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6ix9ine、証言の真相を語る:「俺はCardi BとJim Jonesを売っていない」“Bloods”のブランド化とその代償

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ニューヨーク発 – 6ix9ineが語る“沈黙と真実”の狭間で

Tekashi 6ix9ine(テカシ・シックスナイン)が、ついに長年の疑惑に終止符を打った。

2025年10月に行われたDJ Vladとの独占インタビューにて、彼は自らが関与したNine Trey Bloods(ナイン・トレイ・ブラッズ)のRICO事件において、Cardi B(カーディ・B)やJim Jones(ジム・ジョーンズ)を裏切ったとする主張を明確に否定したのである。

彼の発言は、単なる自己弁護ではない。

ヒップホップというカルチャーにおける「沈黙の掟(Code of Silence)」と「司法制度」という二つの倫理の間で揺れる現代アーティストの苦悩を映し出している。


「偽りの物語」への反論

インタビューの中で6ix9ineは、自らに貼られた「裏切り者(スニッチ)」というレッテルが、メディアと司法によって作られた“偽りの物語(Fake Narrative)だと強調した。

「俺は彼らの名前を自ら口にしたことは一度もない。裁判記録を見れば分かる。彼らの名前を出したのは弁護側の弁護士だ。俺はただ質問に答えただけだ。」

彼の主張によれば、Cardi BやJim Jonesを「証言」したわけではなく、法廷で宣誓のもとに行われた交差尋問(Cross-Examination)の中で、弁護側からの質問に対して答えただけだという。

嘘をつけば偽証罪に問われる状況で、彼には「真実を語る」以外の選択肢がなかった。


Nine Trey Bloods RICO事件の背景

この一連の疑惑の発端は、2018年のRICO法違反事件に遡る。

当時6ix9ineはNine Trey Bloodsのメンバーとして逮捕され、最大47年の懲役刑に直面した。

彼は司法取引を受け入れ、検察側に協力。これにより刑期は2年に短縮されたが、ヒップホップ界からは「スニッチ」として激しい批判を浴びた。

関係者関係裁判での言及6ix9ineの主張
Cardi B同じくBloodsとの関係が知られるラッパー弁護側から「Bloodsのメンバーか?」と質問され肯定質問に答えただけ
Jim JonesDipsetのメンバーでNine Treyとの関係が指摘通話記録の中で“Capo(ジム・ジョーンズ)”を識別質問に答えただけ

この出来事が、6ix9ineをヒップホップ史上もっとも論争的な証人へと押し上げた。


“沈黙の掟”と裏切りのレトリック

ヒップホップにおいて「沈黙の掟(Code of Silence)」はストリートの倫理そのものである。

仲間を売り、司法に協力する“スニッチ”行為は最大の禁忌とされる。

しかし、6ix9ineのケースは単なる「裏切り」とは言い切れない。

司法の強制力、家族への脅迫、命の危険。

彼は「沈黙」と「生存」の二択を迫られ、結果的に後者を選んだだけなのかもしれない。

「DipsetのJim JonesやMel Murdaから“懲罰する”と脅された。家族の命も危なかった」と6ix9ineは語る。

ストリートの忠誠心と、法廷での真実義務。

その間で引き裂かれるアーティストの姿こそ、現代ヒップホップの「リアル」と「制度」の狭間を象徴している。


Cardi BとJim Jones──“Bloods”のブランド化とその代償

Cardi BやJim Jonesもまた、Bloodsとのつながりをキャリアの一部として公に語ってきたアーティストである。

彼らにとってBloodsは「背景」であり「ブランド」であり、時に楽曲やファッションを通じて象徴される文化的アイデンティティであった。

しかし、司法の場でそれが“証言”という形で表面化すると、ストリートの誇りは一転して法的リスクに変わる。

この構造こそ、6ix9ineの発言が投げかける最大の問いである。

「リアルとは何か? 忠誠とはどこまでが本物か?」

HIPHOPCsとしてこの問題を分析するなら、6ix9ineの発言は「リアル=暴露」ではなく、「生き延びるための自己保存」という新たな定義を提示している。


終わらない議論が映すヒップホップ

6ix9ineが自らの選択を正当化している可能性は否定できない。

しかし、彼の語る「偽りの物語」というフレーズは、ヒップホップを単なる音楽ではなく社会構造・司法制度・ストリート倫理を内包したカルチャーとして見つめ直すきっかけを与える。

最終的に真実を決めるのは、裁判でもSNSでもなく、この文化を理解するリスナー自身である。

彼の言葉が自己正当化なのか、それともストリートの現実の叫びなのか——

その判断を下すのは、リスナーなのであろう。

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