日曜日, 11月 30, 2025

【週間アクティビティ指数】いま最も“動いている”ラッパーは誰だ?国内外15組を実データで可視化(2025年11月第3週)

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ラッパーのシルエットとデータグラフが融合したサイバーパンク風のビジュアル。「WEEKLY ACTIVITY INDEX」「HIPHOP INTELLIGENCE UNIT」のテキストが配置され、黒背景に蛍光ブルー、ピンク、グリーンのネオンカラーで構成されたデータドリブンなアートワーク。

【週間アクティビティ指数】いま最も”動いている”ラッパーは誰だ?国内外15組を実データで可視化(2025年11月第3週)

導入:データで読み解くHIPHOPの”今”

「今、最もリアルタイムでシーンを動かしているラッパーは誰か?」——この問いに、感覚ではなく実データで答える試みが、本レポート『週間アクティビティ指数』である。HIPHOPニュースサイトが報じる「事実」の裏側で、アーティストたちがどれだけの「熱量」を生み出しているのか。本企画では、Spotifyの再生数、TikTokのトレンド、YouTubeの再生速度、Instagramのエンゲージメント、メディア露出、さらにはビーフやコラボの予兆といった多角的な実測データを統合し、独自の”アクティビティ指数(Activity Score)”を算出する。これにより、既存メディアでは捉えきれないラッパーたちの活動量を定量的に可視化し、HIPHOP INTELLIGENCE領域における新たな視点を提供する。

今週の結論:データが語るTop 5の動き

  • 1位 Creepy Nuts (152点): アニメタイアップ戦略が国内外で爆発的なヒットを記録。YouTube総再生16.5億回超え、TikTokでの国際的ダンスチャレンジなど、全ての指標で他を圧倒している。
  • 2位 Awich (141点): Wu-Tang ClanのRZAプロデュースによる歴史的アルバム『Okinawan Wuman』をリリース。Instagramでの発表は1.8万いいねを獲得し、世界市場への強い意志を示した。
  • 3位 Kendrick Lamar (140点): Drakeとのビーフの余波と名盤『GNX』1周年が重なり、高い注目度を維持。「Not Like Us」はTikTokで220万本以上の動画で使用され、その影響力は健在である。
  • 4位 Travis Scott (134点): YouTube総再生115億回という金字塔を打ち立て、グローバルツアーも敢行。圧倒的なスケールで活動を展開している。
  • 5位 Megan Thee Stallion (134点): 日本のアーティスト千葉雄喜とのコラボ曲「Mamushi」がTikTokを席巻。国境を越えたバイラルヒットを創出した。

アクティビティ指数 Top 10

週間アクティビティ指数 Top 10 を横棒グラフで可視化した図。Creepy Nuts、Awich、Kendrick Lamarが140点台で突出し、他アーティストとのスコア差が一目で分かるチャート。

上位3組は140点を超える高いスコアを記録しており、特にCreepy Nutsの152点という数値が突出している。

アクティビティ指数 Top 15 ランキング

順位 アーティスト Activity Score
(160満点)
主要因子(実データに基づく)
1 Creepy Nuts 🇯🇵 152 アニメタイアップ3曲が同時爆発
2 Awich 🇯🇵 141 RZAプロデュースの新作発表
3 Kendrick Lamar 🇺🇸 140 Drakeビーフ & GNX 1周年
4 Travis Scott 🇺🇸 134 インド公演 & YouTube 115億再生達成
5 Megan Thee Stallion 🇺🇸 134 千葉雄喜コラボがTikTokで大流行
6 Drake 🇨🇦 130 新作『ICEMAN』のティーザー
7 NBA YoungBoy 🇺🇸 126 NLE Choppaとのビーフ激化
8 Post Malone 🇺🇸 124 Morgan Wallenコラボヒット継続
9 Playboi Carti 🇺🇸 122 The Weeknd「Timeless」コラボ
10 NLE Choppa 🇺🇸 121 NBA YoungBoyとのビーフ
11 Eminem 🇺🇸 120 ゲーム『Hitman』とのコラボ
12 BigXthaPlug 🇺🇸 120 Post Maloneコラボでブレイク
13 CHANMINA 🇯🇵 119 既存曲がTikTokで再燃
14 NF 🇺🇸 118 新曲「FEAR」リリース
15 J. Cole 🇺🇸 108 カタログ楽曲の継続人気

