このところゴシップが絶えない中、なんと突如カニエ・ウェスト(Ye)が、自身の新曲「Heil Hitler」のミュージックビデオを公開した。本作は、そのタイトルや内容において極めて挑発的であり、公開直後から国際的に激しい議論を巻き起こしているそうだ。
楽曲の中でウェストは、「金と名声があっても、子どもに会えない」といったパーソナルな葛藤を吐露しつつ、自らを「ナチス」と呼び「ヴィラン(悪役)」と位置づける一節が含まれている。サビでは、黒人男性たちが動物の皮をまとって整列し、「Nワード+Heil Hitler」というフレーズを何度も唱えるシーンが映し出されている。
また、楽曲のエンディングにはアドルフ・ヒトラーのスピーチが挿入されており、その象徴性がさらに批判の的となっている。
ドレイクへの過激なディスや、性的な告白も
初期バージョンの同曲では、ラッパーのドレイクに対する侮辱的なラインも含まれており、LGBTQ+コミュニティに対する配慮を欠く発言として非難を受けていた。
さらに、今後リリース予定のアルバム『Cuck』には、カニエ自身の少年期に起こったという近親相姦の体験を描いた「Cousins」という楽曲も収録される予定である。この曲では、従兄弟との性的な行為を赤裸々に語っており、倫理的な是非を問う声が広がっている。
彼はSNS上でも、「6歳の時に出会ったエロ雑誌が人生を狂わせた」「自分の過去の行動が、従兄弟の将来を歪めたのではと後悔している」などと投稿し、衝撃的な告白を繰り返している。
過激なアートか、無責任な表現か
『Cuck』のジャケットには、クー・クラックス・クランのローブに身を包んだ2人の人物が登場しており、アートとしての挑戦なのか、あるいは単なる炎上商法なのか、意見が大きく分かれている。
これまでにも数々の問題発言で物議を醸してきたカニエだが、今回のリリースはそれらを凌ぐほどの衝撃度を持つ。ファンや評論家の間では、「表現の自由」と「ヘイトの助長」との狭間でコメント欄で議論が続いているようである。