米カリフォルニア州インディオにて開催された「Coachella 2025」にて、Travis Scottが“前例のない”演出とともに新曲2曲を初公開した。パフォーマンスは同フェスのヘッドライナーとして行われ、彼の代表曲と未発表音源が入り混じる熱狂のステージとなった。
事前に主催者と本人が告知していた通り、今回のライブは「史上初の形式」で行われた。Travisは、まるでSF映画に登場するような円形のカスタムステージにて登場。会場を360度囲むファンを前に、完全に没入型の演出を披露した。
中でも注目を集めたのは、新曲「She Goin Dumb」の初披露である。背後のスクリーンには「New Shittttt」の文字が躍り、Utopiaの世界観を継承した攻撃的かつトランシーなサウンドで観客を圧倒した。
続けて公開されたのは「Oh Jacques」というタイトルの楽曲で、こちらも未リリースながらTravisの過去作に通じる中毒性を持つ1曲である。これらの楽曲が次回作に収録されるのか、あるいはCactus Jack名義でのJackboysコンピレーション第2弾に含まれるのかは、現時点で明言されていない。
パフォーマンスのハイライトはそれだけにとどまらない。彼は自身の楽曲「Modern Jam」と、Drakeのヒット曲「Nokia」とを融合させたマッシュアップを披露。また、メインステージでも「Highest in the Room」「Skyfall」などをパフォーマンスし、観客を興奮の渦へと導いた。
特筆すべきは「FE!N」の2度にわたるパフォーマンスであり、ファンからは大歓声が巻き起こった。さらに、60人編成のブラスバンド、そして天井から宙に浮かぶように設置されたダンサーが幻想的な雰囲気を演出し、ショーの完成度を一段と高めた。
ここ数ヶ月、Travis Scottは音楽活動に加え、プロレス界にも進出している。2025年2月に開催されたWWEの「Elimination Chamber」では、Dwayne “The Rock” JohnsonおよびJohn Cenaと共にサプライズ登場。Cody Rhodesに“本気で”ブラックアイ(目の腫れ)を負わせたとも報じられており、大きな話題となった。
その後、The Rockは「彼は本当に“手を汚したかった”んだ。俺はこう言った、『やるなら本気で行け』と。そして今夜、Codyをぶっ飛ばした」と語り、今後のTravis ScottのWWE参戦継続を示唆している。
さらにThe Rockは、Travis Scottとの間に「The Final Boss(ロック自身のリング名)」との“同盟”を組む構想すら口にしており、音楽だけでなくエンタメ界全体を巻き込む存在として、Travisの影響力は今後も拡大していくとみられる。