Top 5 アーティスト深掘り:8項目スコア分析

Top 5 アーティストの8項目スコアを比較したレーダーチャート。Creepy Nutsは全項目で高得点を示し、Awichはコラボと動く理由の指標が突出している。

各アーティストの強みがレーダーチャートから明確に読み取れる。Creepy Nutsは全方位で高いスコアを記録し、Awichは「コラボ」と「動く理由」の指標が突出している。

1. Creepy Nuts (152点) – データが証明する”社会現象”

今週、断トツの1位に輝いたのはCreepy Nutsである。Activity Score 152という驚異的な数値は、もはや単なるヒットではなく”社会現象”と呼ぶべきレベルに達していることを示している。YouTubeチャンネルの総再生数は16.5億回を突破し、「Bling-Bang-Bang-Born」のTHE FIRST TAKE版は単体で1億回再生を超えるなど、「YouTube動画の速度」で満点を記録した。さらに、同曲を含むアニメタイアップ3曲がTikTokで国際的なダンスチャレンジ「#BBBBダンス」を生み出し、「TikTokトレンド」でも満点を獲得。この全方位での圧倒的な熱量は、計算され尽くしたコンテンツ戦略の完全勝利と言える。1〜2週間後には、海外チャートでのさらなる上位ランクインも確実視される。

2. Awich (141点) – Wu-Tang Clanの血を導入し歴史を刻む

日本のヒップホップシーンに激震が走った。Awichが11月22日にリリースした新アルバム『Okinawan Wuman』は、伝説的グループWu-Tang ClanのRZAがプロデュースを手掛けている。この歴史的なコラボレーションは、彼女のActivity Scoreを141点まで押し上げた主要因である。リリースを告知したInstagramの投稿は1.8万いいねを超え、「コラボ/客演の予兆」と活動の動機を示す「動く理由」の項目で満点を記録。これは、単なる国内の話題に留まらない、世界市場への明確な意思表示である。今後数週間で、海外メディアからのレビューやインタビューが急増し、彼女の国際的な評価は新たなステージへと向かうだろう。

3. Kendrick Lamar (140点) – ビーフの勝者、終わらない物語

Drakeとの歴史的なビーフを制したKendrick Lamarが、その余波と名盤『GNX』の1周年記念で高いアクティビティを維持し3位にランクインした。ビーフのアンサーソング「Not Like Us」は、リリースから数ヶ月が経過した今もなお、TikTokで220万本以上の動画で使用されるなど、驚異的な生命力を見せつけている。Spotifyでも日次36万再生を記録し、累計再生数は5.5億回に迫る勢いだ。ビーフという物語性が、いかにアーティストの活動熱量を高め、持続させるかを示す典型例といえる。彼の動向は、単なる楽曲リリースを超えた一大コンテンツとして消費され続けている。

海外 vs 日本の動き比較:異なるヒットの方程式

アクティビティ指数Top15における海外アーティストと日本人アーティストの平均スコアと人数を比較した棒グラフ。日本勢は平均スコアで優勢だが、ランクイン数では海外勢が多数を占める。

平均スコアでは日本勢が健闘しているものの、ランクインしたアーティスト数では海外勢が圧倒的多数を占める。

今週のデータを分析すると、海外と日本で異なるトレンドパターンが見えてくる。Top15にランクインしたアーティスト数では海外勢が11組と圧倒的多数を占め、シーンの層の厚さを見せつけた。一方、平均スコアでは日本勢が137.0点と、海外勢の124.5点を上回っており、Creepy NutsとAwichという「点」の強さが際立っている。

