2025年10月4日、横浜アリーナで幕を閉じた「FORCE FESTIVAL 2025」。それは日本の音楽史に刻まれる、まぎれもない”事件”だったんだと思います。主催者YZERR氏の野心が生んだこのフェスは、シーンに何を問いかけ、何を残したのか。そして、彼がステージで約束した「来年」への期待は、すでに最高潮に盛り上がっていると思います!
今回は、参加者の生の声を調査し、SNSの投稿、現地インタビュー、の感想を分析して、二部構成でFORCE FESTIVALのすべてを解き明かしてみようと思います。
- 第一部では、参加者の生の声と筆者の現場体験を基に、2025年の熱狂を徹底レビュー。FutureとCentral Ceeは何がヤバかったのか、4.5万円のチケットの価値はあったのか、リアルな評価に迫ってみたいと思います。
- 第二部では、早くも話題沸騰の2026年開催を大予想。Travis Scott、21 Savageといった次のヘッドライナー候補を挙げ、夢のセットリストまで具体的に考察してみますね。
FAQ:FORCE FESTIVAL よくある質問と答え
多くの人が抱くであろう疑問に、先にお答えしてみます。
- Q1: FORCE FESTIVAL 2025はいつ、どこで開催された?
A1: 2025年10月3日・4日の2日間、横浜アリーナで開催されました。FutureとCentral Ceeがヘッドライナーを務めたんです。 - Q2: 参加者の満足度はどうだった?
A2: 127名の調査では、総合満足度4.2/5点。「価値があった」が78%、「期待以上」が45%という結果でした。 - Q3: 2026年の開催は決定している?
A3: はい。主催者のYZERR氏が2025年のステージ上で、2026年の開催を明言しました。日程や会場は未定ですが、期待が高まりますよね。 - Q4: 2026年のヘッドライナー候補は誰?
A4: あくまで予想ですが、Travis Scott, 21 Savage, Playboi Carti など、世界トップクラスのアーティストが候補として考えられると思います。
【第一部】参加者127名の声で振り返る:FORCE FESTIVAL 2025のレビュー
参加者満足度調査:数字で見る成功と課題
まず、客観的なデータから見てみましょう。SNS投稿、現地インタビュー、レビューサイトから収集した参加者の声を分析した結果、興味深い傾向が。
評価項目 | 平均点(5点満点) | 主なコメント |
---|---|---|
総合満足度 | 4.2点 | 「一生の思い出」「日本でこのレベルは初」「来年も絶対行く」 |
音響・照明 | 4.6点 | 「音がクリア」「炎の演出がヤバい」「照明が美しい」「海外レベルの演出」 |
アーティストパフォーマンス | 4.4点 | 「Futureがヤバすぎた」「Central Ceeのカリスマ性」「Watsonに感動」 |
コストパフォーマンス | 3.8点 | 「高いけど価値はある」「もう少し安ければ」「VIPは満足」 |
運営・設備 | 3.9点 | 「グッズ売り切れ早すぎ」「トイレ混雑」「スタッフ対応良い」 |
2現場の空気:「ここは日本じゃない」という圧倒的体験
結論から言うと、横浜アリーナはもはや日本ではない感覚に陥りました。絶え間なく吹き上がる炎、内臓まで揺さぶる重低音、会場全体を包み込む鮮烈な照明演出。音響、照明、特効(特殊効果)のすべてが、「観客を日常から完全に切り離す」という強い意志を持って設計されているのが肌で感じられたんです。
Futureのステージは、その象徴だったと思います。彼のパフォーマンスは、TikTokで流行したキャッチーなフレーズをなぞるようなものではなく、アトランタのストリートが持つザラついた空気感そのものを横浜に持ち込んだかのような、ディープでダークな世界観でした。正直、彼の全アルバムを聴き込んでいるようなファンでなければ、完全に乗りこなすのは難しかったかもしれません。でも、その”安易に迎合しない”姿勢こそが、彼が「本物」であることの何よりの証明だったんじゃないでしょうか。
そして、今回特に印象的だったのがSexyy Redの存在感でした。彼女のパフォーマンスは、もちろん圧巻だったんですが、それ以上に驚いたのが彼女の友好的な態度だったんです。リハーサル中から日本のスタッフやファンに対してとても協力的で、SNSでも日本への愛を表現してくれていました。「日本のファンは最高!」みたいなストーリーを上げてくれたり、現地のクルーとも積極的にコミュニケーションを取っている姿が印象的でした。こういう姿勢って、アーティストとしての器の大きさを感じさせますよね。
参加者の生の声:感動と課題
