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Logicが語る「リアルなヒップホップでは稼げない」— SNSがラッパーにもたらす影響

読了時間: 約6分
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Logic、収入確保のため「ターンアップ曲」への転向を宣言|アルバム『Ultra 85』が抱える課題

ラッパーLogicは、長年にわたって制作してきた最新アルバム『Ultra 85』に情熱を注いだが、収益面では期待に届かなかったと語っている。彼はデトロイトに向かう途中、TMZのインタビューに応じ、音楽キャリアにおける次のステップとして「Playboi Cartiのようなノリの良い“ターンアップ”曲にシフトする」考えを明かした。

Logic、「リアルなヒップホップでは稼げない」と感じた理由

Logicによると、最近は本格的なヒップホップに注力してきたが、結果的に収益を大きく得ることはできなかったという。彼は次のように語る。

「今までたくさんの収益を得たのは、ポップやターンアップ系の楽曲を出していたから。そのおかげで今は心から作りたい音楽を自由に作れる立場にいると思う。でも来年はPlayboi Cartiのようなターンアップ曲で収益を上げて、楽しみながら活動していきたいと思っている」

Logicはさらに、「心からのメッセージを音楽に込めることは大切であるが、音楽を通じて収入を得ることも大切なんだ」とコメントしている。次なる目標として、エンターテインメント性を重視した音楽制作を宣言した。

8年の制作期間を経た『Ultra 85』—豪華なゲスト陣と共に

Logicのアルバム『Ultra 85』は、約8年の制作期間を経て完成した。ゲストには、T Man The WizardやDJ Drama、ADÉ、Lucy Rose、Zelooperz、Robert Ivoryといった豪華な面々が参加している。

もともと『Ultra 85』は、2020年の引退宣言と共に発表されたアルバム『No Pressure』の仮タイトルだった。当時、ファンは単にタイトルが変更されたものと考えていたが、『No Pressure』の収録曲「Heard Em Say」のアウトロには「No Pressureプログラムが終了しました。ようこそ、Ultra 85プログラムへ」というロボットボイスが収録されており、Logicがこのプロジェクトをさらに発展させる意図が示唆されていた。

https://twitter.com/hiphop24x7com_/status/1855640264133562737?s=46&t=6AzZl_y_47z50tqPlqQdTw

Playboi Cartiとの比較と今後の展望

Logicが次の方向性として例に挙げたPlayboi Cartiは、Tyler, The Creatorの最新アルバム『Chromakopia』のアナログ盤にゲスト出演している。『Chromakopia』は10月28日にストリーミング配信が開始されたが、アナログ盤にはボーナストラックとしてScHoolboy Qとのコラボ曲「Thought I Was Dead」が収録され、Cartiの新しい音楽スタイルが加わっている。

Logicは「来年はターンアップな楽曲で新たな一面を見せ、ファンやリスナーに新たな楽しみを提供したい」と語り、今後の活動に対する意欲を示している。Logicの新しい挑戦がどのような形で実を結ぶのか、多くのファンがその動向に注目している。リアルな音楽が廃れるのは何故なのだろうか?

リアルなヒップホップが収益化の面で苦戦する理由の一つには、SNSの影響が大きく関係している。以下に、SNSとリアルなヒップホップの関係について解説する。

ターンアップ曲の「バイラル性」とSNSの関係

SNS、特にTikTokやInstagramリールなどの短尺動画プラットフォームでは、テンポが速くノリが良い「ターンアップ」な楽曲が注目されやすい。こうした楽曲はダンスやリップシンクの背景音楽に使われやすく、多くのユーザーにシェアされやすい傾向がある。そのため、ポップやトラップ調のターンアップ曲は短時間でバイラルヒットを狙いやすく、視聴回数が増え、結果として収益も増える。

リアルなヒップホップは、リリックが重視される一方、ビートやテンポはバイラル(バズ)に適したシンプルなものではないことが多い。社会的なメッセージや深いテーマに焦点を当てている楽曲は、リスナーが一度聴いて理解しづらい内容が含まれたり、エンターテインメント性よりもメッセージ性を重視していたりするため、SNSで「瞬時に拡散する」効果が低くなる。

リスナー層の異なる期待

ターンアップ曲がSNSを通じてヒットしやすい背景には、リスナー層の期待が影響している。SNSでは若年層が多く、シンプルでノリが良い音楽が好まれる傾向がある。彼らは一瞬で感じられる楽しさや、短い動画に合うリズムを重視しがちで、深いリリックや重いメッセージを求めていないことが多い。その結果、SNSのヒット曲としては、軽快なビートやキャッチーなリフレインが繰り返されるような楽曲が多く、これに当てはまらないリアルなヒップホップは主流から外れてしまう。

アルゴリズムの影響とリアルヒップホップの難しさ

SNSのアルゴリズムもターンアップ曲の収益化に影響している。TikTokやInstagramは、エンゲージメント(いいね、シェア、コメント)に基づいて動画を拡散する仕組みを持っているため、視覚的に楽しく、音楽としてもノリの良い曲が有利になる。ターンアップ曲はシンプルで視聴者がすぐにリズムに乗れるため、エンゲージメントが高くなりやすく、結果として拡散されやすい。

リアルなヒップホップはメッセージ性が強く、聞き込みや考察を必要とすることが多いため、リスナーがエンゲージするまでに時間がかかりやすい。そのため、SNSのアルゴリズムによって拡散される前に「見過ごされる」ことが多く、リスナーの注目を集めるのが難しくなる。

このように、SNSの拡散性やアルゴリズムがターンアップ曲を優先し、よりリアルでメッセージ性の高いヒップホップの露出を減少させていることが収益化の難しさにつながっているようだ。SNSの影響は計り知れない恩恵をもたらしたがそれ以上に大事な物を置き去りにする可能性があるのだ。Via

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