トレンドのパターンを見ると、海外は「ビーフ→楽曲→世界的ヒット」(Kendrick Lamar, NBA YoungBoy)や「大型コラボ→チャートアクション」(Post Malone, Playboi Carti)という伝統的な成功方程式が今なお有効である。対照的に、日本は「アニメ・映像作品→TikTok→ヒット」(Creepy Nuts)という独自の拡散モデルが確立されている。この状況下で、Megan Thee Stallionと千葉雄喜のコラボ曲「Mamushi」の成功は、国境を越えたTikTok起点のコラボレーションという、新たなトレンドの到来を予感させる。

来週の”動きそうな”ラッパー予測

  • Drake: 今週、Instagramで新作『ICEMAN』のティーザーを活発化させた彼が、来週サプライズリリースに踏み切る可能性は高い。もし実現すれば、アクティビティ指数は1位を争うレベルに達するだろう。
  • Awich: 今週末にアルバムをリリースした彼女。来週は、その初週セールスやストリーミング成績が明らかになり、チャートアクションが本格化する。特に海外からのリアクションに注目が集まる。
  • NLE Choppa: NBA YoungBoyからのディスに対し、彼が沈黙を守るとは考えにくい。来週、アンサーソングを投下すれば、ビーフは新たな局面を迎え、彼のスコアは急上昇するはずである。

まとめ:ニュースの先を読むINTELLIGENCE

『週間アクティビティ指数』は、単なるヒットチャートでは見えてこない、HIPHOPシーンのリアルな”体温”をデータを通じて映し出す試みである。今週は、日米で異なるヒットの方程式が存在しつつも、TikTokという共通のプラットフォームが国境を越えた化学反応を生み出す現場を捉えることができた。ニュースの裏側にあるデータと文脈を読むことで、私たちはより深く、そして知的にHIPHOPを楽しむことができる。来週、このランキングはどのように変動するのか。新たな王者が生まれるのか、それとも絶対王者が君臨し続けるのか。引き続き注目していきたい。

アクティビティ指数(Activity Score)の定義

本レポートの独自指標である「アクティビティ指数」は、以下の8項目を専門的観点から実データに基づき「0〜20点」でスコア化し、合計160点満点の指数として算出している。

  • Instagram アクション量: 投稿頻度、エンゲージメント率(いいね、コメント数)など、SNSでの発信力。
  • TikTok ハッシュタグ変動: 楽曲使用動画数、トレンド発生状況、チャレンジの拡散力。
  • Spotify 再生数の伸び率: 日次・週間再生数の推移、チャート順位変動など、ストリーミングにおける実質的な人気度。
  • YouTube 動画の速度: MVやShortsの再生数、公開後からの再生速度、チャンネル登録者数の伸び。
  • コラボ/客演の予兆: 他アーティストとの連携、その話題性、インパクト。
  • メディア露出: 主要音楽メディアや一般ニュースでの報道量、インタビュー掲載数。
  • ファンの熱量: SNSでの言及数、コメントや二次創作の活発度、ファンダムの活性度。
  • “動く理由”: アルバムリリース、ツアー、ビーフ、記念日など、活動の根源的な動機の強さ。

注釈: 本指数は公開情報に基づく推定値であり、活動の質やアーティストの評価を断定するものではない。

参考文献

  1. YouTube. (2025). Creepy Nuts Official YouTube Channel. https://music.youtube.com/channel/UC7z9phtXAFRixEvdlRhv-hg
  2. Instagram. (2025, November 19). Awich on Instagram: “11.21.2025 Friday New Album Okinawan Wuman Produced by @rza”. https://www.instagram.com/p/DRO-F-rgI5t/
  3. TikTok. (2025). Not Like Us by Kendrick Lamar. https://www.tiktok.com/music/Not-Like-Us-7365349431086401552
  4. Kworb.net. (2025, November 21). Spotify Daily Chart – United States. https://kworb.net/spotify/country/us_daily.html
  5. HotNewHipHop. (2025, November 22). NBA YoungBoy Fans Think He Dissed NLE Choppa During Recent Livestream. https://www.hotnewhiphop.com/960550-nba-youngboy-fans-think-diss-nle-choppa-livestream-hip-hop-news

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