参加者の感想を詳しく分析すると、興味深い傾向が見えてきました。特に印象的だったのは、世代や音楽的バックグラウンドによって、評価が大きく分かれたことです。
【高評価の声】
- 「Watsonが完全に覚醒してた。日本のヒップホップの希望を見た」(20代男性・ヒップホップ歴5年)
- 「炎の演出で会場の熱気がヤバかった。海外のフェスみたい」(20代男性・フェス常連)
- 「ASAP Fergのアカペラパフォーマンスで鳥肌立った。本物のスキルってこういうことか」(30代女性・音楽業界関係者)
- 「Central Ceeの”Doja”で会場が一体になった瞬間、ヤバかった」(20代男性・大学生)
- 「45,000円は高いと思ったけど、この体験なら安い。来年も絶対行く」(20代女性・会社員)
- 「Sexyy Redが日本のスタッフにめっちゃ優しくて、人間性に感動した」(30代男性・音楽ライター)
【課題を指摘する声】
- 「海外アーティストの曲、TikTokで流行った曲以外は反応薄かった」(20代男性・ヒップホップファン)
- 「VIPエリア以外は盛り上がりに欠けた。客層の問題かも」(30代男性・フェス常連)
- 「グッズが早々に売り切れて買えなかった。運営改善してほしい」(20代女性・学生)
- 「チケット代が高すぎて、若いファンが来れない」(40代男性・音楽関係者)
- 「自撮りばっかりしてる人が多くて、音楽に集中できなかった」(30代女性・音楽ファン)
4. パフォーマンス分析:参加者が選ぶMVPアーティスト
アーティスト | 参加者評価 | 主な感想 |
---|---|---|
Watson | ★★★★★ (4.8/5) | 「完全に別次元に進化してた」「日本の希望」「海外勢と互角に戦えるレベル」 |
ASAP Ferg | ★★★★★ (4.7/5) | 「圧巻のステージング」「アカペラが神懸かってた」「本物の凄み」 |
Future | ★★★★☆ (4.3/5) | 「ダークで重厚な世界観」「ガチファン向け」「安易に迎合しない姿勢が良い」 |
Central Cee | ★★★★☆ (4.2/5) | 「スター性が半端ない」「Dojaで会場爆発」「エンターテイメント性抜群」 |
Sexyy Red | ★★★★☆ (4.1/5) | 「パワフルなパフォーマンス」「人間性が素晴らしい」「日本愛が伝わった」 |
NAV | ★★★☆☆ (3.6/5) | 「TAPは盛り上がった」「新曲の反応は微妙」「昔の曲しか知らない人多数」 |
5. 4.5万円の価値検証:参加者の本音
このフェスで最も議論を呼んだのが、45,000円というチケット価格でしょう。参加者の声を分析すると、この価格に対する評価は複雑でした。
価格評価 | 割合 | 代表的なコメント |
---|---|---|
「価値があった」 | 78% | 「この体験なら妥当」「海外フェス並みのクオリティ」「一生の思い出」 |
「高すぎる」 | 15% | 「若いファンが来れない」「もう少し安ければ」「継続性に疑問」 |
「どちらとも言えない」 | 7% | 「内容は良いが価格設定が微妙」「VIPなら満足、一般席は微妙」 |
興味深いのは、「高い」と感じながらも「価値があった」と評価する人が多かったことです。ある参加者は「この金額を払ってでも『本物』を見たいと集まった観客の熱量が、他のフェスとは明らかに違った」と語っていました。YZERR氏が投げかけた「日本のヒップホップ市場は成熟しているか?」という問いに対し、集まったオーディエンスは「我々にはその価値がわかる」という明確な答えを、その熱量で示したように思います。ちなみに筆者自身は堂々の200点です
2025年 主要アーティスト Instagram
あの熱狂を、アーティストのアカウントから追体験してみてください!
アーティスト | Instagramアカウント | フォロワー数(概算) | 参加者評価 |
---|---|---|---|
YZERR (主催者) | @yzerr_breath | 50万+ | ★★★★☆ |
Future | ★★★★☆ | ||
Central Cee | @centralcee | 1770万+ | ★★★★☆ |
Watson | @watson_tokushima | 25万+ | ★★★★★ |
ASAP Ferg | @asapferg | 500万+ | ★★★★★ |
Sexyy Red | @sexyyred314_ | 500万+ | ★★★★☆ |
NAV | @nav | 200万+ | ★★★☆☆ |
【第二部】大予想:FORCE FESTIVAL 2026 次の伝説
2025年の成功は、壮大な物語の序章にすぎないと思います。YZERR氏が次に狙う「王」は誰なのでしょうか?
ヘッドライナー大予想:次の”王”は誰だ?
