Clipse新作からKendrickのバースを巡ってレーベルと対立
ラッパーPusha Tは、Def JamがClipseの新アルバム『Let God Sort Em Out』からKendrick Lamarのバースを外すよう要求してきたことに「ショックを受けた」と明かした。
Clipseはこれを拒否し、結果としてDef Jamを離れることとなったのだ。
Pusha T「悪意なんてなかった。ただ曲を作ってただけ」
Pusha TはBillboardのインタビューで次のように語っている。
「まさかそんなことが起きるとは思ってなかった。ただアルバム制作とパリとの往復をしてただけで、誰かを攻撃するとかそういう意図は一切なかった。だから本当に驚いた」
これは、あくまで自然なコラボだったということだ。
「バースはとっくに完成してた」現場で録った噂を否定
最近、PushaがKendrickのライブにいたことで、「その場でバースを録ったのでは」という噂が流れた。
しかし、彼はその噂を明確に否定している。
「ただライブを観に行っただけだ。ボストンの公演は良かった。録音はずっと前に終わってたよ」
Kendrickとの共演は、ライブではなくスタジオですでに成立していたというわけだ。
きっかけは偶然の出会い「タイミングがすべて」
SpotifyのインタビューでPushaは、コラボのきっかけが偶然だったと明かしている。
- Kendrickのチームの一人がスタジオに偶然いた
- その場でアルバムを聴き「これはやるべきだ」とKendrickに連絡
- Kendrickも「2バースやりたい」とノリノリで参加を決定
この流れが「Chains & Whips」という曲を生んだ。
レーベルの検閲要請に拒否。Clipseは独立へ
GQ誌に語った内容では、レーベルの要求が核心に迫っていた。
「Def JamはKendrickのバースを修正してくれと頼んできた。でも、それは絶対にやらない。次は曲ごと削除しろと言われた」
最終的にはレーベル側から「Clipseをドロップ(契約解除)する」と通告されたが、Pusha Tのソロ契約が残っているため、完全な離脱は一筋縄ではいかない状況だった。
Pusha TとClipseの今後に注目が集まる
この件を通じて、Pusha TとClipseはアーティストとしての姿勢を貫いた形だ。
Kendrickとの強力なリリック重視の楽曲は、ヒップホップファンの期待を集めている。
今後どのような形でシーンに影響を与えるのか、注目が高まりそうだ。