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【★4.58/5点】J. Cole『The Fall-Off』レビュー──全曲解説と評価まとめ

{"@context":"https://schema.org","@type":"Review","itemReviewed":{"@type":"MusicAlbum","name":"The Fall-Off","byArtist":{"@type":"MusicGroup","name":"J. Cole"},"datePublished":"2026-02-06","genre":"Hip-Hop/Rap","numTracks":24,"albumProductionType":"StudioAlbum","albumReleaseType":"AlbumRelease"},"reviewRating":{"@type":"Rating","ratingValue":"92","bestRating":"100","worstRating":"0"},"author":{"@type":"Organization","name":"HIPHOPCs"},"publisher":{"@type":"Organization","name":"HIPHOPCs","url":"https://hiphopnewscs.jp"},"datePublished":"2026-02-14"} {"@context":"https://schema.org","@type":"FAQPage","mainEntity":} 最終更新:2026年2月14日|文:Ito Kotaro この記事でわかること 『The Fall-Off』の全24曲を、日米のヒップホップ文化を横断しながら解説 HotNewHipHop★4.58、Metacritic 66点、初週29万枚──各メディア評価の分布と意味 「Kendrickへの謝罪」「ホンダ・シビックでCD手売り」が日本人にこそ刺さる理由 引退宣言の真意──AMAで明かされた今後の活動方針 結論──日本人にこそ聴いてほしい、ラッパーの「引き際」 2026年2月6日、J. Coleが約8年をかけて完成させたダブルアルバム『The Fall-Off』がDreamville/Interscope Recordsからリリースされた。全24曲、約1時間41分。初週約29.1万枚(うち純粋な実売約11.5万枚)でBillboard...

2026年2月第2週|今週のヒップホップニュース総まとめ:般若「卒業」と¥ellow Bucks「Zepp問題」、日本のヒップホップが直面する壁

文責:Rei Kamiya via @hannyaofficial/@yellowbucks instagram 対象期間:2026年2月6日〜2月13日 今週の日本──般若が「卒業」で内的な決断を迫られ、¥ellow Bucksは「Zeppも借りれん」で制度の壁を可視化、Number_iはWME契約でジャンルと市場の境界を拡張した。海外──J. Cole『The Fall-Off』初週約30万ユニットで最終章の重みを証明、Bad Bunnyはハーフタイムショー1.28億人(Nielsen確定値)で越境の最大規模を更新。論点──壁の種類が違えば、議論も分岐する。今週はその多層性が一斉に露呈した。 イントロダクション:越境の先にあった壁 先週、日本のヒップホップは3方向に同時に国境を越えた。Number_iはWME契約で、NillNico・Red...

【2026年2月20日配信】Baby Keem『Ca$ino』全曲解説|千葉雄喜・SEEDAと重なる沈黙の美学

via @keem instagram 千葉雄喜が3年黙って、「Team Tomodachi」で帰ってきた時のこと、覚えてますか。SEEDAが13年ぶりにアルバムを出した時の衝撃も。日本のヒップホップって、黙ってる時間が長いラッパーほど、戻ってきた時にとんでもないものを持ってくると思いませんか? いま太平洋の向こうで、まったく同じことをやろうとしてるラッパーがいます。 Baby Keem。新作『Ca$ino』を2026年2月20日にリリースします。前作『The Melodic Blue』から4年以上。全12曲。従兄弟のKendrick Lamarも参加。これ、ただの新譜じゃないです。 沈黙から復帰が強い理由 Baby Keemの話に入る前に、日本のシーンを振り返らせてください。ここ2年で長い沈黙のあとに名盤を出すパターンが立て続けに起きてるんです。しかも全部、ちゃんと結果を出してる。 千葉雄喜(元KOHH)——名前を捨てて、世界に届いた 2020年にKOHHとしての引退を宣言。2021年末にラストライブをやって、そこから約3年、本当に消えました。文學界にエッセイを寄稿したり、服屋を開いたりはしてましたけど、音楽としての「KOHH」は完全にゼロにした。 で、2024年2月に突然出てきたのが「Team...

