筆者にとってもYeファンにとっても衝撃的なニュースが飛び込んできた。カニエ・ウェストが突如として新作アルバム『Never Stop』を発表したのだ。本作は、バッドボーイ創設者ディディの実子であるラッパー「キング・コムズ（King Combs）」との共同名義であり、全編のエグゼクティブ・プロデュースをウェスト自身が担当しているとのこと。
ノース・ウェストも参加、冒頭曲で存在感を示す
アルバムの冒頭では、カニエの娘であるノース・ウェストがボーカル参加しており、ファミリービジネスとしての色合いも濃い作品である。
特に注目すべきは、「Diddy Free」という楽曲である。曲中では「Diddyが自由になるまで俺たちは眠らない」というフレーズがリフレインとして繰り返されており、ウェストの立場を強く反映している。
ディディの弁護に立つカニエ、物議を醸す発言も
ディディは2023年以降、性的暴行や人身売買の疑いにより複数の訴訟に巻き込まれている。そうした中でもウェストは一貫してディディ擁護の姿勢を取り続けてきた。
最近では、元盟友キッド・カディが裁判で証言に立ち、ディディがカディの家に押し入り、犬を傷つけ、ポルシェを燃やしたと主張した件に対し、ウェストはSNS上で「カディが証言したのは残念だ」と投稿している。
SNSで拡散された「愛と暴力」発言、強まる批判
ウェストは過去にもディディと交際していた歌手キャシーに対する暴行事件を「真実の愛の表れ」と擁護した。さらに、事件当時キャシーが着ていたフーディを模した服を自ら販売し、3万ドル以上の収益を報告したことで、SNS上では「邪悪だ」との批判が集中した。
社会的立場よりも友情と信念を優先する姿勢
今回の『Never Stop』は、音楽的な話題性以上に、カニエの「信念」と「関係性の優先順位」が色濃く出た作品である。ディディとの関係、娘ノースの起用、そして批判を恐れず発言を続ける姿勢は、今後も賛否を呼び続けることになるだろう
