DrakeがUniversal Music Group(UMG)に対して起こした名誉毀損訴訟が、新たな展開を迎えている。UMGの弁護士によれば、Drakeは訴訟の中核をなす「重要な主張の一部」を撤回する意向を示しており、これが訴訟の行方を大きく左右する可能性が浮上している。
この驚くべき事態は、2月21日(金)にUMGの弁護士Rollin A. Ransom氏が裁判所に提出した書類によって明らかになった。同氏は、4月2日に予定されている事前審問を延期するよう要請。その理由として、UMGが3月17日までに提出する予定の棄却申し立てを裁判所が検討する時間が必要であることを挙げた。
さらにRansom氏は、この訴訟の内容が大きく変化していることに言及。「原告は訴状の中でいくつかの“重要な主張”を取り下げることに合意した」と明言した。しかし、どの主張が取り下げられるのかについての具体的な詳細は明らかにされていない。
DrakeがUMGを訴えた理由とは?
Drakeは先月、ニューヨークの連邦裁判所にUMGを名誉毀損と嫌がらせで提訴。その発端となったのは、Kendrick Lamarのディス曲『Not Like Us』の取り扱いを巡る問題である。
Drake側は、UMGがこの楽曲の配信・プロモーションを意図的に推進し、彼のイメージを貶めたと主張。特に、同楽曲の“危険な”内容がDrakeの音楽とブランドの価値を下げ、UMGが契約交渉で優位に立つことを狙った陰謀だと訴えている。
「UMGは、Drakeとの契約更新が高額になることを予測していた。そのため、彼の音楽とブランド価値を低下させ、より有利な条件で新たな契約を結ぶための策略として『Not Like Us』を利用したのだ」と訴状には記されている。
“Drake=性犯罪者”のイメージ操作!? UMGの暗躍
この訴訟の中でDrakeは、UMGが『Not Like Us』を通じて彼を“性犯罪者”や“ペドフィリア”とするオンラインの誹謗中傷を助長したと指摘。訴状には、ネット上に氾濫するヘイトスピーチの例が複数挙げられている。
さらに、曲のリリース直後にはDrakeのトロントの自宅が襲撃され、警備員が負傷するという事件も発生。加えて、複数回の不法侵入が確認されており、Drakeはこれらの攻撃の背後にUMGが関与している可能性を示唆している。
「この暴力と憎悪の連鎖により、Drakeは自らの命、家族、友人の安全を脅かされる恐怖に晒されている」と訴状には記されている。実際に彼は、この事件を受けて息子をトロントの小学校から退学させ、夏休みの間に家族とともに国外へ避難する決断を余儀なくされたという。
UMGの沈黙とDrakeの反撃
Drakeは『Not Like Us』のリリース後、UMGに対しその影響について直接抗議。しかし、UMGは何の対応も取らず、むしろこの状況を利用し続けていると彼は主張している。
この訴訟がどのような結末を迎えるのか、そしてDrakeが撤回を決意した「重要な主張」とは何なのか。追って執筆していきたい。VIA