【MV解析】Watson「Koshy Freestyle ft. DADA & C.O.S.A.」── 失恋を経て武道館へ。Soul Quake 3から放たれた”覚醒”の一撃

読了時間: 約10分
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via @imwatson_soul instagram

Watson × DADA × C.O.S.A.──この組み合わせで”外れ”を想像できる人間がいるだろうか。2月25日にリリースされるWatsonの3rdアルバム『Soul Quake 3』から、先行MVとして公開された「Koshy Freestyle feat. DADA, C.O.S.A.」が、公開わずか数日でYouTubeコメント欄を沸騰させている。「やっぱこいつまた覚醒してるわ」「このまま行ったらアルバム半端ないぞ」──ファンの直感は、ほぼ確信に近い。

だが、この楽曲の”熱”はスキルだけでは説明がつかない。2025年末、恋人であったラッパーLANAとの破局が明るみに出た。成功の絶頂と私的な喪失が交差するなかで生まれた本作は、Watsonのキャリアの中でもっとも”生々しい覚醒”を記録した一曲かもしれない。3月9日の日本武道館ワンマンを前に、その核心に迫る。

「Soul Quake」シリーズ最終章──初期の無骨さへの回帰

『Soul Quake 3』は、2023年12月リリースの1stアルバム『Soul Quake』、2024年11月の2ndアルバム『Soul Quake 2』に続くシリーズの最終章にあたる。全10曲、すべてKoshyプロデュースという盟友との完全タッグ体制は変わらないが、今作の方向性は明確に異なる。音楽ナタリーの報道によれば「初期のWatsonを彷彿とさせるような硬派で無骨なスタイル」に回帰しつつ、多彩な客演陣で作品を彩った構成になっているという。

収録曲を見ても、その布陣の豪華さに目を見張る。IO、Jin Dogg、ANARCHY、仙人掌、Daichi Yamamoto、Benjazzy、WILYWNKA、T-Pablow、そして今回のMV曲であるDADAとC.O.S.A.。日本語ラップの”オールタイムベスト”とも呼べるラインナップが、25歳のWatsonの3rdアルバムに集結した事実は、彼がシーンにおいてどれだけの信頼を勝ち取ってきたかを物語っている。

「Koshy Freestyle feat. DADA, C.O.S.A.」──3人の化学反応

MVの舞台は、豪邸を思わせるロケーション。Watson、DADA、C.O.S.A.の3人が、Koshyの重厚なビートに乗せてそれぞれの矜持を吐き出す。楽曲の核にあるのは、過去と現在の対比だ。

Watsonのバースでは、学生マンションや型枠大工の現場といった過去の具体的なワードが次々に登場する。かつて「死んだ目」で働いていた初日の出の朝、寒い夜に浴びた暖かいシャワー、そして「あいつ変わった」という周囲の誤解。そうした記憶を丁寧に織り込みながら、「俺はわかっただけ 無知ダサい」「成長したと思える今年」と、自己認識の変化を鮮やかに描いてみせる。

YouTubeのコメント欄で537いいねを集めたトップコメントは、歌詞中の「名字一つ増えたハンコ」というラインに着目したものだった。これは「Watson」という名前がラッパーとしての名字のように機能するほどに認知された──つまり、芸名が”名字”になるほど売れたことを示す巧みなワードプレイだと分析されている。Watsonの真骨頂ともいえるリリシズムだ。

DADAのバースについても「ノリ方がオシャレすぎる」「DADAとワトソンにハズレはないんよ」と賛辞が並ぶ。福岡を拠点とするNokey Boyz所属のDADAは、Watson作品において常に相性の良さを発揮してきた客演の一人だ。今回もその期待を裏切らないパフォーマンスを見せている。

そして、C.O.S.A.。コメント欄では「これ系ビートのCOSAは無双状態」(274いいね)、「COSAの絶対に外さないバース蹴ってくれるの本当にやばいと思う」と絶賛の嵐。2025年にSUMMITから独立し自主レーベルMOLTISANTIを立ち上げたC.O.S.A.は、もともと自身のソロ曲「Koshy freestyle」をリリースしていた経緯もあり、Koshyのビートとの親和性は折り紙付き。「この3人はkoshyビートの乗り方わかってるから本当にアツい」というコメントが、この楽曲の本質を言い当てている。

LANAとの破局──「失恋した思いも乗せて歌います」

この楽曲とMVの文脈を語るうえで、避けて通れないのがLANA(ラナ)との破局だ。

WatsonとLANAは2024年9月頃から交際を開始。同年12月にはTikTokにラブラブ動画を投稿し、ファンの間で大きな話題となった。ライブでのキスシーンの披露や、Watsonのソロ曲「アイスとセンチ」のMVにLANAが登場するなど、ヒップホップ界を代表するカップルとして注目を集めていた。

しかし2025年11月10日、LANAがInstagramのストーリーズで意味深な投稿を行い、破局説が浮上。約1年3ヶ月の交際に終止符が打たれたことが、12月13日のラップスタアのライブでWatson自身の口から確認された。ステージ上でWatsonは「みんな、好きな人いますか? ぼく、失恋したんですけど、その思いも乗せて歌います」と語ったという。

『Soul Quake 3』のレコーディング時期と、この破局は重なっている可能性が高い。「確かに金は」の歌詞にある「変わってくの少し悲しい」というラインや、過去の生活と現在を対比させる「もしも昔の状況に戻ったら 手元は何が残るかな」という問いかけは、単に金銭的な成功だけでなく、人間関係の変化に対する痛みも含んでいるように聞こえる。

