リル・ウジ・バート(Lil Uzi Vert)が、新作アルバム『Eternal Atake 2』を引っ提げて話題をさらう中、思わぬトラブルに直面している。1990年代に世間を騒がせたカルト団体「Heaven’s Gate」の存命メンバーたちが、Uziのアルバムアートが自分たちのロゴに酷似していると主張し、使用停止を求めているのだ。Uziの奇抜なプロモーション展開が多くのファンを沸かせている一方で、知的財産権を巡るこの問題が波紋を呼んでいる。
Complexのインタビューで、Heaven’s Gateの存命メンバーは、「我々の知的財産に触れるな」と厳しい言葉でUziを非難。「グループに対する敬意を持つべきだ」と警告した。彼らが強く反発する背景には、Uziが過去の『Eternal Atake』のプロモーション時にも同様の問題を引き起こし、法的警告を受けた経緯がある。その時には金銭的和解を提示したUziに対し、「どれだけの金額を提示されても興味はない」として、一切の譲歩を拒んだという。
さらに、インタビューでメンバーに「Lil Uzi Vertの音楽を聴いたことがあるか?」と尋ねられると、彼らは「一切興味がない」ときっぱり否定。「この世に生きるだけで十分大変なのに、彼の音楽で脳にダメージを与えたくはない」と、辛辣なコメントを残している。
また、彼らは2022年の法的対立についても詳細を明かしており、当時エンターテインメント法の専門弁護士を雇ってUziにロゴや著作権の変更を求めたことを説明している。「Uziは一度、我々のラインを越えようとしたが、最終的には彼を説得し、神聖な存在を演じてフォロワーを惑わすというメッセージを抑えることができた。今回もその一線を越えようとするなら、然るべき対応を取るつもりだ」と、再度の法的措置を示唆した。
Uziは今回のアルバムでUFOをテーマにしたトレーラーや壮大なビジュアルを展開し、ファンを楽しませているが、Heaven’s Gateの存命メンバーがどこまで踏み込んでくるのか、その行方が注目される。音楽界で異彩を放つLil Uzi Vertが、この問題をどのように乗り越えるのか、今後の展開から目が離せない。Via