皆さんは、Nicki MinajとLil Wayneが約7年ぶりに楽曲で共演したことをご存知だろうか?
しかもそれは、Lil Wayneの最新アルバム『Tha Carter VI』収録曲「Banned from NO」のリミックスという形で実現した。
ただこの曲は、単なるコラボではない。Nickiはここで、音楽業界の裏側にある“力関係”や“理不尽さ”をラップを通じて痛烈に批判している。
地元開催のスーパーボウルにLil Wayneが出演できなかった理由
今年のスーパーボウルは、Lil Wayneの故郷であるニューオーリンズで開催された。
多くのファンが彼のハーフタイム出演を期待していたが、実際に起用されたのはKendrick Lamarであった。
これに対してNicki Minajは、曲中で次のように怒りをあらわにする。
「NFL、数人クビにしてから私らに連絡してこい。」かなり怒っているのだろう。
Nicki Minajの怒りの矛先はJAY-Zへ
Nickiの批判は、NFLと提携するJAY-Zにも向けられた。
彼女はラップでこう言い放つ。
「一人は膝をつき、もう一人は金を取った。
毎回、黒人を従わせるのは後者の方だ。」
この発言には、JAY-Zが社会正義の象徴のように振る舞いながら、実際には商業的な利権を優先しているというNickiの皮肉が込められている。
さらに彼女はSNSでも痛烈な言葉を投げかけた。
「すべて持ってるのに、まだ意地悪で腐ってる。気持ち悪い。」
Nickiが感じる“私怨による排除”
Nickiは、Lil Wayneがスーパーボウルに立てなかった理由として、JAY-Zによる私的な感情が関係していると明かした。
Birdmanへの嫌悪にDrakeとの確執、Nicki自身への嫉妬
これらの感情が、Wayneを“見せ場”から遠ざける結果につながったと主張している。
「黒人男性がこの業界に捧げたすべてを、あなたのエゴで否定するなんて。
Birdman、Drake、Nickiへの憎しみがWayneを罰してるの?」
Lil Wayne本人の本音「傷ついた」
Lil Wayne自身も、この件に対する想いを語っている。
「正直、すごく傷ついた。自分の街で、自分がステージに立つと信じてた。
誰にも言われてなかったけど、自分の中でそうあるべきだと思ってた。」
同時に彼は、そんな自分を支えてくれたファンへの感謝も述べている。
「お前らがいたから俺は存在できる。それが現実だ。」
今回のリリースは、ただの楽曲ではない。
Nicki Minajはここで、音楽業界の不透明さや利権構造に対する異議申し立てを行っている。
“誰が才能を持っているか”ではなく、“誰が誰と繋がっているか”が重要視されるこの業界に対し、彼女はラップでNOを突きつけたということだ。