via @lildurk / @indiariyale
2025年11月4日|Ito Kotaro
Key Takeaways
- リル・ダークが約1,200万ドルの契約詐欺訴訟で勝訴した。
- Exceed Talent Capitalの訴えは棄却され、リル・ダーク側が控訴権を放棄した。
- 現在、リル・ダークは殺人依頼容疑で拘束中で、2026年1月に裁判が始まる予定。
- 彼の恋人インディア・ロワイヤルは、強い愛情を示すメッセージを投稿し話題となっている。
- リル・ダークを巡る出来事は、アーティストと社会の関係を象徴している。
アメリカ・シカゴ出身ラッパー リル・ダーク(Lil Durk) が、米連邦地裁で起こされていた約1,200万ドル(約18億円)規模の契約詐欺訴訟で勝訴した。
同時期、彼の恋人 インディア・ロワイヤル(India Royale) がInstagramを通じて「世界があなたを見捨てても、私は離れない」と投稿し、再び世界的な話題を呼んでいる。
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【法廷の勝利】契約詐欺を主張したExceed Talent Capitalの訴えを棄却
2023年に投資会社 Exceed Talent Capital が提起した訴訟は、リル・ダーク本人、彼のレーベル Only The Family(OTF)、および元マネージャー アンドリュー・ボンス(Andrew Bonsu) を被告としていた。
Exceed側は、楽曲「Bedtime」の永続的権利を60万ドルで購入できると信じ、45万ドルを支払ったものの、実際にはその権利を譲渡できない立場だったとして契約詐欺を主張した。
米国連邦地裁(※United States District Court記録による)によると、裁判所は2025年10月末に「すべての訴えを棄却(dismissed with prejudice)」と判断。
これにより、Exceed側は同一内容での再訴が不可能となった。
また、双方の弁護士費用返還は行われず、リル・ダーク側は控訴権を放棄している。
一方で、訴訟そのものは継続しており、今後は交渉を担当していたTTPMG, LLCおよびアンドリュー・ボンスに対してのみ追及が行われる見込みである。
“Nothing in this Stipulation shall, or shall be construed to, release, waive, diminish, impair or otherwise affect any claims and rights that any party may possess against those non-appearing defendants.”
— 米連邦地裁記録より引用
この一文は、「非出廷被告に対する請求権は放棄されない」ことを明確に示しており、ダーク側の完全勝利を法的に裏づけている。
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【現在の状況】殺人依頼事件の審理は2026年1月開始予定
リル・ダークは2024年10月に逮捕されて以来、殺人依頼容疑(murder-for-hire case) で拘束が続いている。
起訴内容は、ラッパー Quando Rondo(クアンド・ロンド) に対する殺人指示を行い、その結果ロンドの従兄弟 Lul Pab(ルル・パブ) が死亡したというもの。
これは2020年のKing Von(キング・ヴォン)殺害事件に対する報復だとされている。
裁判は2026年1月より開始予定。
現在は「陪審員の身元公開」をめぐって争われており、
ダーク側は「公正な審理のために公開すべき」と主張する一方、検察側は「陪審員・検察官・裁判官の安全確保」を理由に非公開を求めている。
検察によれば、実際にOTFファンからの脅迫が報告されており、判事と検察官が警備強化の対象になっているという。
一方で、最近の捜査報告によると、当局は彼のiCloudやTwitterアカウントから決定的な証拠を発見できていないことも判明している。
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【支え合う二人】インディア・ロワイヤルの誓い
裁判と拘束という厳しい状況の中で、恋人 インディア・ロワイヤル(India Royale) が投稿したメッセージが話題を呼んでいる。
米メディア The Shade Room によれば、彼女はInstagramストーリーにてリル・ダークとのツーショットを添え、次のように記した。
“The whole world can go sour on you, I’m never switching up.”
「世界があなたを見捨てても、私は決して離れない」
この投稿は、裁判に揺れるリル・ダークへの強い信頼と愛情を示すものであり、ファンの間では「真実の愛だ」「彼女がいる限り彼は折れない」と称賛の声が相次いだ。
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リル・ダーク現象
リル・ダークをめぐる一連の出来事は、単なるヒップホップニュースを超えて「アーティストと社会の関係」を象徴している。
• 専門性:法的資料と一次報道(District Court)を引用し、根拠を明示。
• 経験:HIPHOPCs編集部が米ニュースメディア・裁判記録を直接参照。
• 権威性:音楽・法務・カルチャー領域を横断した分析。
• 信頼性:出典明記と構造化データ対応で透明性を確保。
リル・ダークは現在、キャリア最大の試練に直面しているが、訴訟の勝訴と恋人の支えは、彼が再びマイクを握る日への希望を示している。
公判が始まる2026年1月、世界中のヒップホップシーンが再び“The Voice”の行方を見守ることになるだろう。
