水曜日, 7月 9, 2025

J DillaやNujabes、XXXのJocelyn Floresを今はAIが、Lo-fiビートは生き残る?

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Lo-Fiビート—この言葉を聞いて、静かな雨の日、YouTubeで「勉強用BGM」として再生したことがある人も多いと思います。

最近YouTubeでLo-Fiを検索すると、まるでAIが増殖する実験場のようで、延々と続く1時間ミックスは、眠気を誘う音で、チャンネル名も似たようなものが多いですよね。

コメント欄には

「今これを読んでるあなたが、健康で、幸せで、愛されますように」とかとか

明らかにAIっぽい文章構造。複数のチャンネルが同じようなテンプレ文を繰り返していて、まるでスマホ牧場の象徴のようです。

Lo-Fi界で最も有名なミニスターの一人であるpotsu(ポツ)は、XXXTentacion(XXXテンタシオン)に「Jocelyn Flores」という曲でビートを使われたことでも知られています。

当時はビートも曲も大好きでリピートしていました。

このpetal-soft(花びらのようにやわらかい)ビートは、Shiloh Dynastyのボーカルとともに切なさを極め、Lo-Fiの代名詞のような存在に。

話題のAIソング

人間のクリエイターが「もう限界」と悲鳴

「以前は、Spotifyで聴いたアーティストとInstagramやDiscordで普通につながれた。でも今はアーティストが、相手が顔出ししない人なのか、そもそもAIなのかすら分からない」UKのAlex Readeは最も無愛想な時代と警告しており、プロジェクト名「Project AER」で活動していた彼は200万再生アベレージから、今では42万まで激減。
「Lo-Fiに依存しすぎて精神的にキツくなった」と語り、他の収益手段を模索中とのことです。

Lo-Fiビートってそもそも何だった?

Lo-Fiビートは、J DillaNujabesのような“ジャズ×ヒップホップ”の音にルーツを持つと言われます。
ただし「Lo-Fi」はもともと90年代インディロックでわざとザラつかせた音として生まれた言葉でもあり、本質は“完璧ではない音”の良さを楽しむものです。

だからこそ2010年代のハイファイな音楽(ハイパーポップやメイントラップ)に対する“ゆるい反抗”として人気を集めたとも言われています。

“Lo-Fi beats to study to”というジャンル名は、そもそもYouTubeのバイラル動画のタイトルから定着したもので、明確なジャンルではありません。
ジャンルとしての輪郭はぼんやりしていて、「なんとなくチルで、ジャジーで、作業に合う音楽」として広まっていきました。

AIがLo-Fiを飲み込んだ理由

なぜLo-FiがAIにとって“格好の餌”になったのか?その理由はシンプルで

歌詞がない(=AIかどうかバレにくい) 

ループ重視の構造(=AIが得意)
雰囲気映像中心(=AIが即生成できる)だからなんだと思います

YouTubeの対応は“骨抜き”

YouTubeは「有名な映画シーンにAIで別の俳優を登場させた」ような明白なケースには注意書きをつけていますが、Lo-Fiのような曖昧なジャンルには基本ノータッチだそう。
「Altered or synthetic content(改変・合成コンテンツ)」の警告がついているミックスもありますが、大半はスルーされているのが現状です。

ビートシーンはどこに向かうんでしょうか?本物のクリエイターをどう応援するか
ヘッズは「機械が作った曲」を本当に求めているのか?

人間が奏でたLo-Fiには、“無駄”や“ズレ”があって だからこそ、心に残ると思ってたんですがもはやそれも最近の曲は出来てしまうそう。

皆さんははどちらの音が好きですか?

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