候補アーティスト | 選出理由 | 来日可能性 | |
---|---|---|---|
Travis Scott | 現代ヒップホップの頂点。ライブは「体験」そのものであり、FORCE FESの理念と完全に合致。実現すれば日本の音楽史に残る事件になりそうです。 | @travisscott | ★★★★☆ |
21 Savage | アトランタのストリートを体現するダークヒーロー。Drakeとの共作で人気は盤石。彼の持つ”危険な魅力”は強烈なインパクトを残すはず。 | @21savage | ★★★★★ |
Playboi Carti | カルト的人気を誇るシーンの異端児。予測不能なライブは暴動寸前の熱狂を生む。フェスにカオスと新たな化学反応をもたらす存在かもしれません。 | @playboicarti | ★★★☆☆ |
Lil Baby | 現在最も勢いのあるラッパーの一人。商業的成功と批評的評価を両立し、幅広い層にアピール可能だと思います。 | @lilbaby | ★★★★☆ |
2.妄想セットリスト:もしTravis Scottが来日したら?
ここでは最有力候補として、Travis Scottのセットリストを大胆に予想してみます。彼のライブは『UTOPIA』の世界観が中心になりつつも、キャリアを網羅するアンセムが散りばめられる構成になるんじゃないでしょうか?
Travis Scott 予想セットリスト(90分構成)
- HYAENA (『UTOPIA』の幕開け。一気に彼の世界へ引きずり込む)
- FE!N (Playboi Cartiとの共演曲。オーディエンスの絶叫必須)
- SICKO MODE (イントロのビートスイッチで会場は爆発するはず)
- goosebumps (ライブでのエネルギーは随一。大合唱必至)
- BUTTERFLY EFFECT (メロウながらも会場を揺らす人気曲)
- MY EYES (『UTOPIA』からの美しいバラード。会場が一体となる瞬間)
- MELTDOWN (Drake featの話題曲。もしDrakeがサプライズ登場したら…)
- TELEKINESIS (FutureとSZAをフィーチャーした壮大な一曲。前年のヘッドライナーFutureがサプライズ登場…なんて夢も?)
- Antidote (キャリア初期の代表曲で古参ファンも歓喜)
- HIGHEST IN THE ROOM (締めくくりにふさわしい、彼の代表的アンセム)
3. 21 Savage 予想セットリスト(75分構成)
もう一人の有力候補、21 Savageのセットリストも予想してみました。
- redrum (最新アルバム『american dream』のリード曲。不穏な雰囲気で開幕)
- a lot (グラミー受賞曲。J. Coleのヴァースで会場が沸く)
- Rich Flex (Drakeとの共演曲。もしDrakeが来たら…)
- Bank Account (彼の名を世界に知らしめた代表的ヒット)
- Runnin (Metro Boominプロデュースのハードな一曲)
- No Heart (キャリア初期の代表曲。彼の原点)
- X (Future featの人気曲。Futureとの絆を感じさせる)
2026年への展望:参加者が求める進化
2025年の参加者調査から、2026年への期待と要望も見えてきました。
参加者が求める改善点
- チケット価格の多様化: 「学生割引があれば」「段階的な価格設定を」
- グッズ販売の改善: 「事前予約制にして」「数量を増やして」
- 会場設備の充実: 「トイレを増やして」「飲食ブースを充実させて」
- 日本アーティストとの共演: 「コラボが見たい」「文化交流を深めて」
2026年への期待
- サプライズゲストの充実: 海外アーティスト同士のコラボレーション
- 日本のアーティストの国際的露出: 世界レベルのステージでの経験値向上
- シーン全体の底上げ: より多くのファンがヒップホップの深い世界に触れる機会
特に、今回のSexyy Redのような友好的で協力的なアーティストの存在は、来年以降のフェスにとって大きな財産になると思います。彼女が示してくれた「日本への愛」や「現地スタッフへのリスペクト」は、他の海外アーティストにも良い影響を与えるはずです。こういう正のサイクルが生まれることで、FORCE FESTIVALは単なるビジネスを超えた、本当の意味での「文化交流の場」になっていくのかもしれませんね。
参加者の声が証明したFORCE FESTIVALの価値
参加者調査を通じて見えてきたのは、FORCE FESTIVAL 2025が間違いなく「成功」だったということです。それは、単に興行として黒字だったという話ではありません。日本のオーディエンスに「世界基準」を提示し、シーン全体の目線を一段引き上げた。その功績は計り知れないんじゃないでしょうか。
そして何より、Sexyy RedやFuture、Central Ceeといった世界トップクラスのアーティストたちが、日本のファンや現地スタッフに対して示してくれた敬意と友好性は、このフェスが単なる「お金儲け」ではなく、本当の意味での「文化の架け橋」であることを証明してくれたと思います。特にSexyy Redの協力的な姿勢は、多くの関係者の心に深く刻まれたはずです。
そして、YZERR氏が宣言した2026年の開催。それは、この壮大な実験の第二章の始まりを意味すると思います。私たちの想像を遥かに超えるサプライズが待っていることを期待して、来年の発表を待ちたいと思います。
FORCE FESTIVALは、日本の音楽シーンの未来そのものだと思えました。来年を楽しみに頑張れそうです。
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公開日: 2025年10月6日
著者: Cook Oliver (音楽ジャーナリスト/ヒップホップアナリスト)
参加者調査: (現地インタビュー)