リル・ウェインとケンドリック・ラマー――2人のヒップホップ界の巨星が、ついにわだかまりを解消した。
ケンドリック・ラマーはかつてリル・ウェインを敬愛し、彼の音楽スタイルを手本にしたほどの大ファンであり、ウェインも2018年の楽曲「Mona Lisa」でケンドリックをフィーチャーするなど、両者の間には強いリスペクトがあった。しかし、先日発表された「ケンドリック・ラマーがスーパーボウル・ハーフタイムショーのヘッドライナーを務める」というニュースが、事態を一変させたのだ。
このイベントがリル・ウェインの地元であるニューオーリンズで開催されることもあり、ウェインはSNSで不満をたびたび吐露。「なぜ地元のスーパースターである自分ではなくケンドリックが?」と、その苛立ちは多くのファンに共有された。
しかし、事態は思わぬ方向で好転することとなった。リル・ウェインは最新のインタビューで、ケンドリック・ラマーと「直接話し合った」ことを明かし、2人の間に残っていたわだかまりは消え去ったと語ったのだ。
ケンドリックの”答え”――リリックの中のウェインへの想い
この確執についてはケンドリック自身も触れていた。最新アルバム『GNX』のオープニングトラックで彼は次のようにラップする。
「『Tha Carter III』を聴きながら、誇らしげにロレックスを光らせた――皮肉だな、俺の努力はリル・ウェインをがっかりさせたかもしれない」
これについてスポーツ司会者スキップ・ベイレスがウェインに尋ねた際、ウェインは意外にも「これまでそのリリックを知らなかった」と驚きを隠せない様子を見せた。それでも彼は「意味は理解している」とし、ケンドリックの意図に共感を示した。
確執の終焉――ウェインの変わった姿勢
わずか1ヶ月前までリル・ウェインは怒りを露わにし、「自分の優しさを弱さと勘違いするな」「この巨人を起こすな、でなければ破壊する」と警告を発していた。しかし、今回の和解を経て、ウェインはケンドリック・ラマーとの関係を再び肯定的に捉えている。
ファンにとっても、今回の平和的な結末は何よりの朗報だ。リル・ウェインとケンドリック・ラマーという2人の天才が対立する姿は誰も見たくはなかっただろう。かつての「ドレイクとケンドリック・ラマーのビーフ」のような繰り返しにはならず、音楽界は再び平穏を取り戻した。
2人の巨星が見せた”大人の対応”――これこそがヒップホップ界における真のリスペクトの形ではないだろうか。ただし我々リスナーとしてはリル・ウェインのディストラックを聴きたかったのも本心である。。Via