバーは、FortniteをストリーミングするところからキャリアをスタートさせたD4vdにとって、初期のリスナーコミュニティそのものだった。

2024年1月、Celesteは13歳。Twitchの配信で、彼女はD4vdと並んで画面に映っている——CNNが確認した映像によれば、深夜3時近くまで冗談を交わし続け、最後にD4vdは笑いながらこう言った。「Delete everything(全部消して)」。

消されなかったものは残る。同じ年の1月から3月のどこかで、D4vdは黒いTeslaから降りる姿をレイク・エルシノアのCelesteの家から数ブロックの場所で撮影されている。地元の10代の少女がその写真をTikTokに投稿した、とCNNは報じている。

2024年春、彼女が家出を重ねていた時期——D4vdの所属レーベルのドメインに届いた1通のメールが、CNNが認証した一次証拠として存在する。差出人は身元非公開を条件に取材に応じた人物で、メール本文はCelesteの失踪に言及しつつ、「彼女の件に何か関わっているという噂があります。もし真実なら、正しいことをして、彼女を家に帰してください。両親はとても心配しています」と訴えている。家族の知人がCNNに証言したところによれば、このメールから数日以内にCelesteは一時的に帰宅した。

2024年夏——Celesteが行方不明として最後に届け出された後、D4vdは自分のDiscordサーバーで「自分は今、曲のスランプ(song crisis)にいる」と書き込んだ。これに対して匿名の誰かがこう返信した。「missing girl Celeste Rivas Hernandezのを出せ」。D4vdは、この返信に反応しなかった。この沈黙は、2024年夏のDiscordサーバーに、ログとして残された。

そしてCelesteの母はNBC LAの取材に、娘には「David」というボーイフレンドがおり、お揃いのタトゥーがあったと語っている。兄の証言では、彼女はTeslaに乗ってやってきたBurkeに連れられて、最後に家を出た。

2025年9月18日のハリウッドヒルズ——捜索と「burn cage」

遺体発見から10日後、2025年9月18日——LAPDはハリウッドヒルズでD4vdが占有していた物件に対する家宅捜索令状を執行し、Burkeのコンピューター等の電子機器を押収した。これは公的に記録されている事実である。

同じ日、物件所有者が雇った民間の調査員が、敷地内で「burn cage(焼却ケージ)」を発見したと報告している——報道された情報であり、この焼却設備が本件の証拠として扱われるか否かはDAの判断次第となる。そしてBurkeのマネージャーは、この捜索の直後に賃貸契約を解除した。D4vdはこの物件から退去している。

これらの事実は、報道として確認されているが、相互の因果関係は捜査当局の証拠提示と法廷での検証を待つ局面にある。HIPHOPCsはこの段階で因果を断定しない。しかし、日本語圏の読者が本件の重さを把握するためには、これらの事実が同じ日付に並んでいることを知る必要がある。

「殺人断定できず」から「殺人容疑で逮捕」まで——遺体発見から約7ヶ月

遺体発見直後、LAPDは慎重な姿勢を崩さなかった。2025年11月12日、HIPHOPCsが報じたLAPD「殺人の可能性は断定できず、確認されているのは遺体隠匿のみ」発表の時点では、LAPDは保留的な立場を取っていた。捜査は長引く——その予感は当時からあった。

しかし、そこから局面は急速に動いた。2025年11月18日、バークが当局への協力を停止。同月20日、HIPHOPCsが「容疑者」としての正式捜査開始を速報。11月23日には第2容疑者の存在を報じた。同月24日、LAPDが本件を初めて公式に「殺人事件としての捜査」と位置づけ直した。そして同月下旬、大陪審(grand jury)がLA郡で招集されていた

大陪審の存在は、当初秘匿されていた。明らかになったのは2026年2月25日——バークの母・父・兄がテキサス州裁判所に対し、召喚状(subpoena)への異議を申し立てたことによってだった。その申立書類のなかで、バーク自身が大陪審の捜査対象(target)に指定されている事実が開示された。大陪審では、バークのマネジメント会社Mogul Vision(モーグル・ヴィジョン)のゼネラルマネージャー、Robert Morgenrothらが証言台に立っている。

