土曜日, 9月 27, 2025

今月来日公演を果たしたTyler, The Creator、長期休暇を示唆

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9月中旬来日して『Chromakopia』ツアーを催行した、Tyler, The Creator(タイラ―・ザ・クリエーター)。ヒップホップ界が生んだ申し子。現在進行形で時代の寵児として注目を集めている彼は、ラッパーであると同時に、歌手、ソングライター、レコードプロデューサー、俳優、監督といくつもの顔を持つ多彩な天才である。2013年に「日本が本当に大好きさ。日本中の人が優しくてマナー良いね。最高」と呟いて日本好きを公言していたその彼が、先日フィリピンで行われた最終公演のステージ上で、この発表を行った。

「家に帰るのが楽しみだ…そして本当にまたツアーができるかどうかを考えなきゃ…。みんなに嘘はつけない、俺は人生でもう十分やったって思える時期に来ているんだ」と彼は述べた。「すげー、すげー、すげー長い休みを取らせてくれ…みんな本当によくしてくれたし、Paris Texas(パリス・テキサス)にもすんごく良くしてくれた。だから、みんなありがとな」

どうやらこのコメントは、タイラーが最近追加公演を発表したことを受けてのものらしく。今月初め、彼は2026年3月にアルゼンチン、チリ、コスタリカ、コロンビア、ブラジル、メキシコ、プエルトリコで公演を行うことを発表している。

日本公演の前、6月にClipse(クリプス)のアルバム内のトラック『P.O.V.』でそのエキセントリックなカリスマとラップ力を見せつけていた。それ以外でもタイラーは近年、多くの作品をリリースしてきたが、今回の「長期休暇」の発表はそれと並行して行われたようだ。Sexy Redd(セクシー・レッド)、Doechii(ドーチ)、 GloRilla(グロリラ)、 Lil Wayne(リル・ウェイン)など多彩なアーティストを客演に迎えた彼の8枚目のスタジオアルバム『Chromakopia』は、リリース後ビルボード200チャートで初登場1位を獲得した。

それだけではない。精力的に活動している彼は、この『Chromakopia』ツアー中、今年の7月に9枚目のアルバム『Don’t Tap the Glass』をリリースして世界を驚愕させた。「ダチになんで人前で踊らないのか聞いたら、撮影されるのが怖いからという人がいたんだ」とタイラーは同アルバム音リリース時の声明で述べている。「俺は、デーム(なんてことだ)、自然な表現形式と音楽とのある種のつながりは、今や幽霊のように消え去っちまった。ミーム化されることへの恐怖によって、どれだけの人間の精神が殺されてしまったのか、考えさせられたんだ。ただ楽しい時間を過ごしているだけなのに…。このアルバムはじっと座っているために作られたわけじゃあない。このアルバムの真髄を理解するには、踊ったり、運転したり、走ったり、どんな動きもお勧めだ。ただし、大音量で頼むよ」

いつのものか不明だが、日本のどこかの街角で「俺がどっから来たか分かるかい?」と通行人にランダムに話しかけ「ここからじゃないよん♪」と観る人によってはちょっと不快に感じるだろう動画がSNS上で出回っていたタイラー。だが恐らく決して悪気があってやっていたのではなく、ちょっとクレイジーでエキセントリック悪ふざけが過ぎてしまっていたようだ。

なんとなく一大ツアーを終え(とはいえまだ中南米が残っているが)、燃え尽き症候群になって長期休暇を所望しているような感じも否めないが、ならば充分休養を取って、その創造性を養っていただきたい。テイラーの楽曲はどれもオリジナルで、クリエイティビティに溢れている。彼が何を言い出すのか、次に何をやりだすのか。ヒップホップ界ではその一挙一動が注視されている。ゆっくり休んだ後、是非すごいものを引っ提げてカムバックしておくれ。

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