ヒップホップ界のカリスマ、カニエ・ウェスト(Kanye West)が再びケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)に対し、辛辣なコメントを投下した。
過去に共演歴もある両者だが、最近のカニエは一貫してケンドリックに対する敵意を隠していない。
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「これ、めっちゃ嫌いだった」— ルイ・ヴィトンのステージに激怒
発端は、2023年に開催されたルイ・ヴィトンのメンズコレクション(パリ・ファッションウィーク)でのケンドリックのパフォーマンス動画であった。
同イベントでケンドリックが披露した「Count Me Out」に対し、カニエはインスタグラム上でこうコメントした。
「これ、めっちゃ嫌いだった(I hated this so much)」
この一言は、カニエのファン・ケンドリックのファンを問わず大きな議論を呼んだ。
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カニエの怒りはなぜ止まらないのか?Playboi Cartiの新作が火種に
ケンドリックがPlayboi Cartiのニューアルバム『Music』に参加し、「Good Credit」「Back00r」「Mojoi Jojo」の3曲で登場したことも、カニエの逆鱗に触れたと見られる。
カニエはX(旧Twitter)上で、以下のようなコメントを残している。
「俺はケンドリックの音楽が好きじゃない。ラップは上手いけど、Cartiのアルバムに彼の声は必要なかった。」
また、ドレイクに対するディス曲として話題になった「Not Like Us」についても、
「あれも大っ嫌いだった(I HAAAAAATED NOT LIKE US)」
とまで発言し、強烈な拒絶反応を示している。
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「KENDRICK WAS NEVER KING」— 王座を否定する発言も
極めつけは、カニエがポストしたこの一言だ。
「KENDRICK WAS NEVER KING(ケンドリックは一度も王ではなかった)」
「せいぜい西海岸の王ってとこだ。世界の王にはなれなかった。」
この発言により、ケンドリックを「世代のトップラッパー」とする声を真っ向から否定したことになる。
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過去には称賛もしていたカニエ、態度の変化の真意とは?
興味深いのは、以前のカニエがケンドリックのスーパーボウル・ハーフタイムショーに対し好意的なコメントを残していたことである。
「マイケル・ジャクソン以来、一番好きなハーフタイムショーだった。声のコントロールが完璧で、旗も演出も全部が新鮮だった」
と語っていたことからも、現在のカニエの態度はかなり急激な変化であると言えるだろう。
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ヒップホップ界の頂点争い?
カニエ・ウェストによるこれら一連の発言は、単なる敵意以上に、“ヒップホップの王”を巡る世代間闘争の火種となっている可能性が高い。
ケンドリックがこれにどう反応するのか、またヒップホップ界全体がこの論争をどう捉えるのか、今後の動向に注目していこうと思う。VIA