つまり今回の逮捕は、大陪審の審理が進行するなかで、捜査当局がついに相当な理由を固めた結果である。LAPDの立場は「遺体隠匿のみ確認」から「殺人事件としての捜査」を経て「殺人容疑での身柄確保」へと段階的に変化してきた。弁護団が声明で「大陪審はまだ起訴を返していない」と強調するのは事実だが、大陪審が現に進行し、家族・レーベル関係者が次々と証言台に立たされてきたこと自体が、今回の身柄確保の前提になっている。

13歳の失踪、14歳での死亡、15歳を迎えられなかった少女

本件を扱う際、年齢表記が英語圏メディアでも揺れている。「13歳」「14歳」「15歳」——どれも誤りではないが、文脈が違う。

Celeste Abigail Rivas Hernandezは、エルサルバドルから移民した両親のもとに生まれた。リバーサイド郡保安官事務所の記録によれば、人生の最後の1年で3度、行方不明として届け出が出されている。最後の家出が2024年4月で、当時13歳。検察側の公判書類は、死亡時の年齢を14歳と記載している。そして遺体が発見されたのは、彼女が生きていれば15歳になっていたはずの誕生日の翌日だった。2025年10月6日、CelesteはQueen of Heaven Cemetery(Rowland Heights, CA)に埋葬されている。

この数字の重なりを、簡単にフラットな「若い被害者」の物語に解消してはいけない。13歳で家を出た少女が、監視カメラ映像では14歳の姿で記録され、15歳の誕生日を迎えることなく遺体で発見された——17ヶ月という空白のなかで、彼女がどこにいて、誰と接触し、どのように生きていたのか。その空白の中身を、DAと大陪審、そして今後の公判が明らかにしていくことになる。

「Internet as home」——Fortnite世代の自己定位と、ジャンルの問い

D4vd本人は昨年のインタビューで、自分を次のように定位していた——「I was such an internet kid. The internet is really what I claim as my home. My neighborhood was Instagram and the society was the internet(俺はインターネットの子供だった。インターネットこそ俺の家だと言いたい。俺の近所はInstagramで、俺の社会はインターネットだった)」。

ニューヨーク・クイーンズに生まれ、8歳でテキサスに移り、ホームスクールで育った少年は、家庭と学校の代わりにFortniteとYouTubeとDiscordとTwitchで人格を形成した。2022年に「Romantic Homicide」がTikTokでバイラル化し、Interscopeと契約し、Billboardチャートに乗り、TikTokフォロワー380万を獲得したとき、彼のホームは依然としてインターネットだった。そして2025年9月、遺体発見の当日、彼はEpic Gamesと組んだFortnite初の公式アンセム「Locked & Loaded」のリリース直後だった——Fortniteという彼の「近所」で、彼は公式の声になっていた。

そして、その同じインターネットというホームの内部に、2024年1月のTwitchの「Delete everything」が、2024年夏のDiscordの「missing girl」への沈黙が、ログとして残されている。HIPHOPCsが2025年11月の第2容疑者報道時に提起した「SNSとFortnite世代の孤独」の問いは、いま反転して帰ってくる。孤独はリスナー側だけの問題ではなかった。アーティスト側も、インターネットを家と呼ぶとき、同時にインターネットで起きた失踪や通報や警告を、家の中の出来事として処理する回路を抱え込んでいた可能性がある。

これは刑事責任の有無とは別に、ベッドルーム・ポップおよびFortnite世代アーティストが共有してきた「インターネットをホームと呼ぶことの代償」を問う論点である。Billie Eilish以降、ジャンルは「内面的な弱さ」と「死や暴力のメタファー」を商業的に成立させてきたが、そのジャンルの代表的なアーティストのひとりが、現実の未成年の死について捜査対象となっている現在、ジャンル全体が自分の言語と契約を問い直す局面に入っている。リスナーとジャンル全体が、この事件以降どう向き合うのか——答えは当面、出ない。

キャリアの凍結——Interscope、キャンセルされたツアー、Epic Gamesの沈黙

D4vdの音楽キャリアは、本件発覚時点で上昇の最中にあった。TikTokフォロワー380万。「Romantic Homicide」(2022)でBillboardの「Hot Rock & Alternative Songs」チャート4位、続く「Here With Me」もヒット。Darkroom/Interscope Recordsと契約し、2023年にEP『Petals to Thorns』『The Lost Petals』、2025年4月にデビューフルアルバム『Withered』をリリース、ワールドツアーに出た。