注目すべきは、Watsonがこの痛みを”沈黙”ではなく”音”に変換した速度だ。破局がファンの間で確定的になったのが12月中旬。そこからわずか2ヶ月余りで、武道館ワンマンの追加ゲスト発表、『Soul Quake 3』のトラックリスト公開、そしてこの「Koshy Freestyle」MVの投下と、Watson は立て続けにカードを切ってきた。LANAもまた2026年4月の「POP YOURS 2026」にヘッドライナーとして出演が決まっており、両者がそれぞれの道で前を向いている事実は、破局を”物語の終わり”ではなく”次章の起点”として捉えていることの証だろう。ラストトラックのタイトルが「Real Love」であることも、その文脈で考えると極めて示唆的だ。

ファンの熱狂──コメント欄に見る期待と愛

公開からわずか数日で、YouTubeのコメント欄はWatsonへの賛辞で埋め尽くされている。いくつか象徴的なものを拾ってみよう。

「ガチでエグくないかこのまま行ったらアルバム半端ないぞ」(252いいね)──先行曲の段階でアルバム全体への期待がここまで高まるのは、『Soul Quake』シリーズへの信頼があってこそだ。「初デートの車内で流したい一曲ですね。」(247いいね)という声は、ハードなリリックの中にもどこかロマンティックな空気感があるWatsonの音楽性を的確に捉えている。

また、「しっかり下ネタ入ってて一安心」(506いいね)、「マイメロとマソコが同じ歌の中で共存していいわけないだろ、これからよろしくお願いします」といったコメントには、Watsonの持ち味である”ユーモアと真剣さの共存”に対するファンの深い理解と愛着が表れている。「間違いなくマイメロが歌詞に入ってる中で1番かっこいい曲」(145いいね)も、Watsonにしか作れない唯一無二の世界観を証明している。

「俺の曲を聞けば夢を叶えるのに少し便利」という歌詞に対して「めっちゃ便利だよ」と返すファンの声(124いいね)は、Watsonの音楽がリスナーの人生に実際にポジティブな影響を与えていることの証左だろう。

3月9日、日本武道館へ──徳島から頂点へ

2025年は、Watsonにとって飛躍と喪失が交錯した1年だった。地元・徳島最大級のアリーナ「アスティとくしま」での単独公演を成功させ、『POP YOURS 2025』ではBenjazzyとのコラボ曲「Fashion Week」を披露。新曲を次々とリリースし、シーンの最前線を走り続けた。一方で、LANAとの関係が終わりを迎えるという、表舞台からは見えない痛みも経験した。

その全てを経て、Watsonは3月9日、日本武道館のステージに立つ。ゲストにはAK-69、ANARCHY、Benjazzy、BIM、C.O.S.A.、DADA、eyden、IO、SEEDA、T-Pablow、¥ellow Bucksら、日本語ラップの歴史を背負う面々が名を連ねる。それはもはや単なるワンマンライブではなく、25歳の青年が徳島の田んぼと現場仕事の風景から武道館の舞台まで駆け上がったことの証明式だ。

「まるで片道の切符、無名の頃に戻れない」──Watsonがかつて歌ったこのラインは、今、より深い意味を帯びている。型枠大工のバラシ現場で働いていた少年が、失恋の痛みと成功の重みを背負いながら、日本最高峰の舞台へ向かう。『Soul Quake 3』は、その旅路の集大成となるだろう。

魂を揺さぶる、という意味のタイトルを冠したシリーズは、最終章でようやくアーティスト自身の魂をもっとも深く揺さぶった。2月25日、再生ボタンを押したとき──その震度を、あなた自身の耳で確かめてほしい。


Watson『Soul Quake 3』作品情報

リリース日:2026年2月25日(水)
プロデュース:Koshy(全曲)
収録曲:
01. Intro “Soul Quake”
02. MOTO feat. guca owl
03. 知った。feat. IO
04. スーパーレア feat. 仙人掌, Daichi Yamamoto
05. Money Money feat. Jin Dogg, ANARCHY
06. Koshy Freestyle feat. DADA, C.O.S.A.
07. Fashion Week feat. Benjazzy
08. Keep Going feat. WILYWNKA
09. 今日という日は feat. T-Pablow
10. Real Love

Watson 日本武道館ワンマンライブ

日程:2026年3月9日(月)
会場:東京都 日本武道館
出演:Watson
ゲスト:AK-69 / ANARCHY / Benjazzy / BIM / C.O.S.A. / DADA / Eric.B.Jr. / eyden / guca owl / IO / JUMADIBA / Lunv Loyal / MIKADO / NENE / ralph / SEEDA / T-Pablow / WILYWNKA / ¥ellow Bucks / and more

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