もうこのビーフは結構だという方は読み飛ばして頂きたいのだが、どうやら現在、ヤングサグ(Young Thug)と21サベージ(21 Savage)の通話内容とされる本物の音声クリップがSNSで拡散され、激震が走っているとの事。
今回流出した音声は、Gunnaとの確執、アルバムリリース戦略、Lil Babyとの関係性などを示唆するもので、シーン内の複雑な派閥構造を浮き彫りに、そして前回の記事での信憑性を裏付けることとなった。
音声流出の内容 Gunnaへの不満とリリース戦略
音声では、ヤングサグがGunnaに対して不満を抱いている様子が明らかになった。
彼の弁護士であるBrian Steelによれば、Gunnaは2022年末に司法取引を受けて釈放された後、連絡を避けるようになったという。
ヤングサグは通話の中で「声明を書くと言っていたのに、電話に出なくなった」と語り、裏切りへの不信感を示した。
さらに別のクリップでは、ヤングサグが自身のアルバム『Business Is Business』を、Gunnaの『a Gift & a Curse』と同日にリリースしようと計画していたことも発覚。
「彼のリリース日を知らないわけがない。契約しているのは俺のレーベルだ」と笑いながら語るシーンがあり、
当時の緊張関係の深さを象徴する内容となっている。
最終的に同日リリースは実現せず、Gunnaのアルバムは2023年6月16日に、ヤングサグの作品は翌週に公開された。
21サベージの立場とLil Babyとの関係悪化
この流出音声では、21サベージもGunnaをディスする一部ラッパーに対して「注目集めのためだ」と指摘。
ヤングサグも「Lil BabyはGunnaを早まって攻撃した」と発言しており、シーンの人間関係がさらに複雑化していることがうかがえる。
ヤングサグはLil Babyへの言及を含むツイートを投稿後、即削除しており、現時点で両者の関係は不透明なままだ。
年表で振り返るYSLを巡る騒動
年 | 出来事 |
---|---|
2022年 | ヤングサグとYSLメンバーがRICO法違反で逮捕 |
2023年 | Gunnaが司法取引を受け釈放 |
2023年 | Gunnaが『a Gift & a Curse』をリリース、Lil Babyをほのめかすディス |
2024年 | Peewee RoscoeやYak Gottiらの名前が出る取り調べ音声が流出 |
2025年 | ヤングサグと21サベージの会話音声がSNSで拡散し、関係悪化が確定視 |
今回の流出の影響とシーンの展望
今回の音声リークは単なるゴシップにとどまらない。
YSLを中心としたアトランタ・ヒップホップの権力構造が変化しており、ヤングサグの発言がレーベル間の力学や音楽業界の動きを左右する可能性がある。
Gunnaの人気やLil Babyの立場、Quality Controlの信頼性など、業界全体への影響も無視できない。
さらにSNSの普及により、ラッパー同士の確執が一気に可視化される現象が加速している。
今回の事件はその象徴であり、アーティストブランドの構築やリリース戦略にも新たな課題を突き付けている。