遺体発見の9月8日、ツアーはミネアポリスで公演中だった。翌9月9日、彼はThe Fillmore Minneapolisのステージに立った。だが北米ツアーの残り2公演(サンフランシスコ/ロサンゼルス)、LA Grammy Museumでの追加公演、そしてノルウェーから始まる予定だった欧州ツアーは、すべてキャンセルされた。Darkroom/Interscope側は公式声明を出さないまま、彼のキャリアを事実上凍結状態に置いている。

注目すべきは、Epic Gamesとの関係である。遺体発見直前にリリースされたFortnite初の公式アンセム「Locked & Loaded」は、D4vdとFortniteの文化的同盟の到達点だった。APはこの件についてEpic Gamesに4月のコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。Fortniteというプラットフォームが、自分の「公式の声」だったアーティストの逮捕をどう処理するか——これは音楽業界の契約構造を超えて、ゲーム・配信プラットフォームの責任構造に関わる論点である。

「Celeste」という影、MVのトランク描写——ジャンルの言語が書き換わる

バーク本人の過去作品と今回の容疑との、偶然か否かとは別に読者が強く反応せざるを得ない符合が複数存在する。あくまで本人が作詞作曲・出演した作品の公開事実としての整理になるが、無視できない重なりがある。

ひとつは、「Celeste」と題された未発表楽曲の存在。2023年12月にDiscordサーバー上に最初に出現し、2025年9月の遺体身元特定報道の直後に再び拡散した。バーク本人が録音したとされているが、本稿執筆時点で真正性は独立に確認されていない。

もうひとつは、MVの映像演出。代表曲「Romantic Homicide」のMVには血に染まった女性と目隠しをされた人物が登場する。そして「One More Dance」のMVには、車のトランクに人物が詰め込まれる描写がある——この事実は、AP、CNN、NBC News、Variety等の米主要メディアが報道内で繰り返し参照している。

これらを「予言的」として神秘化するのは誤った読みである。ベッドルーム・ポップというジャンルは、Billie Eilish以降、「内面的な弱さ」「死や暴力のメタファー」を美学として商業化してきた。MVの映像は当時のジャンル的語彙の範囲内だった。問題は、ジャンル的語彙としての「暴力のメタファー」と、進行中の刑事事件としての実在の死が、同じアーティスト名のもとで並置されるとき、ジャンル全体の言語が持つ意味が書き換わるという現象である。

次に何が起きるか——4月20日以降のスケジュール

ここから数週間〜数ヶ月の展開は、司法手続きの決まった流れに沿って進む。見ておくべきポイントを整理する。

4月20日(月)のDA送致と家族声明——LA郡DAのメジャークライムズ部門が正式起訴の可否と罪状を判断する。罪状の選択(第1級殺人、第2級殺人、または付随罪)は今後の量刑枠を決定づける。DA記者会見の直後、家族側弁護士Patrick Steinfeldを通じてCeleste家族が裁判所前で初めて公的声明を出す予定だ。カリフォルニア州法では、初回出廷は逮捕から原則として48時間以内(週末・祝日を除く)に行われる。

大陪審の行方は、2025年11月から進行してきた審理が、正式起訴(indictment)に踏み切るか否かの局面にある。通常、大陪審による起訴は逮捕の前に出される順序が一般的だが、本件ではAPが指摘するとおり、それが逆転している——逮捕が先行し、大陪審はまだ起訴を返していない。弁護団の現段階での戦略は「大陪審はまだ起訴を返していない」点を強調し、証拠の相当性そのものに争点を設ける方向と見られる。

第2容疑者の扱いは、2025年11月の報道以降、公的発表が止まっている。LAPDは「複数人物が遺体処理に関与した可能性がある」との立場を維持しているが、バーク以外に公に指名されている人物はまだいない。

死因と検視報告は、2025年11月にLAPDが裁判所命令による情報保全(security hold)を取得したため、公開されていない。LA郡検視局は「捜査進行中」を理由に、公的死因の発表を留保したままだ。今回の逮捕を受けて情報保全が解除されるかは、DAと裁判所の判断次第になる。

レーベル・配信・ゲームプラットフォームの対応——Darkroom/Interscopeが正式な契約解除声明を出すか、ストリーミングプラットフォームが「Romantic Homicide」を含む過去曲の扱いをどう判断するか、そしてEpic Gamesが「Locked & Loaded」と「Fortnite初の公式アンセム」というポジショニングをどう処理するかが焦点になる。

