ジョーイ・バッドアスの「Sorry Not Sorry」でヒップホップ界が大激震しているー

ニューヨーク出身のラッパー、Joey Bada$$(ジョーイ・バッドアス)が、新曲「Sorry Not Sorry」で再び注目を浴びている。この楽曲では、ウエストコースト・ヒップホップに対する挑発、J. Cole(J・コール)を彷彿とさせる歌詞を交え、自身の信念を示している。
問題のバース
「Sorry Not Sorry」は、Conductor Williams(コンダクター・ウィリアムズ)とMario Luciano(マリオ・ルチアーノ)によるプロデュースのもと制作され、ジョーイはニューヨークへの愛と誇りを力強く語っている。冒頭の歌詞では次のように述べている。
“51 Hart Street, 193 Vernon Avenue, n-ggas with attitudes/Man, I’m bigging up my city, that’s something I had to do”
「51Hartストリート、193Vernon Avenue、態度のデカい奴ら
俺の街を称賛する、それは俺の使命だったのさ」
この部分は、ニューヨークの地名を挙げながら、自身のルーツを称える内容となっており、ウエストコーストに対する微妙な挑発とも受け取れる。
また、ジョーイはJ・コールが以前リリースしたアルバムに関連するエピソードに触れた歌詞も披露している。「Might delete later, I know damn sure that Joey won’t/Fuck it, I want all the smoke!」とラップし、以下のような意味を込めている。
「後で削除するかもな、でもジョーイは絶対そんなことしない/くそったれ、ビーフなら全部受けてやる」
ここでは、J・コールが以前、ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)に向けたディス(批判的な歌詞)を投稿後に削除したことを引き合いに出し、自分はそんな行動をしないと強調している。
「The Ruler’s Back」でのウエストコースト批判も話題に
ジョーイは、今年初頭にリリースしたシングル「The Ruler’s Back」でも話題を呼び、ウエストコースト・ラッパーたちに向けた批判的な歌詞で注目を集めた。以下はその一節である。
“Too much West Coast dick lickin’ / I’m hearing n-ggas throwin’ rocks, really ain’t shit stickin’”
「ウエストコーストのやつらを持ち上げすぎだ
奴らが石を投げてきても、何も当たらない」
”‘Cause if we’re talking bar for bar, really it’s slim pickings / I rap like I draw pentagrams and kill chickens, n-gga”
「バースで勝負するなら、奴らはたいしたことない.俺は五芒星を描きビビりを殺すようなライムを吐く」
これらの歌詞でジョーイは、ウエストコーストのラップシーンが過大評価されているという不満を述べている。さらに、自身がニューヨークの「キング・オブ・ニューヨーク」としての地位を狙う姿勢も示している。
TDEのRay Vaughn(レイ・ボーン)が応戦
ジョーイの挑発にすぐさま反応したのが、TDE(トップ・ドーグ・エンターテイメント)所属のラッパー、Ray Vaughn(レイ・ボーン)だ。彼は、ケンドリック・ラマーの楽曲「The Heart Pt. 6」を使ったフリースタイル「Crashout Heritage」で反撃した。その一部を紹介する。
“What’s with the sneak dissing? Taking shots at us then hide the uzi”
「なんだその陰口は?俺たちに向けて撃つなら銃を隠すなよ」
”‘Cause the only badass the world was recognizing is Boosie”
「世界が認める唯一のバッドアスはブージーだけだ」
さらにレイ・ヴォーンは、ジョーイが出演していた映画のキャリアを揶揄しながら、「お前は銃撃シーンの映画には出ていたけど、本物の銃撃には関わってないだろ」と挑発した。
彼はソーシャルメディアでジョーイをタグ付けし、「2025年は陰口なし、クラッシュアウト(全力対決)だけだ」と書き込み、対立を公にした。Via