カニエ・ウェスト、SNSで謎の音声メッセージを公開
カニエ・ウェストが再び奇妙な行動で注目を集めた。今回は、自身のインスタグラムストーリーを通じて短い音声メッセージを公開した。12月28日（土）の早朝に投稿されたこの録音には、カニエ本人とみられる声で以下のような発言が記録されている。
「なあ、みんな分かってるだろ。あの件は全部洗い流されてるんだよ」と彼は語る。「きれいに拭き取られて、ピカピカに磨かれてるさ。」
このメッセージの背景や意図について、本人からのさらなる説明は一切ない。この謎めいた投稿はSNS上で波紋を呼んでいる。
新作Yeezyコレクションに潜むナチスの象徴が物議を醸す
カニエ・ウェストは、年末の休暇シーズンに再び論争の的となった。12月26日（木）に発表された最新のYeezyコレクションには、ナチスに関連するとされるデザインが含まれていると指摘されている。
この新作にはTシャツやフーディー、ジャケットなどのアイテムが揃い、すべて1点20ドルで販売されている。しかし、そのデザインの中に「ウルフスアンゲル（Wolfsangel）」に酷似したロゴが使用されており、このシンボルは第二次世界大戦中にナチス・ドイツのSS部隊によって使用されたものであるとされる。現在、このシンボルはネオナチや白人至上主義団体「アーリアン・ネイションズ」によって用いられており、極右団体の象徴としても知られている。
このデザインに対し、SNS上では批判が相次いでいる。あるユーザーは「またナチスのシンボルかよ。もう本当にうんざりだ」と投稿し、別のユーザーは「これまでで最も露骨なナチス的デザインのYeezyだ。それでも見て見ぬふりをするのか？」と非難している。
さらに、カニエを擁護してきたファンアカウント「@yedefender」でさえ、「このページを閉鎖するか、新しい管理者に引き継ぐ。もう限界だ。カニエは自分のナチス的信念を表現するためにみんなを利用している」とコメントしている。
一方で、カニエ本人やYeezy側は、このシンボルの使用に関して公式なコメントを出していない。
ナチスとファッションへの取り入れに対するアメリカ社会の捉え方
アメリカでは、ナチスに関連するシンボルや思想は歴史的背景から極めて否定的に捉えられている。ナチス・ドイツが第二次世界大戦中に行ったホロコーストは、アメリカを含む多くの国々で「人類史上最悪の虐殺行為」として記憶されている。このため、ナチスの象徴や思想に共感する言動は一般的に「許容されざる行為」として強く非難される。
さらに、アメリカでは自由な表現が憲法によって保障されているが、ヘイトスピーチや極右思想に関する議論は深刻である。ナチスに関連するシンボルがファッションとして使用される場合、それが「歴史的知識の欠如」なのか「意図的な挑発」なのかが議論の的となる。特に著名人がこうしたデザインを公に用いる場合、その影響力の大きさから厳しい批判を受けることが多い。
カニエ・ウェストの行動は、このようなアメリカ社会の背景の中で特に物議を醸している。彼の新作デザインは一部の支持者からも批判されており、彼自身の思想に対する疑問が再燃している。
過去の炎上とナチス思想への傾倒
カニエ・ウェストは、これまでもファッションや発言を通じてナチス思想に関連する行動で論争を巻き起こしてきた。今年初めには、ノルウェーのデスメタルバンド「バーズム（Burzum）」のメンバーであるヴァルグ・ヴィケルネスの写真がプリントされたTシャツを着用して注目を集めた。
ヴィケルネスは著名なネオナチであり、2014年にはアンダース・ベーリング・ブレイビクによるテロ攻撃を「ユダヤ人の陰謀」と主張し、「人種的憎悪を煽った」罪で有罪判決を受けたことで知られる。
さらに、カニエは2018年にTMZを訪れた際、アドルフ・ヒトラーに対する愛を公言し、これも大きな波紋を呼んだ。カニエのこうした行動は、その都度大きな反響を呼び、現在も彼の発言やデザインに対する批判は収まる気配がない。Via