Punchline

「Romantic Homicide」——ロマンチックな殺人。デビュー時、誰もがメタファーとして受け取った2022年のタイトルが、2026年春のこの局面で、もはやメタファーのままでは置いておけない文脈のなかに置かれている。D4vdの弁護団は無罪を主張している。大陪審はまだ起訴を返していない。無罪推定は生きている。

しかし同時に、13歳で家を出た少女が、14歳で死亡したとされ、15歳を迎える直前に遺体として発見されたという事実もまた、消えない。2025年10月6日、彼女はQueen of Heaven Cemeteryに埋葬された。そして2024年1月のTwitch配信でD4vdが笑いながら言った「Delete everything」は、消されなかった

遺体発見から約7ヶ月の捜査は、4月16日の夕方にひとつの結び目を迎えた。そして4月20日、家族が初めて声をあげる。本件が日本語圏の読者にとっても続報を追うべき案件であり続ける理由は、むしろここから先にある。音楽業界の契約構造、未成年の行方不明問題、ベッドルーム・ポップが商業化してきた「暗い美学」の倫理、そしてFortnite世代が「インターネットをホームと呼ぶ」ことの代償——この事件はジャンルとリスナーとプラットフォームに、長い問いを置いたまま続いていく。HIPHOPCsはこの続報を追う。

よくある質問

D4vdは起訴されたのですか?

本稿執筆時点(2026年4月19日)ではまだ起訴されていません。4月16日に殺人容疑で逮捕され保釈なし勾留中ですが、正式起訴の判断は4月20日のLA郡DAへの事件送致後に下されます。また弁護団は「大陪審による起訴も刑事告発も返されていない」と声明で明言しています。

Celesteの家族はいつ声明を出しますか?

2026年4月20日、DA記者会見の直後、裁判所前で家族側弁護士Patrick Steinfeldを通じて公式声明を出す予定です。父Jesus Rivasは既にE! News等に「正義」について言及したコメントを出しています。

Celeste Rivas Hernandezは何歳で亡くなったのですか?

検察側の公判書類では14歳と記載されています。2024年4月の家出時点では13歳、2024年9月および2025年1月の時点では監視カメラ・デジタル証拠で生存が確認されており、死亡は2025年前半と推定されます。遺体が発見された2025年9月8日は、彼女の15歳の誕生日の翌日にあたります。2025年10月6日、Rowland HeightsのQueen of Heaven Cemeteryに埋葬されました。

遺体発見はいつですか?2024年ではないのですか?

2025年9月8日です。ハリウッドの押収場に移送されたTesla Model Yのフロントトランク内から発見されました。一部の日本語記事で「2024年」と表記されているのは誤りです。

D4vdの音楽は今後聴けなくなりますか?

本稿執筆時点ではSpotify、Apple Music等の主要ストリーミングサービスで楽曲は引き続き配信されています。ただしDarkroom/Interscope側は公式声明を出さないまま彼のキャリアを事実上凍結しており、Epic Gamesも「Locked & Loaded」(Fortnite初の公式アンセム)の扱いについてコメントを出していません。今後の正式起訴や有罪判決の有無によって、レーベル契約解除・プレイリスト除外・ゲーム内楽曲の扱い変更等の動きが進む可能性があります。

HIPHOPCsはこの事件をどのように追ってきましたか?

2025年9月28日の最初の遺体発見報道から、同年11月12日のLAPD「殺人断定できず」速報、11月20日の「容疑者」指定の速報、11月23日の第2容疑者の特定とSNS/Fortnite世代論まで、日本語圏で最初期に文脈つきで追ってきました。今回の逮捕速報は、遺体発見から約7ヶ月にわたる追跡の結びです。


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※本件は未成年の犠牲者を含む進行中の刑事事件である。無罪推定の原則に基づき、D4vdは本稿執筆時点でいかなる罪にも有罪判決を受けていない。本記事はAssociated Press、CNN、NBC News、NBC Los Angeles、ABC7 Los Angeles、E! News、Billboard、Variety、KTLA、PBS、Los Angeles Police Department公式発表、および公判関連書類を一次情報源としている。情報は本稿執筆時点(2026年4月19日)のもの。

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