Wu-Tang Clan(ウータン・クラン)きっての人気者で、独自の声、スムーズなフロウで今もカリスマを発揮し続けるMethod Man(メソッドマン)が、NBAレジェンドが司会を務める有名ポッドキャスト『7pm in Brooklyn with Carmelo Anthony』に降臨し、インタビューに答えていた。どうやら彼も、Drake(ドレイク)の2013年の楽曲『Wu-Tang Forever』と、その曲名に冠された自身のラップ・スーパーグループとの関連性について、一般の人々と同じように困惑していたらしい。
なぜかというと。曲名からして、スタッテンアイランド出身の硬派なヒップホップ・クルー、ウータン・クランへのオマージュだと普通は考えるだろう。しかし、アルバム『Nothing Was The Same』に収録されたこのNoah “40” Shebib(ノア・“40”・シェビブ)がプロデュースしたトラックは、サウンド面では皆が知るウータン・クランとは全く異なっていた。この曲は、軽快で雰囲気のあるインスト、且つ歌詞の内容はほぼほぼドレイクの女性遍歴に焦点を当てているからだ。
ドレイクはサビで「It’s yours♪」と歌っていて、これはウータン・クランのアルバム『Wu-Tang Forever』に収録されている『It’s Yourz」』(この曲もサンプリングされている)へのちょっとしたオマージュだったようだ。だが類似点はそこで終わり、メスは曲にバースを加えるよドレイクから依頼を受けた時、困惑したそうだ。
12月8日(月)に配信された上記のポッドキャストで、メソッドマンは当時の状況を説明している。「ドレイクは好きさ。あいつは素晴らしいアーティストだと思う。奴は素晴らしい音楽を作っている。そうでなければ、これほど有名にはなっていないだろう。だが、あいつが曲を送ってきた時、俺らは海外にいたんだ。確かに曲は送られてきた。何人かの仲間はそれに合わせてラップを書こうとしていた。俺はそこに座っていて、『この曲は好きじゃなねぇな』と思った。『これはWu-Tang Foreverと何の関係があるんだ?』って。奴の芸術性を疑っているわけじゃあない。ただ、俺の好みとして、『この曲には参加しねぇ』って感じだった」
そのメソッドマン。同インタビュー内で共同ホストのKazeem Famuyide(カジーム・ファムイデ)が、これがウータンにとって最後の活動となるのかと尋ねると、カリスマラッパーは現実味と希望の両方を込めた答えを返した。「何が起こるかは分かんねー。RZAがあんな言い方をした時、俺らの多くは首を傾げたよ。一体何が起こってんだって思った。でも、楽観的に考えれば、これは再結成ツアーに向けての素晴らしい布石じゃねぇかと思うんだ…こういうことは周期的に起こるもんだし、今はまさに俺たちの時代なんだろう」
と、まあ希望に溢れた情報を提供してくれたメソッド様。再結成ツアーに向けての新しい布石ならば、『Final Chamber』ツアー後解散はきっと無いはず…と祈ろう!
