Hiphopファンや関係者の多くが足を運んでいた、ラスベガスで開催されていたComplex-Con。例年通り同イベントでは、ブランドアクティベーション、ライブパフォーマンス、パネルディスカッションを融合させ、創造性と文化の融合を讃えていた。Nike、Adidas、そして新興ストリートウェアブランドとの新たなコラボレーションにより、2025年はこれまでで最もスターが揃ったイベントの一つとなった。別記事で触れたが、このイベントの目玉『Vurzuz』ではCash MoneyとNo Limitの2大ルイジアナレコード会社が激突したし、その他Duke Dennis（デューク・デニス） Clipse（クリプス）、 Sexyy Red（セクシー・レッド） Central Cee（セントラル・シー）やKeith Lee（キース・リー）などが登場して会場を沸かせていた。
刑務所から出所したのは1年前のことだが、この数か月、刑務所での通話内容漏洩関連事件でファン層が減ったと思われていたYoung Thug（ヤング・サグ）。弊社の記事でも追っていたので詳細は割愛するが、Gunna（ガンナ）を「ラット/ネズミ」呼ばわりしたことや他のラッパーへの悪口が、この環境の変化に大きく関係していた。流出した別の音声クリップには、彼が当局にPeeWee Roscoe（ピーウィー・ロスコー）について話している様子も収録されていた。
だがそのヤンサグ。彼もクリプスやセントラル・シーら12名のアーティストと共に今回のComplexConに登壇し、カリスマ的なパフォーマンスで世界最大のラッパーの一人ということを証明して見せたそうだ。
最新アルバム『UY SCUTI』のイントロ『Ninja』から『Surf』で幕を開け、『Digits』、『OUT WEST』、『Hot』といった彼の名曲を披露し、さらにQuavo（クエイヴォ）やTy Dolla $ign（タイ・ダラー・サイン）を招致し『Bad and Boujee』を披露した。だがなんとなんと、ステージ上でライブを盛り上げていたものの、何を思ったのか演奏の途中でサグ氏は形成されたモッシュピット（コンサート会場内のオープンエリアで、通常はステージの前にある観客が激しく踊ったり、お互いに押したり、突いたり、ぶつかったりして物理的に交流したりする場所）の真ん中に飛び込んでしまったそうだ。DJ Akademiks（DJアカデミクス）が捉えた映像では、警備員が熱狂し興奮した観客を必死に抑え込んでいる様子（お疲れ様です）が捉えられている。もちろん観客が押し寄せて大変なことになったが、彼らに落ち着くよう説いた後、ようやくパフォーマンスが再開したそうだ。
ということで。最近ずっと痛いニュース続きだったが、正真正銘のパフォーマーという事をこれでもかと世間に知らしめたヤング・サグ。そして、ヒップホップで熱く熱く盛り上がったラスベガスの週末。来年のComplexConでは日本一のヒップホップサイト、HiphopCsもブースを構えて参加するかもしれないので、乞うご期待！
Key Takeaways
- ラスベガスで開催されたComplex-Conは、ヒップホップファンや関係者が集まり、ブランドやライブパフォーマンスが融合したイベントだった。
- 特に、Young Thugがクリプスやセントラル・シーと共演し、パフォーマンスで存在感を示した。
- Young Thugはモッシュピットに飛び込み、観客との熱気ある相互作用を楽しんだ。
- イベントは新たなコラボレーションや多彩なアーティストの登場で盛り上がった。
- 来年のComplex-Conに日本一のヒップホップサイト、HiphopCsが参加する可能性がある。
